東のお山【蔵王山】について
蔵王山(ざおうざん、ざおうさん)は、山形県と宮城県にまたがる山々の総称です。『蔵王連峰』とも呼ばれ、蔵王連峰は北の雁戸山から南の不忘山まで約25㎞にもおよびます。蔵王山の主峰は熊野岳。火口湖である『蔵王のお釜』が蔵王のシンボルとして有名です。
また、蔵王山は山岳信仰の山でもあります。山形県の出羽三山が『西のお山』と呼ばれるのに対し、蔵王山は『東のお山』として崇められています。
蔵王山の紅葉の見ごろは9月下旬~10月下旬
蔵王山の山腹にはカエデやナラ、ブナなどの落葉樹が密生し、秋には美しい紅葉が見られます。山頂付近は9月中旬ごろから色づきはじめ、見ごろを迎えるのは9月下旬から10月上旬ごろ。麓の方は10月中旬から下旬にかけて見ごろになります。
蔵王には『蔵王エコーライン』と『蔵王ハイライン』という山頂付近まで行ける道路がふたつあり、ドライブしながら紅葉の移ろいを楽しむのもおすすめです。
蔵王山のおすすめ日帰り登山コース3つ
蔵王山で紅葉を楽しめる、日帰り登山コースについてご紹介します。蔵王連峰への登山では稜線から見る景色がとくに素晴らしいので、以下の3つの縦走コースがおすすめです。
【地蔵岳~熊野岳コース】ロープウェイで楽々頂上へ
『蔵王ロープウェイ』を乗り継ぎ、地蔵山頂駅から蔵王山主峰の熊野岳に登頂するコースです。地蔵山頂駅から熊野岳への歩行時間の目安は、1時間ほど。手軽に登れて、展望のよい稜線歩きが楽しめるのが魅力です。
また、熊野岳から馬の背方面に少し下ると『蔵王のお釜』が望めます。熊野岳山頂付近には森林限界上のため木々はありませんが、地蔵山頂駅から三宝荒神山方面や地蔵岳付近では、山肌を鮮やかに彩る紅葉が見られます。
コース名 | 地蔵岳~熊野岳コース |
登山口 | 蔵王山麓駅(地蔵山頂駅) |
歩行距離 | 約3.1㎞ |
歩行時間 | 約1時間40分 |
累積標高差 | 約244m |
難易度 | 初級者向け |
登山コースの詳細はこちらから
地蔵山頂駅-蔵王山 往復コースの地図・登山ルート・登山口情報 | YAMAP / ヤマップ
蔵王ロープウェイの詳細はこちらから
蔵王ロープウェイ|蔵王温泉スキー場 山形 (zaoropeway.co.jp)
【南蔵王縦走コース】稜線を歩きながら紅葉狩り
刈田峠にある登山口から、蔵王連峰南端の不忘山までを縦走するコースです。不忘山までは4つのピークを越えて歩くため、気持ちのよい稜線歩きが楽しめます。また、稜線に映える紅葉や、道中の『芝草平』と呼ばれる湿原の草紅葉は見物です。
コース名 | 南蔵王縦走コース |
登山口 | 刈田峠登山口 |
歩行距離 | 約13.7㎞ |
歩行時間 | 約6時間50分 |
累積標高差 | 約934m |
難易度 | 中級者向け |
登山コースの詳細はこちらから
刈田峠-前山-杉ヶ峰-屏風岳-南屏風岳-不忘山 往復コースの地図・登山ルート・登山口情報 | YAMAP / ヤマップ
【北蔵王・雁戸山コース】アルペン的山容に映える紅葉を望む
蔵王連峰の北端にあたる雁戸山。雁戸山の切り立った斜面は、まさにアルプス山脈を思わせるような山容です。紅葉シーズンでは、切り立った斜面に紅葉が一面に広がり、色鮮やかな光景に目を奪われます。
登山コースは、笹谷峠からカケスガ峰を通り、雁戸山・南雁戸山を縦走するコースです。雁戸山には『蟻の戸渡り』と呼ばれる岩稜のやせ尾根があるので、滑落しないよう慎重に歩きましょう。
コース名 | 北蔵王・雁戸山コース |
登山口 | 笹谷峠登山口 |
歩行距離 | 約7.9㎞ |
歩行時間 | 約4時間40分 |
累積標高差 | 約684m |
難易度 | 中級者向け |
登山コースの詳細はこちらから
笹谷峠-雁戸山-カケスガ峰 周回コースの地図・登山ルート・登山口情報 | YAMAP / ヤマップ
蔵王山における各登山口のアクセス方法
蔵王山の各登山口へのアクセス方法は、以下のとおりです。
蔵王山麗駅(地蔵岳~熊野岳コース)へのアクセス方法
・マイカー
東北中央自動車道 山形上山I.C.より車で約20分(約12km)
・バス
山形駅~蔵王温泉バスターミナル 山交バスで約40分(片道1,000円)
刈田峠登山口(南蔵王縦走コース)へのアクセス方法
・マイカー
【山形県側】東北中央自動車道 山形上山I.C.より車で約40分(約29km)
【宮城県側】東北自動車道 村田I.C.より車で約50分(約32km)
※蔵王ハイライン前に、駐車スペース10台ほどあり。
・タクシー
【山形県側】山形駅よりタクシーで約1時間(約37㎞)
【宮城県側】白石蔵王駅よりタクシーで約1時間(約42㎞)
笹谷峠登山口(北蔵王・雁戸山コース) のアクセス方法
・マイカー
山形自動車道 関沢I.C.より車で約10分(約6km)
・タクシー
【山形県側】山形駅よりタクシーで約40分(約19㎞)
【宮城県側】白石蔵王駅よりタクシーで約1時間10分(約48㎞)
蔵王山日帰り登山後に立ち寄りたい【蔵王温泉】
蔵王山に登ったあとは、麓にある蔵王温泉で汗を流すとよいでしょう。蔵王温泉の泉質は、東北随一の強酸性。美人づくりの湯としても有名です。
蔵王温泉のなかでも、『源七露天の湯』が日帰り入浴におすすめ。まるで森の中にいるような緑溢れるロケーションのなか、広々とした大露天風呂でゆっくりと温泉に浸かれます。
名称 | 立ち寄り温泉 源七露天の湯 |
住所 | 山形県山形市蔵王温泉荒敷862-1 |
泉質 | 酸性・含硫黄ーアルミニウムー硫酸塩・塩化物泉 |
日帰り入浴料 | 大人550円、小学生300円 |
源七露天の湯の詳細はこちらから
山形県蔵王温泉 立ち寄り温泉 源七露天の湯トップページ (zao-gen7.com)
今回は、秋に行きたい蔵王山の日帰り登山コースについてご紹介しました。蔵王山は稜線からの眺めが素晴らしいので、連峰を縦走するコースがおすすめです。また、ロープウェーを利用する『地蔵岳~熊野岳コース』は手軽に山頂まで登れるので、とくに体力に自信のない方や初心者の方には最適。下山後は、麓の蔵王温泉で登山の疲れを癒していくとよいでしょう。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
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