各地域のライフセービングクラブでは、小学生から参加できるジュニアクラスを設けていることが多く、海やプールで様々な活動をしています。ゴールデンウィーク明けの5月中旬、神奈川県鎌倉市の材木座海岸でライフセービングクラブのジュニアチームが活動しているとのことで、どのような内容なのか実際に行って聞いてきました!

子どもたちに届け!鎌倉ライフガードの想い

「鎌倉ライフガード」は、鎌倉の海で活動するサーフライフセービングクラブ。鎌倉の海の安全を確保し、地域の方々とともに、きれいで楽しいビーチを目指しています。

そんな鎌倉ライフガードが2012年からスタートしたのが、「鎌倉ライフガードジュニアライフセービングチーム」です。

 

地域の子ども達に海で安全に遊べる方法や、海の楽しみ方、海の知識を学び、海や浜でたくさん体を動かして体力をつけて、時に救急法なども学びます。そしてかっこいいウォーターマンを目指していきます!!

出典:鎌倉ライフガード 

2016年度現在、33名の小学生、8名の中学生で、コーチ達と楽しく海で活動しています。

年度初めの第1回目はオリエンテーションを行い、子どもたちは今年1年間のジュニアライフセービングチームでの目標を決め、海で上手に泳げるようになりたい、もっと早く砂浜を走れるようになりたいといったそれぞれの目標をみんなの前で発表しました。

小学校高学年の子たちは、年下の子たちの面倒を見るといった目標を掲げるなど、少し大人になった一面も垣間見えました。

自分たちの目標と合わせて、挨拶をきちんとすることや、話をしている人の目を見て聞くことなど、チーム全体の約束事も決めて1年間の活動がスタートしました。

 

自然をフィールドに活動するからこそ厳しく

見学に行った日は、5月にしては気温も高く、子どもたちが元気いっぱいに海に入って活動していました。

学年によって多様なプログラムが用意されていて、ゲーム感覚で海での泳ぎ方や砂浜の走り方を学べるものとなっていました。

指導に当たるコーチたちも楽しんでいるのが伝わってきましたが、海という自然の中での活動となるため、子どもたちが危険な行動をとれば険しい表情で接する一面もありました。

鎌倉ライフガードがジュニアチームを発足する背景には、子どもたちを水辺の事故から守りたいという強い想いがあり、楽しく海のことを学んでもらうことを前提にしつつ、子どもたちにとって危険だと思われる行動にはしっかりと注意します。

海の危険を知るライフセーバーだからこそ、伝えられることなのだと感じました。

普段優しいコーチたちの厳しさに触れ、子どもたちは海の怖さについても理解しているようでした。

応急手当も大人顔負け!

鎌倉ライフガードのジュニアチームは国内のジュニアライフセービング競技会への参加と、日本赤十字社神奈川県支部が開催している救急法競技会への参加も恒例行事としています。

海での大会が終わり本格的な冬を迎えると、活動場所を屋内に移し、救急法競技会へ向けて応急手当について学びます。

練習用の人形を用いた心肺蘇生の練習や、三角巾を用いた止血、固定の方法を反復練習して大会に臨みます。

三角巾での止血や固定は大人でも最初はなかなかうまくできないものですが、子どもたちは遊び感覚でやっているのかとても上達が早く、時にはコーチよりも早くやってのけることもあります。

しかし、いざ大会となると子どもたちの表情は真剣そのもの。大会参加を通して応急手当を習得し、人のためにできることが増えた喜びを感じているようです。

海の知識だけでなく、応急手当について学ぶ機会を設けているのも、ライフセービングクラブが行うプログラムだからこそではないでしょうか。
 

今回は鎌倉で活動するジュニアライフセービングチームについてご紹介しました。鎌倉のジュニアチームは、年度末に翌年の参加希望者を募り、4月から翌年3月までを活動期間としているため、年度途中からの参加はできないそうですが、彼らの活動を見守りつつ、来年度からの子どもの新しい習い事としてぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか?

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。