トロッコ軌道跡から更に山奥に行くことも可能
前回の記事では、イタリアのトロッコ軌道跡ルート「トラッチョリーノ」について解説しました。
【イタリアマウンテンバイク事情】トンネルありヤギありのトロッコ軌道跡を走る大人気ルートとは?
スリル満点のトロッコ軌道跡のライディングですが、トラッチョリーノの魅力はそれだけではありません。
トロッコ軌道跡は10kmあり、通常は行き帰り20km+湖畔から入り口までが4kmほどあるので、トータルで28kmのコースになります。
これが王道という道ですが、もうちょっと足を伸ばしたいという人には、他にもいろいろなルートがあります。
例えば山の途中にあるサン・ジョルジョという集落に立ち寄ってみたり、隣の山であるコデーラ峠まで行くというものです。
サン・ジョルジョというのは、数十家族しか住んでいない、村とも呼べないほどの小さな集落です。
下り坂は急すぎるため、自転車にて降りることは禁止されていますが、MTBを押して少し下って、集落で少し休憩したり、美しい山間の風景を楽しむことができます。
コデーラ峠までは、MTBではきついところもあり、肩に背負って通らなくてはならないところもありますが、昔の石の橋などを通って、1304mの標高の山小屋まで行くトータル78kmのルートを試すことができます。
小さなダムを見に行くのも一興
トラッチョリーノのトロッコは、元々2つの小さなダム間の行き来に使われていましたが、そのダムの1つを見に行くこともできます。
モレダナダムと言いますが、トロッコ軌道跡とは反対方向に600mほど行ったところにあります。
このダムを通り抜けると、フォッパッチャやフラスネードといった隣の山に行くこともできます。
ダムを抜け、もう少し山奥にはいると、きのこ狩りでも有名なゾーンになるので、マウンテンバイクに飽きたら一休みがてら、ポルチーニなどきのこ探しをするというのもいいかもしれませんね。
トロッコ軌道跡を行き帰りでのダウンヒルもできる
上級者はダウンヒルも可能です。
トロッコ軌道跡から先に述べた、サン・ジョルジョの集落からノバーテ・メッゾーラというところまで下ることができます。
アスファルトで整備されていない道ですし、登山者も通るので、ある程度ダウンヒルを経験したことがある人でないと難しいですが、行きの道とは反対側のルートになるので、少し違った風景を楽しむことができます。
もう一つのルートは、トラッチョリーノからコデーラに抜けて、ノバーテ・メッゾーラに抜けるコースです。
こちらの方がサン・ジョルジョよりもルート自体が長いですし、ダウンヒル用というわけではなく、登山者用なので大きな石畳のようになっていたり、バイクでは通れないような大きな岩がゴロゴロしていたりなど、ヴァラエティに富んでいます。
このルートは、曲がりが多いので、MTBを高速で駆け抜けるのは難しいですが、下に広がるコモ湖を見ながら下ることができますし、何よりも自分のMTB技術を磨くことが可能です。
石や木の根などは滑りやすいので、ブレーキ操作が難しいですが、長く続く道を下りながら、テクニックを磨いてみてもいいのではないでしょうか?
自然を満喫できるキャンプツーリングも魅力的
マウンテンバイク上級者になると、キャンプツーリングする人もいます。
キャンプツーリングと言うとバイクが多いですが、自転車でのキャンプツーリングも密かにブームになっています。
マウンテンバイクでのキャンプは、キャンプ道具や食べ物などを積んでいくので、初心者には敷居が高いと思われがちですが、意外とそんなことがなく、キャンプとツーリングの両方を楽しめるのでハマる人も多いのです。
トラッチョリーノの場合、モレダナダムやコデーラといった地域でキャンプをすることができます。
クロスバイクに比べるとマウンテンバイクは車体自体が重いので、マット、シュラフ、テント、食事用具、食べ物などを積むとかなりの重さになります。
最初はとりあえず1泊から始めてみるのがおすすめです。
また、キャンプツーリングの楽しみはツーリングとキャンプだけではありません。
キャンプツーリングのついでに、釣りや山登りも一緒にやってしまうという人も。
やりたくてもいきなり全部は無理ですが、慣れてきたらそういったアクティビティをプラスしてみるのもいいですよね。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。