ウィンドサーフィンのいろいろなウェイブライディングのマニューバー

ウィンドサーフィンのウェイブパフォーマンス

出典元:PWAWORLDTOUR.COM

 

マニューバーとは、前述のように波乗り中の軌跡という意味だけではなく、フリースタイルにおけるトリックと同じように技という意味で使う時もあり、ここではその意味で使います。

 

基本的なマニューバー

ウィンドサーフィンのウェイブパフォーマンス

出典元:PWAWORLDTOUR.COM

 

まずはサーフィンと共通の、基本的なライディングのマニューバーです。

  • トップターン、ボトムターン……波の上部(トップ)、波の底部(ボトム)でのターン
  • オフザリップ……波の最上部の切り立った縁(リップ)でのターン。リッピングともいう
  • ローラーコースター……オフザリップのときに、波のブレイク(崩れること)といっしょに下りてくること
  • カットバック……ライディング中に離れてしまった波のパワースポット(リップやブレイクポイント)に戻ること
  • スラッシュバック……大きくスプレー(飛沫)を飛ばすオフザリップ
  • スリーシックスティ……トップターンやオフザリップ時に360度回ること
  • エアボーン……オフザリップやローラーコースターのときに空中に飛び出すこと

 

オリジナル マニューバー

ウィンドサーフィンのウェイブパフォーマンス

出典元:PWAWORLDTOUR.COM

 

次はウィンドサーフィンならではのマニューバーです。

  • ジャイブテイクオフ……風下回りの方向変換(ジャイブ)をして波に乗り始めること。
  • 他に多くのバリエーションがある
  • ツイステッドエアー……エアボーンのときに空中でボードを捻ること
  • グースクリュー……スリーシックスティのこと、ウィンドサーフィンの場合はボードだけでなく同時にセイルも回転させる必要がある
  • ゴイター……グースクリューの逆回転版。グースクリューは波に乗り、ボトムターンからリップに上がる流れ(ここまでで180度回転)の延長で、さらに半回転して360度回るが、ゴイターはリップに上がったところから逆方向にセイルとともに360度回転しながら波を下りてくる
  • リップループ……エアボーンのように空中に飛び出し、前方1回転して下りる
  • シャーベット……バックサイド(波を背にして乗る方向)でのトップターンやオフザリップのときに、セイルを大きく前に倒してセイルの裏面に風をはらませて鋭いターンをすること

このほかにもマニューバーはまだ存在します。

また、コンディションによってはフリースタイルのトリックをライディング中に披露することもあるため、マニューバーのバラエティは非常に豊富です。

 

 

一番大きな波に自力で乗ることができるスポーツは、風さえ吹いていればウィンドサーフィンであると言われています。また10mクラスの大波の中で最も安全な乗り物とも言われています。ご紹介したようにサーフィンでは不可能なマニューバーも多く存在し、ウィンドサーフィンは波乗りの常識、広くはセイルスポーツの概念そのものも大きく覆しました。まさにセイルスポーツ究極の進化形のひとつの姿が、ウィンドサーフィンにおけるウェイブライディングなのです。

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この記事を書いた人

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。