キャンプ用鍋の選び方
キャンプ用鍋を選ぶ際は、キャンプに参加する人数・鍋の素材・持ち運びやすさを考慮するとよいでしょう。
大きさで選ぶ
人数ごとに適した大きさの鍋を選びましょう。1~2人なら小型のポットが便利。3~4人なら中型のクッカーが適しており、5人以上なら大型の鍋やダッチオーブンが役立ちます。使いやすさや持ち運びのしやすさも考慮して、キャンプの人数に合った鍋を選んで快適な調理を楽しんでください。
素材で選ぶ
キャンプ用鍋の素材として多く使われるのが、以下の素材です。
- アルミニウム
- ステンレス
- 鉄
- チタン
アルミニウムは軽量かつ熱伝導率が高く、すぐに加熱できます。ただし、耐久性が高くないため、焚き火などの強い火力で加熱しすぎるとへこんでしまうことがあります。
ステンレスは耐久性があり傷つきにくい素材ですが、やや重く持ち運びには不便で、加熱にはやや時間がかかります。
鉄は蓄熱性が高いため、時間をかけて調理する煮込み料理に向いています。ダッチオーブンなどで多用される素材ですが、重いというデメリットもあります。
チタンは軽量かつ頑丈なので、持ち運びに便利です。しかし、熱伝導率が低く、高価なものが多いため、短時間で何種類か鍋を調理するには向いていないでしょう。
それぞれにメリット・デメリットがあるので、使用シーンを具体的に思い浮かべながら選ぶとよいでしょう。
持ち運びやすさで選ぶ
キャンプ鍋を選ぶ際には、持ち運びやすさが重要です。軽量でコンパクトなデザインや、取っ手が折りたためるものが便利です。また、持ち手が熱くなりにくい設計や、収納袋が付属していると、アウトドアでの移動や収納がスムーズになります。持ち運びの手間を軽減することで、キャンプ体験がより快適になります。
キャンプ用の鍋を選ぶ3つのポイントは?
キャンプ用の鍋を選ぶポイントについてわかりやすく解説します。
ポイントは3つ、頑丈で使いやすい機能性と人数にあった大きさ、あとは、どんな環境で使用するのかシチュエーションに合わせた選び方です。
3つのポイントをしっかりおさえながら選ぶことが大切です。
機能性(素材)で選ぶ
キャンプ用の鍋を選ぶ際の一番重要なポイントとなるのが、鍋の機能性や素材です。
たとえば、登山などでキャンプをする場合は、重たい鍋は避けたいものですし、車の横でテントが張れるような場所であれば、しっかりとした鉄製の鍋を持参しても良いでしょう。
素材の点でいえば、さびやすい鉄製よりは、さびにくく軽量なステンレス製がオススメです。
ホーロー製やガラス製、陶器といった衝撃に弱い素材のものはキャンプ向きではありません。
また、フッ素コーティングを施した鍋は、食材がくっつかないので使いやすいのですが、年月が経つと表面加工がはがれてくるので、お手入れの際には、ていねいに洗う必要があるという点を考慮しておく必要があります。
また、手軽に持ち運べるようにコンパクトになる収納性能も鍋選びの大きなポイントです。
今は、コンパクトに重ねて1つにまとまるクッカーセットに人気があります。
これだと、持ち運びが楽で、鍋の種類も充実しているので便利です。
ただし、どのような鍋がセットになっているのか、確認しておくようにしてください。
人数で選ぶ
キャンプと一口でいっても、さまざまなタイプがあります。
たとえば、1人でテントを張って過ごすソロキャンプから、大人数の家族や友人と楽しむキャンプまで、さまざまです。
どのような料理をキャンプで作って食べるのか、具体的なメニューを想定して、それに合った容量の鍋を選ぶことがポイントになります。
たとえば、2人でキャンプに行って、フライパンでベーコンの入った目玉焼きと、スープ、パン、コーヒーというメニューを想定した場合、
- 2人分の目玉焼きが作れる大きさのフライパン
- スープを煮るための鍋(1人500㏄として2人で1リットルの容量が必要)
- 湯を沸かす鍋(1人300㏄として2人で600ccの容量が必要)
この3つのアイテムをそろえることになります。
用途で選ぶ
実際に、どのような場所でキャンプして、どのような料理を作るのかを想定して鍋を選ぶようにしましょう。
たとえば、5人家族が車で乗りつけてそのままテントが張れるようなキャンプ場なら、多少重い鍋でも大丈夫です。
一方で、登山をしてテントを張るようなキャンプ場の場合は、軽量化を考える必要があります。
コンパクトにまとまるステンレス製のアイテムなどがオススメです。
キャンプ鍋の種類
キャンプ鍋は素材や形状の違いによっていくつかの種類に分かれています。ここでは、キャンプで使いやすい鍋の特徴を紹介します。大きさや素材、持ち運びやすさを考慮したうえで、ぴったりな鍋を選びましょう。
クッカー
クッカーは持ち運びできる野外用の鍋です。アウトドアでの食事や調理のために作られているので、収納性や持ち運びやすさが考慮されています。アルミやチタンなど軽量の素材が使われていることが多く、折りたたんだり重ねあわせて収納できたりします。
クッカーは食材を蒸したり炒めたりと調理方法が多様で、鍋料理以外にも料理を作りたい場合におすすめの鍋です。
ダッチオーブン
ダッチオーブンは、蓋がついた錆鉄製の鍋です。鉄製で重く、持ち運びにくい一方で、重い蓋によって鍋が密閉状態になるため、圧力鍋のように短い加熱時間で食材のうま味を引き出せます。クッカー同様、煮る・焼く・炒める・蒸す・揚げるなど、幅広い調理方法があるうえ、蓄熱性が高く鍋料理にはもってこいの鍋です。
飯ごう
飯ごうは、小学校で経験した人も多い「飯盒炊飯」でも使われるように、白米をおいしく炊くことに長けています。しかし、深さがあるので鍋料理の調理も可能です。飯ごうの形状には丸型・四角型・兵型などいくつかありますが、円筒状で熱が伝わりやすくムラができないことや、洗いやすいことから、鍋料理には丸型がおすすめです。
家庭用鍋
キャンプ用鍋は家庭用鍋と違い、直火にかけても溶けない加工や、火に強い素材が使われています。そのため、基本的にキャンプにはキャンプ用鍋の持参をおすすめします。
しかし、キャンプ初心者にとっては家庭用鍋を使うことで、予算やキッチンの収納を気にする必要が少なくなり、キャンプを始めるハードルを下げられます。家庭用鍋を持っていく際は、IH専用ではないもの・ススや傷がつきにくくなっているもの・持ち手が溶けやすくないものを選びましょう。
冬キャンプのおすすめ鍋ブランド7選
キャンプに持っていく鍋を選ぶための参考に、鍋メーカー・ブランドを紹介します。
ル・クルーゼ
ル・クルーゼの特徴は、機能性とデザイン性ともに優れているところです。ル・クルーゼの鍋は「鋳物ホーロー鍋」と呼ばれ、金属を型に流し込んでできた製品(鋳物)を、ガラス質のエナメルでコーティングした鍋です。
そのため、ムラなく火が入り、煮崩れしにくい熱伝導性があります。また、蓋の重さで密閉され、料理が冷めにくい蓄熱性に富んでいます。そして、錆を防いで傷みにくい耐久性も兼ね備えています。
デザインがおしゃれでカラーバリエーションも豊富なので、キャンプ場でも華やかに映えるでしょう。
ホーロー鍋を使用したおすすめレシピはこちらを参照してください。
スノーピーク
スノーピークは新潟県三条市に本社を置くアウトドア製品のメーカーです。携帯性や使いやすさに優れたクッカーや、燕三条の鋳物成型技術を用いて軽量に仕上げたダッチオーブンなど、アウトドアメーカーの目線で機能性を追求した鍋を多数取り揃えています。
とくに「HOME&CAMPクッカー」シリーズは、家で調理したものをそのまま外に持ち運べるように開発されており、キャンプ場では火をかけるだけで料理を楽しめます。
ユニフレーム
ユニフレームは新潟県燕市のキャンプ用品メーカーのブランドです。燕三条は金物の町として知られており、製品の品質の高さが魅力です。とくにダッチオーブンは「黒皮鉄板」という鉄板を鍋の形に成型してできており、錆びにくく洗剤で洗えて扱いが簡単です。蓋と鍋の噛みあわせを精密に設計しているため、密閉性も高く評価されています。
ティファール
有名ブランド・ティファールの特徴は、フッ素樹脂加工による焦げつきにくさと、取っ手を外せる持ち運びやすさです。家庭用鍋のイメージがありますが、調理で焦げつきにくいことから洗い物の時間を短縮でき、取っ手をとってコンパクトに収納できるため、キャンプでも使用できますよ。
ベルモント
ベルモントもスノーピークやユニフレームと同じく新潟県燕三条を拠点とするアウトドアメーカーです。看板商品は「チタンクッカー」で、軽量・丈夫・錆びにくいというチタンの強みに加えて、熱伝導率の低さをスピン加工によって克服し、チタンの弱点をカバーしています。小型のクッカーが多いため、ソロキャンプや少人数のキャンプにおすすめです。
AND MYSELF
AND MYSELFは、日本初のソロキャンプ専用ブランドです。クッカーはフライパン・浅型鍋・深型鍋の3点がセットになっており、持ち手を畳んで付属のゴムでまとめられるため、コンパクトに収納できます。カトラリーも軽さとコンパクトさを追求した構造となっているので、荷物をできる限り小さく・軽くしたいソロキャンプにぴったりです。
キャンプに持って行くならこれ!オススメの人気鍋のご紹介
上記の3つのキャンプ用の鍋選びポイントをふまえ、オススメの人気鍋をご紹介します。
現在は、高機能でありながらリーズナブルなアイテムがたくさんリリースされています。
値段が高いからといって、使いやすくて、高機能だとは限りません。
安くても長持ちして、高機能なキャンプ用鍋がたくさんあります。
くれぐれも値段だけで価値判断をしないようにしましょう。
頑丈なチタン製!SNOWPEAK チタントレック1400
こちらのスノーピークのキッチンアイテムは、チタン製のソロ用深型クッカーです。
ポットとフタ兼用のフライパンがセットになっています。
チタンは、保温性能が高く、スープやコーヒーが冷めにくいという特徴があります。
また、チタンは丈夫な素材であるため、薄くすることができるので軽く持ち運びに便利。
熱伝導率が低いため、持ち手や飲み口が熱くなりにくいという特徴もあります。
1人でよく登山をする、ソロキャンプをするという人にとっては必須アイテムになりそうですね。
焚火を囲みながら家族で温かいシチュー!LOGOS SLダッチオーブン10inch
今、人気急上昇中のLOGOS SLダッチオーブンの10インチタイプ。
キャンプをして焚火を囲みながら家族で温かいシチューを味わいたい、
または、鍋を楽しみたいという方におすすめのダッチオーブンです。
鉄を鋳造して作られた鍋のため、温かい鍋料理や、チキン料理に大活躍してくれます。
煮込み料理にもオーブン料理にも、この鍋ひとつあればOKです。
手入れが楽!SOTO ステンレスダッチオーブン10インチセット
SOTOのステンレス製10インチのダッチオーブンです。
さびにくく、金属たわしでごしごし洗っても平気、お手入れがとても楽です。
フタにX型の取っ手があり、熱くなったフタを開けるための金具も付属しています。
焚火の上でつるして使うことも可能ですよ。
コンパクトにして多機能! LOGOS SLツーリングクッカーセット
ロゴスがツーリング用に考えたクッカーセットです。
総重量わずか500g、重ねてコンパクトに収納できるので持ち運びにとても便利。
1リットルの容量のポット大と500㏄容量のポット小、マグカップ、フライパン、トレイの5点セットです。
2人用のキャンプにも使えます。
重量感が良い感じ!CLODGE コンボクッカーLCC3
ロッジのコンボクッカー、見た目がとてもおしゃれで、美味しいキャンプ料理がつくれそうなフォルムをしています。
本体の重量は5.6kgなので、登山などには不向きですが、キャンプやバーベキューで大活躍してくれそうですね。
片手鍋とフライパンがセットになっていて、フライパンがフタになります。
焚火を囲みながら、本格的な鍋料理が楽しめます。
自宅のキッチンで料理するのにもいいですね。