運動要素とは
単に運動といっても運動や動きには、さまざまな運動要素が組み合わさり成り立ちます。
運動要素は、かなり細かく分けることができます。
ここでは、運動要素の細分化についてご説明します。
巧緻性
巧緻性とは、手先の細かい動きをイメージする方が多いと思います。
しかし、運動における巧緻性は運動を行う際の小刻みな動きを指し、身体と脳からの指令を合わせて運動を遂行する能力をいいます。
バランス能力もここに含まれることがあります。
安定性
安定性とは、その名の通り止まっておける能力のことです。
そう言いますと、静止する能力かと思われがちですがそうではありません。
人は、手足の運動をする際には手足は動きます。
しかし、体幹や肩甲骨などは固定(安定)されているのです。
この固定がなければ、動きとしては成り立ちません。
これを体幹や肩甲骨の安定性といいます。
可動性
可動性は、体を動かせる幅や可動範囲のことをいいます。
腕を広げたり、回したりできる範囲です。
この可動性が狭まると、生活にも支障をきたすことになります。
柔軟性
柔軟性もおわかりだと思います。
可動性や筋力と関係している柔軟性。
柔軟性の欠如から身体の動きが硬くなったり、筋力の発揮を低下させる要因となりうるものです。
柔軟性も大切な運動要素になります。
持久性
持久性は心肺機能を含めた能力になります。
運動を長く続けるための、心肺機能や筋持久性をさし、スタミナなどと呼ばれることもあります。
俊敏性
最後に俊敏性ですが、素早く動く運動要素です。
アジリティーと呼ばれ、高いスポーツレベルの選手はこのアジリティー能力が高く、素早く力強い運動に関係する要素です。
瞬発力と似ています。
ゴールデンエイジ期に必要な運動要素の獲得
運動要素については、なんとなくご理解いただけたかと思います。
次に、ゴールデンエイジ期に必要な運動要素、獲得すべき運動要素をご紹介いたします。
プレゴールデンエイジ
巧緻性、俊敏性
スキャモン曲線で神経系の発達が著名なこの時期は、脳と体を連動させる能力を高める必要があります。
またこの時期は、運動やスポーツのルールを理解することがむずかしいため、遊びのなかで巧緻性や俊敏性を身につけられると良いでしょう。
ゴールデンエイジ
安定性、巧緻性、俊敏性
プレゴールデンエイジ期で習得した運動を即座に獲得できる時期で、動作の正確性やタスクの多い運動要素も獲得できる時期です。
スポーツ活動を通して、獲得できると良いでしょう。
この時期には、スポーツの特異性を持った練習を行うことが望ましいとされております。
ポストゴールデンエイジ
柔軟性、可動性、持久性
この時期は、運動を反復することでその運動能力の精度や正確性が高まります。
また生殖系の発達が著しくなることから、持久性のトレーニングが望ましいとされます。
運動要素別トレーニングのご紹介
子供に必要な運動要素を獲得するには、各要素に適した運動方法があります。
ここからは、各要素のトレーニングをご紹介いたします。
巧緻性・・片足けんけん
方法は、片足立ちになり歩きます。
最初はバランスをとることに集中させ、慣れてきたらそこからジャンプしたり、指定の場所までジャンプするなど、タスクを増やすことで難易度を上げていきます。
バランス性や片足を上げてバランスをとることで、安定性を養うことができます。
安定性・・前傾姿勢でボール投げ
体幹を前傾させた状態で、ボールのパス練習を行います。
腕を使いつつ、体幹を前傾姿勢で保持する固定能力を養います。
巧緻性やバランス性、固定性などを身につけるのに最適な運動です。
運動を習得するのが、難しいため親がデモンストレーションをするなどして工夫する必要があります。
可動性と柔軟性・・スキップ
スキップ動作は身体を動かしながら、可動性や柔軟性を高める練習として最適です。
俊敏性・・リズミックランニング
音に合わせて、ランニングのスピードを即座に変えていきます。
例えば、ゆったりした音楽であればジョグをし、ポップな音楽をダッシュにしたりと運動の即座の切りかえを養います。
変換運動機能や脳と身体の動きをリンクさせるのに必要なトレーニングです。
ランニングのみであると、飽きてしまうので椅子取りゲームのような遊び感覚を交えて行うと良いでしょう。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。