体内に貯蓄できるカロリー
アクティビティを楽しむ上で、1時間あたりの消費カロリーから逆算して、どの程度補給が必要なのか計算する必要があります。
まずは自身の体内に貯蓄できるおおよそのカロリーを覚えましょう。
人間の体内には、グリコーゲンというすぐに使えるエネルギーがあり、およそ2000kcalを蓄積することが可能です。
事実上、この2000kcalを消費してしまうと、エネルギーが枯渇して極度の低血糖状態になり、走れなくなったり、動けなくなります。
日常生活中に低血糖状態になることは稀ですが、長時間にわたるアウトドアスポーツを経験した人の中では、ハンガーノックになった時がある方は少なくからずいるはずです。
グリコーゲンの貯蔵量は、筋肉量や体脂肪率や食事によって人それぞれ違いますが、体内に貯蓄できるカロリーはおおよそ2000kcalぐらいあることを把握してください。
栄養補給
走っている最中どれだけの水分や食べ物を補給する必要があるかは、走る距離やアクティビティの強度、気温や、その他の気象条件やコンディションによって違います。
一般的には、以下のような計算で1時間のトレイルランニングで消費するカロリーを確認します。
1時間に消費するカロリー:「体重 x 6~10 (運動強度)」
体重70kg のランナーなら 70 (体重) x 6~10 なので おおよそ 420kcal~700kcal を消費します。この「6~10」の幅ですが、スピードやアクティビティの強度でおおよそ決めるといいでしょう。
走っている時間よりも歩いたり、早歩きの時間がほとんど占めているのであれば「6」。上りのトレイルでは歩くけど、それ以外をきつくないペースで走っていれば、「8」。強度の高いアクティビティで、終始息が荒くなるレベルで走ったりするのであれば「10」。
例えば、体重70kgのランナーが4時間走る場合は以下のカロリー消費になります。
(ここでは、1時間に消費するカロリー「体重 x 10」とする)
70 (体重) x 10 (運動強度) x 4 (走行時間) = 2800kcal となります。
ここに体内に貯蔵できるカロリーも考慮した式にすると、2800kcal(消費カロリー)- 2000kcal(体内貯蓄カロリー)=800kcalという計算式が成立し、4時間で800kcalの補給が必要と推測できます。
栄養補給はアクティビティ開始30分後から小分けにして補給しましょう。この場合、210分で800kcalですから、約120kcalの食べ物(チョコやおにぎり、エネルギーバーなど)を30分おきに補給すればよいことになります。
2時間、3時間おきにいっぺんに口にするという方法も考えられますが、補給という観点から見ても、あまり意味がありませんので、適切な量をこまめに摂取することが肝心です。
水分補給
水分補給をする際、喉が渇いたと感じる時が多いかと思いますが、喉が渇いた時点では既に脱水が始まってしまっている状態となりますので、喉が渇く前に先手を打って水を補給する必要があります。
トレイルランニングをする場合は、走り始めてから20分~30分以内には水分を口にし、その後も20分~30分ごとに約200mlの水を摂取するようにしましょう。
長時間のトレイルランニングでも水分補給は一度にたくさん飲むのではなく、小まめに少量ずつ摂ることをこころがけましょう。
3時間以上に及ぶような長時間の走行中では、水だけを摂取しているとナトリウムが不足します。極度の発汗、吐き気、めまい、さらには発作などがナトリウム不足の時におきる症状です。
これを防止するために、発汗や排尿で排出したナトリウムやカリウムを、スポーツドリンクや食べ物で補給する必要があります。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
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