キャンプギアを大切に使い続けるには、ギアの特性に応じた適切な保管が大切です。これを怠ると、取り返しのつかない事態になってしまう可能性も。実際に、筆者も多くの失敗を経験しました。そこで今回は、そんな筆者の経験をもとにキャンプギアの適切な保管方法を紹介します。

キャンプギアを適切な場所で保管しないとどうなるのか

キャンプギアの適切な保管場所

筆者がキャンプをはじめた頃の話です。当時は、狭い押し入れのなかに「とにかく入ればよし」という考えをもって収納・保管していました。適切な保管方法などはもちろん知りません。そしてときが経ち、しばらくして久しぶりにギアを出すと…、スキレットはサビつき、テントには上部の写真のような劣化が…。

このように適切な保管を怠ると、ギアの性能低下だけでなく安全面でもさまざまな問題が発生する可能性があります。筆者の場合、幸いにも早期発見できたのでそこまで大事には至りませんでしたが、これがギアの保管方法を見直す大きなきっかけとなりました。

せっかくのお気に入りのキャンプギア、きれいな状態で長く大切に使い続けたいですよね。そのためにも、ギアの特性をしっかりと把握して適切な保管方法を選択できるようにしましょう!

キャンプギアの保管場所それぞれのメリット・デメリット

キャンプギアの適切な保管場所

キャンプギアの保管場所は、ギアの寿命と性能維持を左右する重要なポイントです。ここでは、一般的な保管場所それぞれについてのメリット・デメリットをまとめました。ぜひとも場所選びの参考にしてください。

家のなか

温度と湿度の管理が容易で、盗難のリスクも低く、常的なメンテナンスがしやすいというメリットがあります。しかし、収納スペースが限られてしまうため、生活スペースが狭くなってしまうことも。また、においや汚れが気になるというデメリットもあります。

アウトドアガレージや物置

大型ギアも収納可能で、家のなかが狭くなったり汚れたりする心配もありません。キャンプの準備や片付けがしやすいというメリットもあります。一方で、温度や湿度の管理が難しいほか、セキュリティ面も家に比べると脆弱な点が気になるところ。また、建築コストがかかるという欠点もあります。

車のなか

いつでもキャンプに出発できるという手軽は大きなメリットでしょう。しかし、車内の温度変化が激しく、真夏などは注意が必要です。さらに、ギアの分だけ重くなり燃費が悪くなるので、日常の車の使用に支障をきたす可能性もあります。

トランクルーム

広いスペースを確保でき、家や車のなかのスペースを占有しないというメリットがあります。監視カメラが設置してあるところも多いので、セキュリティ面も充実しているでしょう。デメリットとしては、費用面のほか、日常的なメンテナンスの難しさがあげられるでしょう。

キャンプギアの賢い保管場所・方法

キャンプギアの適切な保管場所

キャンプギアを長く大切に使っていくためには、それぞれのギアの特性を理解し、適切な保管方法を選択することが大切です。筆者はこれまで数多くの失敗を経験しましたが、そのたびに管理方法を見直してきました。以下は、そんな筆者がおすすめする保管方法です!ぜひ参考にしてください。

キャンプギアの賢い保管場所・方法
  • 燃料器具などは温度変化の少ない場所へ
  • 高価なギアはセキュリティの高い室内で
  • 湿気に弱いものは風通しのよい場所へ
  • 色変化しやすいものは窓際を避ける
  • ほこりに弱いものは収納ボックスを有効活用

燃料器具などは温度変化の少ない場所へ

キャンプギアの適切な保管場所

とくに、OD・CB缶、ホワイトガソリンや灯油などの燃料系の保管には注意が必要。できるだけ温度変化の少ない涼しい場所で保管しましょう。直射日光のあたらない場所や、家のなかで日陰になるような物置などが理想的です。

燃料の漏れやガス抜けにも注意を払い、定期的にチェックを行ってください。できれば月に一度は保管状態をチェックし、必要に応じてメンテナンスを行えるとよいでしょう。これにより、問題の早期発見と対処が可能になります。

高価なギアはセキュリティの高い室内で

キャンプギアの適切な保管場所

ビンテージランタンなどの高価で貴重なギアは、施錠できる場所や目の届く室で保管しましょう。「目立つところで眺めていたい」という気持ちもよくわかります。盗難だけでなく、不注意による損傷のリスクもあるため、安全な場所での保管が不可欠です。

また、地震などの自然災害への対策も考慮してください。とくに、オープン収納などは落下による破損の危険性があります。万全を期すなら、専用のケースや保護カバーを活用するのがよいでしょう。

湿気に弱いものは風通しのよい場所へ

キャンプギアの適切な保管場所

鉄製品やシュラフなどを湿気のある場所で保管すると、サビやカビが発生して劣化の原因となります。このようなギアは、なるべく湿気のたまりにくい風通しのよい場所で保管するようにしましょう。

ギア同士や、壁との間隔を空けるのも効果的です。適度な間隔を確保することで、湿気がこもるのを防いでカビの発生を抑制できるでしょう。それも難しい場合は、定期的に外で干したり、乾燥剤と一緒に保管したりしてください。湿気による劣化を最小限に抑えられますよ。

色変化しやすいものは窓際を避ける

キャンプギアの適切な保管場所

紫外線に弱い素材や布製品は、直射日光を避けて保管し、必要に応じて遮光カバーを使用するのが効果的です。とくに、テントやタープは長期間直射日光にさらされると、色褪せや劣化が進みやすいので注意が必要。

一度、色褪せなどが起きてしまったら元には戻りません。大切なのは未然防止の観点です。窓際など直射日光が当たる場所はなるべく避け、暗所もしくは遮光性の高い収納袋などを活用して保管するようにしましょう。

ほこりに弱いものは収納ボックスを有効活用

キャンプギアの適切な保管場所

精密機器や調理器具など、ほこりに弱いものは家のなかで保管するのがベスト。スペースの関係などで難しい場合には、密閉性の高い収納ボックスを活用しましょう。防湿・防塵機能のあるボックスならさらに効果的です。キャンプのときはボックスをそのまま持っていくだけで、食器を出したらすぐ使えますよ。

ただし、食器や調理器具はとくに衛生的に管理する必要があるので、メンテナンスは定期的に行いましょう。また、収納する際にはカビやサビなどを抑制するためにも、しっかりと乾燥させることが大切です。

キャンプギアには、それぞれの特性によって適切な保管方法が異なります。ひとつの場所にこだわらず、ギアの特性にあわせて最適な保管場所を見極めてください。買ったあと使ったあとはしっかりと保管し、そして定期的なメンテナンス!これを守れば、お気に入りのキャンプギアを長く使い続けられるはずです。快適にキャンプを楽しむためにも、ぜひ参考にしてくださいね。

ライター

SUGURU

キャンプ歴11年。アウトドアと家族を愛するパパキャンパー。ともに暮らす妻と2人の娘はインドア派。家族の機嫌をうかがいながら週末キャンプ・ギア収集を楽しんでいる。最近は、気軽に楽しめる「おうちキャンプ」で一味違った新たなキャンプスタイルを模索中。2019年には庭の物置をDIYでキャンプガレージに改装。お気に入りのギアに囲まれて過ごす「ガレージキャンプ」という新たな試みも行っている。