そこで今回は、初心者が必ず覚えておくべきルアーとラインの結び方をピックアップしてご紹介します。
なぜ複雑な結び方が必要なの?
釣りにはさまざまな結び方があり、一般的な固結びなどシンプルな結び方は釣りではほとんど使用されません。
釣り人には、ある意味「結び方マニア」と呼べるほど詳しい人もいます。
なぜそこまで結び方にこだわるのでしょうか。
結び目の負担を減らすため
釣りの結び方の多くは、複雑にラインを絡ませて締めこみます。
これにはもちろん理由があり、大きな理由は締め付けられる場所を増やして、ラインへの負担を減らすことにあります。
固結びを何度か繰り返すだけでもある程度ほどけなくはなるのですが、負担のかかる場所が限定されて、根掛りなどラインに負担がかかったとき切れやすくなります。
このため釣りの結び方では、ラインを何度も巻いたりすることで、ラインへの負担を分散させ、ほどけにくくしています。
結び方によってほどけにくさやラインとの相性があるので、結び方の種類も増えているんですね。
ルアーの動きを邪魔しないため
いちいち複雑な結びをしなくても、ラインにスナップを結び、ワンタッチでルアーを交換するのもひとつの方法です。
しかし、ルアーにはスナップを想定して設計されていない場合が多く、スナップの重さや抵抗によって上手く泳がなくなることがあるのです。
また、スナップ自体の強度の問題もあり、ルアーの動きを邪魔しないサイズのスナップでは強度不足になってしまうこともあります。
ボディの柔軟性によって動くワームや、ある程度重さのあるメタルバイブなどは対応している場合があるので、場合によってはスナップを使用したほうがいいこともあります。
その場合も、スナップとラインの結束には、以下で紹介するような強度がある結び方をおすすめします。
ユニノット
基本の結び方のひとつです。
「電車結び」や「ダンガンループ」とも呼ばれていますね。
強度はまずまずですが、釣りに使われる結び方としては簡単な部類ですし、使用できるシチュエーションが広いのでまず覚えたい結び方です。
ユニノットを応用することでライン同士を結束することもできますし、餌釣りで針を結ぶ内掛け結びなどにも応用できます。
ナイロン・フロロの基本の結び
ルアーフィッシングでは通常ショックリーダーを使用しますが、ショックリーダーに使用されるナイロンラインやフロロカーボンラインはコシがあり結びにくいラインです。
ユニノットは全体が締まるので摩擦力が強く、ナイロンやフロロでもほどけにくいメリットがあります。
最後に締めこむため結ぶときに長さも稼げるので、まだ慣れていない初心者でも結びやすいでしょう。
二重にしてダブルユニノットも
ライン自体の強度に不安があるときは、二重にしてダブルユニノットを試してみましょう。
ラインを二重にし、ルアーのアイに通してあとはユニノットの結びになります。
ラインの抵抗が強くなる分摩擦力が落ち、緩んですっぽぬける可能性が高くなるので、しっかりラインを濡らして締め込み、結びしろを長めにするといいでしょう。
クリンチノット(ダブルクリンチノット)
ユニノットに比べるとやや複雑ですが、おそらくもっとも用いられる結び方でしょう。
ユニノットが使用できるシチュエーションではもちろんユニノットでもかまいませんが、根掛りしやすかったり、大物狙いの場合はクリンチノットが安心です。
ただし、やや注意点もある結び方でもあります。
細いラインの定番結び
クリンチノットは細いラインでとくに有効な結び方です。
細いラインにメリットがあるというよりは、太いラインの場合結び目が大きくなったり、締め付けきれずに緩みやすくなったりするからです。
ラインの特性にもよりますが、ナイロンだと3号以上だと顕著に結び目が浮いて見えるので要注意です。
コーティング系は要注意
太いライン以外にもうひとつ注意が必要なのが、コーティング系のラインです。
細くても滑りやすいラインはクリンチノットだと緩みやすくなります。
コーティング系はもちろん高級なナイロンラインも滑りやすいので、結びしろに余裕を持つなどして対応しましょう。
フリーノット
ほかの結びと違い、結び目とアイの間に余裕がある結び方です。
結び方も簡単なので、普段スナップを使っている方にも一度試してみてほしい結び方です。
スナップを使ったときとは、目に見えて動き方に違いがありますよ。
ただ巻きで動くルアーに
結び目とアイの間に余裕があるメリットは、なんといってもルアーが泳ぎたいように泳げることです。
通常アイはラインで締め付けられているため、左右に振るような動きはラインの抵抗に邪魔されています。
アイがラインに対してフリーに近いので、ルアー本来の動きが寄りいっそう現れやすくなるというわけです。
いわゆるタダ巻きを多用する方は、釣果にも違いが現れるかもしれませんね。
太いラインにおすすめ
フリーノットのデメリットは、結束部分がフリーになっている分、ラインの負担がやや大きくなります。
このため、フリーノットは50ポンド以上の強度があり太いラインで推奨されている結び方です。
どうしても細いラインでフリーノットを試したい場合は、ダブルでも結びやすいので二重にして試してみましょう。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。