夏も終わり、だんだん涼しくなってきたこの時期が、サーフィンの練習にはうってつけの季節です。特にこの夏にサーフィンを初めて体験して、上手くなりたいと思った初心者には、徐々に空きだしていくビーチでの練習には最適な季節です。サーフィンを上達するために気をつけなくてはならないこれからの季節の注意事項を紹介します。
 

海のコンデションを見極める

サーフィン 怪我と対策

秋から冬にかけて天候は変わりやすく、海のコンデションも大きく変化します。

夏の海は比較的穏やかな日が続きますが、春や秋などの季節の変わり目は、毎日のように天候、気温も変動します。

日によっては時間によっても大きく変わることさえあるのです。

風が強い日は潮の流れも速く、ボードがカレントや風に流されてしまうケースがあり大変危険です。

中上級者が入っているコンデションであっても初心者には難しい場合が多く、海に入らない選択も重要です。

また、陸上で感じる風と海上で感じる風にも違いがあります。

波情報や天気予報などを精査して、自分の行くポイントではどの風向きが向き不向きなのか調べるようにしましょう。

少しでも不安や危険があると感じたら、無理に海に入ることはやめましょう。

中上級者のサーファーを実際に見て、陸トレをするだけでも格段と上達のスピードは上がります。

フォームやロジックが定まっていない状態では、自分のスキルに合わない海に入ることは練習にはなりません。

 

露出をなるべく控える

サーフィン 怪我と対策

海水温は外気温の下降と時差があります。

千葉や湘南エリアでは、秋に入り20℃に届かない涼しい日が続いても、海水温は20℃をなかなか下回りません。

晴れた日など気温が高くなると、秋冬用のウエットスーツでは暑いくらいでしょう。

しかしウエットスーツは体感温度の調節だけではなく、けがの防止にも役立ちます。

初心者同士による接触や、台風や嵐のあとに岸に流れ着いているゴミなどの浮遊物によりけがをすることもあります。

できるだけ肌を露出しないことが、万が一の時にけがを防ぐことに繋がります。

真夏の暑いときは、ウエットスーツにより脱水症状を起こす危険もありますが、秋以降はそこまで気温、湿度は上がりません。

暑すぎることはありませんので、できる限り露出を控えたウエットスーツを着用しましょう。

 

ルールとマナーを守る

サーフィン 怪我と対策

シーズンを通してのことではありますが、サーフィンには守らなくてはならないルールやマナーがあります。

人の多い夏場は、なかなか海で思うように動くことができませんが、少しずつ空いてくる秋以降は、周りにスペースが生まれるため、比較的自由に動き回ることができるようになります。

そのため、沖からくる中上級者のライディングスピードも上がりますし、岸に近いところにいる初心者の位置取りも曖昧になりがちです。

夏場以上に前乗りやライン上に入らないなどのルールを守るようにしないと、夏よりも危険度は上がっています。

また、空いてくるこの時期だからこそ、ルールやマナーを学ぶにも最適な時期です。

ラインが見やすく人の動きもわかりやすいので、何が危険でどんな行動が事故を招くかを見極めることができます。

サーフィンが上手くなるためには、技術的なスキルだけではなく、安全面やレギュレーションを覚えることも重要な上達ポイントです。

 

誰もいない場所では入らない

サーフィン 怪我と対策

秋冬は有名ポイントでも人は少なくなりますが、場所によっては誰もいないビーチを見かけることもあります。

貸し切り状態でサーフィンができれば、周りを気にせず、気持ちよく楽しめると思いがちです。

しかし、波があるのに誰もいないのには理由があります。

波打ち際では砂浜に見えても、実はリーフ(岩礁)だったり、強烈なカレントがあり危険だったりと何らかの理由があり、上級者や地形を知り尽くしたローカルの人しか入らないポイントが存在するのです。

初心者のうちは周りに人がいないと、何かあった時に助けてもらうことができません。

サーフィンは自然相手のスポーツですので、予想外のことが起きることも考えられます。

足をつったり、自分のボードにぶつかってけがをしたり、リーシュが外れて海に投げ出されたりなど、考えられる危険はたくさんあります。

自分だけでは岸に戻れない状況に陥ることもありえますので、誰もいないところで練習することはやめましょう。

また、誰もいないところでは、車上荒らしや、置き引きなど、防犯上も危険を伴います。

人がいるということは、そうした犯罪の抑止力にもなるのです。

 

救急セットを用意しておく

サーフィン 怪我と対策

サーフィンの練習をしていると、初心者のうちは擦り傷、切り傷が絶えません。

自分のボードのフィンに足をぶつけたり、海に着地した時に石や貝を踏んでしまったり、小さなけがはよくあることです。

だんだん上手くなってくると、ボードに乗っている時間が長くなるので、けがは少なくなるのですが、最初のうちは、どうしてもボードから降りている時間が長くなります。

サーフィンの練習をするうえで、用意しておいた方がいいグッズや道具は色々ありますが、救急セットを用意している人は少ないようです。

防水の絆創膏や、消毒液、清潔なタオルなど最低限の用意をしておくと、小さなけがにもすぐに対処できます。

海中や砂浜には、さまざまな有害物質が存在します。

小さなけがも対応を誤ると化膿したり、ばい菌が入って大事になったりすることもありますので注意が必要です。

 

ケアも忘れずに

サーフィン 怪我と対策

日差しが弱まってくる秋から冬にかけてでも、晴れた日には紫外線が降り注いでいますので、日焼け対策は必須です。

また、一日の気温差が大きくなる時期は、海から上がった後の防寒も考慮しましょう。

濡れた身体は冷えるのも早く、風邪をひきやすくなります。

サーフィン後に温水でシャワーを浴びられる環境があればいいのですが、真水しかない場合、夏場と違い急速に体温も低下します。

保温出来るタンクにお湯を持って行ったり、着替える時に外気にあたりづらいようにしたりなどの工夫をしましょう。

ウエットスーツにより海中にいる時は、想像より暖かいのですが、陸に上がった後のケアが体調管理には大切になる季節です。

自然のコンデションや危険度などは季節により違いがあります。サーフィンを夏だけ数回やっただけでは、なかなか上達することはできません。サーフィンを上手くなるためには、秋から冬にかけての練習が重要です。来年の夏には颯爽と波に乗る自分を想像してけがのないように練習しましょう。

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。