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スキーに多くの楽しみ方や競技があるように、ウィンドサーフィンにも幅広い楽しみ方があり、その用途によって使う道具が異なります。今回は多様なボードについて、おもに形を中心に解説します。

ウィンドサーフィンの用途やカテゴリー

ウィンドサーフィン ボード

出典元:pwaworldtour

 

さまざまな用途やカテゴリーがあるウィンドサーフィンですが、ボードのデザインの特徴がその用途によって変わってくるため、まずはカテゴリーを整理します。

主なカテゴリーは競技別に理解するのがおすすめです。

主な競技はスピードを競うレース系がコースレースとスラローム、パフォーマンスの優劣を採点式で競うアクション系が、ウェイブパとフリースタイルとなっています。

また、レース系のなかには単一艇種で競うワンデザインクラスというものがあり、オリンピック競技もこの形態で実施されます。

さらに競技以外もフリーライドという、ごく普通の愛好者が幅広く楽しむための大きなカテゴリーがあり、フリーライドの中もレース系寄り、アクション系寄りとわかれています。

そして、各地のスクールなどで使用されるエントリー/ビギナーというカテゴリーも存在します。

 

 

ボードデザインの基礎知識とカテゴリー別のデザイン的特徴を知ろう

ウィンドサーフィン ボード

出典元:pwaworldtour

 

カテゴリー別のデザイン的特徴をご紹介する前に、まずは各メディアでもあまり触れられてないボードデザインの基礎知識を知っておきましょう。

基礎知識を知っておくことで、ボードを選ぶときの紹介文やスペック(諸元)の意味がわかるだけでなく、ウィンドサーフィンへの理解が深まり、上達にもつながるためボードデザインの基礎知識は覚えておいて損はありません。

 

スペック項目と表現の見方

ウィンドサーフィン ボード

出典元:pwaworldtour

 

ボードデザインを表すためにスペック項目と単位は次の通りです。

★長さ/全長(センチ or フィート/インチ):ボードの長さを表します。

★幅/最大幅(センチ or フィート/インチ):ボードの一番幅広い部分の寸法です。

★厚さ/最大厚(センチ or フィート/インチ):ボードの最も厚い部分の寸法です。

★浮力/ボリューム/体積(リットル):ボードの体積を表し、この数値で浮力を多寡を判断します。

★ボトム(形状):ボードの底の形状を表してします。

フラット、V/Vee、コンケーブ、ステップなどさまざまな形状があり、また、“フラット〜V”、“シングル〜ダブルコンケーブ”など、その形状の変化を表していることもあります。

★デッキ(形状):ボードの上面/人が乗る面の形状です。

★レール(形状):ボードの側面/縁の形状のことです。

ボキシー/Boxy、フル/Full、テーパード/Taperedなどの表現があります。

★エッジ:ボトムとレールの接合部のことです。

接線が明確なものほど“エッジがシャープ”、“エッジが立っている”と表現されます。

この他にもスペックではありませんが、形状を表現する説明文などに登場する言葉として、アウトライン、ロッカーなどがあります。

アウトラインはボードに正対して見たときの輪郭のことで、“直線的なアウトライン”や、“丸みを帯びたアウトライン”のように使います。

ロッカーは真横からボードを正対してみたときの反り具合のことで、“ノーズロッカーが強いボード”や“ストレートな部分が長いボード”というように使われます。

 

性能やカテゴリーとの関係は?

ウィンドサーフィン ボード

出典元:pwaworldtour

 

性能はボードデザイン全体のバランスによって決まります。

それぞれのカテゴリーに求められる性能から、そのバランスを下記に示しました。

★コースレース&スラローム

求められる性能:初速から最高速まで、高い加速とスピードが求められる一方で、高速下でのコントロール性も必要。

デザイン的特徴:直線的なアウトラインとロッカー、レールはボクシーで、エッジはシャープ。

ただし、ターン性やコントロール性確保のために各要素が細かくアレンジされている。

コースレース用の方がボリュームが大きく、アウトラインは直線的。

レールはボクシーでエッジはシャープ。

よりターン性能が必要なスラローム用はレールがテーパードになる等、その反対の傾向となる。

★ウェイブ

求められる性能:純粋な波乗り性能から、荒れた海面での走破性やパフォーマンス性までが必要
デザイン的特徴:全長が最も短い。

そしてサーフボードのような曲線的なアウトラインと滑らかにカーブしたロッカーを持つ。

厚みは他カテゴリーのボードよりも薄く、レール形状はテーパードが主流。

★フリースタイル

求められる性能:走り出しの加速力と、ジャンプやスピン、スライドなどが行ないやすい運動性能。

デザイン的特徴:同じアクション系のウェイブ用よりも、ローアスペクト(アスペクトは横縦比。

ローアスペクトは長さに対して幅が広く、ハイアスペクトはその逆)のアウトラインを持つ。

ロッカーはストレートをベースにノーズ(先端部)やテール(後端部)に小さいキック(持ち上がり)がある。

★フリーライド

求められる性能:極限の性能よりも、その性能を適度に確保しながら、誰もがコントロールしやすい操作性とのバランスを図る。

デザイン的特徴:レース系からアクション系まで、あらゆるデザイン要素だけでなく、材質やコストパフォーマンスも含めて競技用のボードよりもマイルドに調整している。

★エントリー/ビギナー

求められる性能:スピード性よりも安定性と微中風下での操作性を最優先。

デザイン的特徴:大ボリュームで、長さ、幅、厚みも大きい。

レールはフルが主流でボトム形状もシンプル。

 

 

ウィンドサーフィンはスキーのように多彩な面を持つスポーツのため、ボードという1アイテムにおいてもバリエーションが豊富でそれぞれが持つ特徴が異なります。魅力的なウィンドサーフィンというスポーツを上達し堪能するためには、メインギアのひとつであるボードに対する知識は重要です。用語をはじめとするボードの基礎知識は、SUPやサーフィンなどのボードスポーツとも基本的に共通しているため、決して無駄にはならないので、ぜひ覚えておきましょう。

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。