ロープを使うクライミングに興味が出たらトップロープクライミングを始めませんか?ボルダリングで味わえない高度感を味わえます。トップロープクライミングを行うことで更に冒険的なリードクライミングへの世界も開けます。是非チャレンジしてみてください。

トップロープクライミングって何?

トップロープクライミング 道具

トップロープクライミングの説明の前に、まずは現在一般的に使われている用語「クライミング」について説明します。

クライミングというのは、岩稜などの山岳登山からボルダリングまでを含むすべての総称ですが、今ではほとんどの方がフリークライミングを略してクライミングと呼称しています。

フリークライミングは、ボルダリングとスポーツクライミングに分類されます。ボルダリングはロープを使わないクライミング、スポーツクライミングはロープを使ったクライミングです。

そして、スポーツクライミングはリードクライミングとトップロープクライミングに分類されます。

リードクライミングはクイックドローと呼ばれる安全のための器具にロープを通しながら登りますので、ロープ操作をはじめクライミング以外の様々なスキルと用具に関する知識が必要となります。

トップロープクライミングはルートのトップ(ゴール地点)にロープをあらかじめセットした状態で登るクライミングです。

リードクライミング時に起こる、落下係数の発生するような大きな墜落が起きないので、初心者におすすめのクライミングです。

 

揃えておきたい用具

トップロープクライミング 道具

トップロープクライミングを行うにあたって必要な用具は、ハーネスとクライミングシューズです。手の汗が気になるという方は、チョークとチョークバッグを揃えておきましょう。

ハーネスを購入、またはレンタルするときには、サイズをしっかりと確認しておきます。レンタルの場合はフィッティングをスタッフに手伝ってもらいましょう。

少しでも不安な事や分からないことがあれば、どんどんスタッフに聞いてください。「自分の身は自分で守る」というクライミングの基本的なロジックは、クライミングを始める前から役立ってくれます。

店舗であれば実際にハーネスをはいてみて、ビレイループが体の正面に位置する事や、足を高く上げた際の可動域などを確認します。

店舗によっては実際にハーネスにぶら下がった状態で使用感などを確認させてもらえるところもあります。こういったサービスを上手く利用して、自分の体にあったものを選びましょう。

ハーネスはクライマーの体にぴったりと合っている状態でこそ、安全性を発揮してくれます。

ハーネスの他に必要な道具としてクライミングシューズが挙げられますが、クライミングシューズの役割は、通常の靴よりも登りやすくすることです、好みのものを選びましょう。

 

一人で登る方法

トップロープクライミング 道具

トップロープクライミングに関わらず、ロープを使ったクライミングでは誰かがクライマーを補助しなければなりません。この補助の事をクライミングの世界ではビレイ、補助をする人をビレイヤーと呼びます。

ロープを使ったクライミングでビレイヤーが居ないという状態は成立しませんが、ビレイヤーの確保は難しい問題です。

ビレイヤーと休日が合わない、レベルが違うのでビレイを頼みにくい、など自分自身のビレイヤーを探す過程には様々な障壁が立ちはだかります。

それらの障壁を取り払ってくれるのが、オートビレイ機とよばれる自動ビレイ装置です。

全てのクライミングジムに設置されているわけではありませんが、クライミングジムによっては数台のオートビレイ機がルートのゴール地点に設置してあります。

これはビレイヤーが居なくても機械がビレイをしてくれる便利な道具で、購入者は定期的に点検することを義務付けられていますので、安全性も高いことが特徴です。

他には、自動ロックタイプのビレイ機を自分自身のハーネスに装着して、自分で自分をビレイする方法もありますが、これはベテランであっても失敗が多い方法ですので、あまりおすすめできません。

 

パートナーと登る場合の注意点

トップロープクライミング 道具

パートナーを得ることが出来れば、クライミングジムだけではなく屋外のクライミングにも出かけることができます。その場合パートナーは、リードクライミングのスキルを身に付けていることが前提になります。

オートビレイ機と違う点は人間が人間をビレイするということですが、ここで注意したいのは人間誰しもミスをするもの、という認識を常に持つという事です。

人間のミスを未然に防ぐために、クライミングの世界ではダブルチェックという考えが浸透しています。

ダブルチェックというのは自分でセットした用具やロープの結びを自分で確認した後、パートナーに再び確認してもらう一連の流れです。

アルパインクライミングやマルチピッチクライミングと呼ばれる、より環境の厳しい場面でのクライミングは、このダブルチェックがクライマーの命を救うことが多々あります。

人間はミスをする生き物だということを忘れずに、ビレイヤーもクライマーもクライミング前に、お互いのハーネスのバックルが正しくセットされているか、ビレイ器具が正しくセットされているか、結び方に間違いはないか、など生命を脅かす危険のあるものに対し常にチェックを怠らないようにしましょう。

トップロープクライミングは少ない用具で普段味わう事の出来ない高度感を楽しめます。しかし、ミスをすれば大怪我や、場合によっては命に関わる事故につながってしまいます。ロープを使うという事の背景にある危険性を常に意識しながら、トップロープクライミングを楽しんでください。

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。