水辺のレジャーに欠かせないアイテムの一つである「ライフジャケット」。海や川、プールでの水遊びは楽しい一方で、ちょっとした油断が大きな事故につながる恐れがあります。特に子どもを安全して遊ばせるためには、年齢や体格に合ったライフジャケットを選び、正しく着用することが大切です。この記事では、必要性から選び方、タイプ別特徴、購入前の確認ポイント、着用方法やメンテナンスまで、安心の一着を選ぶための情報を総まとめしました。

子ども用ライフジャケットが必要な理由

life jacket_child

ライフジャケットは「海・川のシートベルト」と呼ばれるほど、水辺のレジャーには必需品です

特に子どもは大人に比べて筋力が弱く、泳ぎに自信があっても水面下の流れや不意の波が小さな体に大きな負担となり、危険な状況に陥りやすくなります。ちなみに、筆者は2歳からプール教室へ通い、泳ぎは得意中の得意ですが、それでも溺れかけた経験があります。

まずは「水辺では必ずライフジャケットを着用する」という習慣をつけることが重要です。最初は泳ぎづらい、面倒だと子どもが嫌がるかもしれませんが、周りの大人が必ず着用していたり、子どもの好みのデザインを選んだりと、ちょっとした工夫をするだけでも、習慣化の一歩につながります。

子ども用ライフジャケット選びの5つの重要ポイント

life jacket_child

①サイズ・フィット感
体格に合っていないライフジャケットは、ずり上がったり脱げたりする危険があります。胸囲や体重を基準にサイズ表を確認し、実際に試着してみることが大切です。肩や脇がきつすぎず、手足の動きを妨げない程度のフィット感が理想です。

②浮力性能
子どもの体重に応じた浮力があるかを必ず確認しましょう。一般的には「体重×10%程度の浮力」が目安とされています。体重20kgの子どもなら2kg前後の浮力が必要ということです。ただ、安全性確保が最優先の場合は、国土交通省認定の「桜マーク付きライフジャケット」を基準に選ぶことをおすすめします。

桜マーク付きライフジャケットに関しての詳細はこちらの記事をご覧ください。

「桜マーク」が命を守る!ライフジャケット義務化で絶対必要な知識とは?
「桜マーク」が命を守る!ライフジャケット義務化で絶対必要な知識とは?

③着用シーン
海水浴、川遊び、釣り、プールなど、シーンによって適したモデルは異なります。例えば川遊びなら流れに強いベストタイプ、プールなら軽量で動きやすいタイプが便利です。使用シーンをイメージして選びましょう。

なお、小型船舶に乗船する場合は、上記の桜マーク付きライフジャケットの着用が義務化されています。

④耐久性(海・川・釣りなど)
海水に触れると生地や金具が劣化しやすくなります。マリンスポーツ用に作られたものは耐久性が高く、川遊びや釣り用には摩擦に強い素材が選ばれます。使う環境を考慮して、耐久性をチェックすることが安心につながります。

⑤安全性
反射材やホイッスルが付いているモデルは、万一のときに居場所がわかりやすく、救助を呼ぶのにも役立ちます。首元に浮力体があるタイプは、子どもの顔を水面上に保ちやすく、小さな子どもに特におすすめです。

子ども用ライフジャケットのタイプ別特徴

life jacket_child

ライフジャケットは固定式と膨張式があり、子ども用は固定式を選びます。その固定式の中でも、以下の2タイプがあります。

・ベストタイプ
最も一般的で着脱が簡単。肩から腰までしっかり覆い、浮力も安定。海や川、釣りなど幅広いシーンに対応します。

・首掛けタイプ(首浮き付)
小さな子ども向け。転んでも顔が水面に出やすい設計で安心感が高い一方、動きやすさはやや制限されます。

タイプ別おすすめアイテム

・幼児(〜6歳):首浮き付きベストタイプ
・小学生:軽量で動きやすいベストタイプ+ホイッスル付き
・釣りや長時間の使用:耐摩耗性素材のマリンスポーツ用ベスト

購入前のチェックポイント

life jacket_child

購入時には、以下を確認しましょう。

・股ベルトがあるか(水中でのずり上がり防止に必須)
・ファスナー+バックルの二重固定になっているか
・着脱のしやすさ(子どもが嫌がらず自分でもある程度扱えるか)
・色の見やすさ(明るいオレンジやイエローは水面で目立ちやすい)

これらを確認しておくと、安心して使用できます。

重要

小型船舶に乗船する場合は必ず国土交通省認定の桜マーク付きのライフジャケットの中から選ぶようにしてください。推奨ではなく義務化されています。

正しい着用方法と日常メンテナンス

Life jacket

ライフジャケットは着せるだけでは不十分。正しく着用し、日々のケアを行うことで長く安全に使えます

・着用方法
肩からしっかり着せ、ファスナーを閉じてバックルを留めます。股ベルトを忘れずに装着し、体を揺らしても緩まないか確認しましょう。

・日常メンテナンス
使用後は真水で洗い、直射日光を避けて陰干しします。カビや劣化を防ぐため、高温多湿の場所に放置しないこと。金具やベルト、ファスナー、バックル部分など少しでも破損が見られる場合は修理または買い換えが必要です。

子ども用ライフジャケットは「万一の備え」ではなく「水辺の必需品」です。サイズや浮力、安全性を確認し、シーンに合った一着を選びましょう。正しい着用とメンテナンスを徹底することで、子どもが安心して水遊びを楽しめます。レジャーには、ぜひ安全と楽しさを両立させてください。

non

ライター

non

マリンスポーツのジャンルを得意としたwebライター。海遊びの楽しみ方やコツを初心者にも伝わるよう日々執筆活動中。スキューバダイビング歴約20年、マリンスポーツ専門量販店にて約13年勤務。海とお酒と九州を愛する博多女です。