プレ・サン・ディディエってどこにあるの?
プレ・サン・ディディエと言うのは、イタリアのヴァッレ・ダオスタ州にありフランスのスキーで有名なシャーモニーとの国境の近くにある、人口1,000人という小さな温泉町です。
近くにはモンブランがあり、このあたりはミシュラン観光ガイドのグリーンガイドでもわざわざそこに行く価値があるという3つ星がつけられた名勝地でもあります。
またフランスのシャーモニーがすぐそこということもあり、イタリア人だけではなくフランス人やイギリスやスイス、ドイツといった外国人も多く訪れます。
このあたりは1800年代までフランス領になっていたこともあり、イタリア語と共にフランス語も通じる地域なので、フランス人は元よりフランス語を話すスイス人にとっても来やすい場所というわけです。
プレ・サン・ディディエの含むヴァッレ・ダオスタ州は、チーズフォンデュによく使われるフォンティーナ・チーズやワイン、サラミなど多くの特産品があります。
そしてヴァッレ・ダオスタ州でも雪深い地域ということで熱々のフォンデゥータ(チーズフォンデュ)や、カルボナーダと呼ばれる牛肉と野菜をバターとコンソメで煮込んだ濃厚で栄養満点なスープなど、バター、チーズをふんだんに使った料理でも有名です。
昔からイタリア王室や貴族の保養所として歴史がある場所
プレ・サン・ディディエの温泉は、歴史が古く昔から病気や傷の療養に使われてきました。
一説にはローマ時代から使わていたという話もあります。
温泉は元より、きのこや山菜、チーズなどを始めとした豊富な食材と風光明媚な場所ということで、昔から貴族やイタリア王室の保養所がありました。
その建物は今現在イタリア最大のスパリゾートグループであるQCテルメが経営している温泉に生まれ変わり、なんとも優雅でいて最新の施設を融合した総合スパ&テルメとなっています。
温泉施設のすぐ隣には同じくQCテルメが運営している4つ星ホテルがあります。
入浴料は1日48ユーロと、日本の温泉と比べると高めですが、多彩な温泉プール、ジャグジー、打たせ湯、温水と冷水の交互浴と半身浴をするクナイプ、サウナ、スチームサウナなどの他に、リラックスルームなども完備しています。
また変わった治療だと、塩の部屋というリラックスルームがあり、塩の浮遊微粒子を吸い込むことで肺機能改善や鼻呼吸改善などが見込めるので、イタリアでは人気があります。
また日本の温泉と違い温泉の温度は34〜36度と温めで、温泉プールなので水着を着て入ります。
モン・ブラン(イタリア語ではモンテ・ビアンコ)の麓ということで、素晴らしい展望と温泉で1日だけでも十分に楽しんだり、リラックスすることができます。
近くには総滑走距離100Kmというクールマイユールスキー場
プレ・サン・ディディエから6Km ほどのところには、世界的にも有名なクールマイユールスキー場があります。
クールマイユールは、モン・ブランの南東1224mのところにある町で、夏はハイキング、山登り、MTB、冬はスキー、スノボ、クロスカントリー、バックカントリーなどさまざまなアクティビティが楽しめる高級リゾート地です。
クールマイユールのスキー場は、すべてのコースの距離を足した総滑走距離は100kmで、リフト数は21基あります。
またワールドカップの大回転競技でも使われたコースがあったり、ヘリでオフピステまで行き一気に滑り降りたりなど、初心者から上級者まで楽しむことができます。
クールマイユールは、イタリアとフランスの国境地域にあるので、スキーで国境を越えてフランス側に行くこともできます。
クールマイユールからプレ・サン・ディディエは近いため、スキーを楽しんだ後のアフタースキーに温泉に行く人が多いわけです。
イタリアも日本と同じように火山国ということで、温泉地がたくさんありますが、日本のように温泉とスキーの両方が楽しめる場所は稀なのです。