風を切って走る爽快なロードバイクは、紫外線との戦いでもあります。長時間、直射日光を浴びるサイクリングは、想像以上に肌へのダメージが大きいもの。今回は、サイクリスト目線で実際に使ってみてよかったおすすめの日焼け止めと選び方のポイント、塗り直しや保湿ケアのコツを紹介します。
サイクリストに日焼け止めが必須なワケ
ロードバイクでのサイクリングは、想像以上に紫外線を浴びています。とくに日差しが強い夏はもちろん、春や秋のロングライドが気持ちよい季節も、気づくと長時間にわたって日差しを浴びていることも。
風を受けて走ると涼しくて快適に感じますが、実際の肌は確実に焼けています。体感とダメージのズレが、紫外線リスクの厄介なところです。
また、ロードバイクは汗や摩擦の多いスポーツであり、日焼け止めが落ちやすく、再塗布のタイミングも限られているのが現実です。筆者自身、いくつもの日焼け止めを試してきましたが、正直なところ完全に防ぐのは難しいと感じています。
とはいえ、放っておけば肌の乾燥・老化・シミ・そばかす・夏バテの助長など、見た目だけでなく体調にも影響する可能性があります。だからこそ、汗に強くて落ちにくく、肌への負担が少ない日焼け止め選びは、サイクリストにとって意外と重要なライド準備のひとつです。
意外と焼ける!塗り残しがちな要注意ポイント
ロードバイクでは、以下のような意外な部位が焼けやすいので、塗り残さないように注意しましょう。
- 首の後ろ/ヘルメットとジャージの間から直撃
- 耳まわり/サングラスやヘルメットで隠れているようで、実は焼けやすい箇所
- 手の甲・手首/グローブから出る部分が地味に焼ける
- アームカバーやビブショーツの隙間/動いてズレる前提で広めに塗るのがコツ
- 膝上/レーパンのすそが少し上がっただけでも、日焼けラインがクッキリ出る場合も
思わぬ場所ほど、日焼けのダメージが大きいケースがあります。見た目のケアはもちろん、長く快適にライドを楽しむためにも、日焼け止めは必需品として活用しましょう。
ロードバイク向けの日焼け止め選び3つのポイント
ロードバイクに乗るときの日焼け止めは、SPFが高ければOKではありません。実際のライドでは、汗・摩擦・風・日差し・長時間ライドなど、肌への負荷がかなりかかります。
そのため、以下の3つのポイントを意識して選ぶのがおすすめです。
1.汗・水への耐性
サイクリストにとって汗と風は避けられない要素です。いくらSPF値が高くても、汗で流れてしまっては意味がありません。ウォータープルーフやスウェットプルーフ、スポーツ用などの表記があるものは、耐久性が高い場合があります。
とくに夏のロングライドやヒルクライムでは、首筋やこめかみから流れる汗で目に入ることもあるので、肌や目にみない成分かどうかもチェックしましょう。
2.塗り心地と持続力のバランス
べたつく日焼け止めは、ライド中ずっと不快な気分になりますし、ヘルメットやサングラスのフィット感にも影響します。サラサラすぎると、今度は汗やこすれで落ちやすいこともあり、軽いつけ心地だけど落ちにくい日焼け止めが理想です。
最近はジェルタイプやミルクタイプなど、肌なじみのよい日焼け止めも増えているので、顔用と体用で使い分けるのもアリですね。
3.塗り直しやすさ
長時間ライドや途中休憩では、日焼け止めの塗り直しも必要です。コンパクトで持ち運びやすく、手やウェアが汚れにくい容器は、サイクリストにとっては重要なポイント。
サイクルジャージのポケットにも入れやすいので、1本もっておくと安心です。
ロードバイクにおすすめの日焼け止め【3選】
ロードバイクにおすすめな日焼け止めを3つピックアップしました。
1.ANESSA(アネッサ)/パーフェクトUV スキンケアミルク NA
汗や水に強く、長時間のライドでもしっかり紫外線をカットする定番の日焼け止め。筆者含め、多くのサイクリストが愛用しています。
サラッと軽い使用感でベタつかず、肌負担を和らげるスキンケア成分入りです。顔にも体にも使える万能タイプで、真夏のヒルクライムやロングライドでも安心です。
2.Aggressive Design(アグレッシブデザイン)/Top Athlete Sun Protect Fighter(トップアスリートサンプロテクトファイター)
トライアスロン選手も愛用する超耐久タイプ。汗や水だけでなく、こすれにも強く、ロードバイク特有の風・摩擦にも負けません。
無香料・低刺激で目にしみにくく、炎天下の長時間ライドでも高いパフォーマンスを発揮。競技志向のサイクリストにおすすめです。落とす際は専用のクレンジングを使用するとよいでしょう。
3.ROHTO(ロート)/スキンアクア スーパーモイスチャーUVジェル
みずみずしいジェルで塗り心地抜群の日焼け止めです。SPF50+・PA++++の高防御ながら、肌にスッとなじみ白浮きしにくいのが魅力。
価格が抑えられているのため、全身にたっぷり使えます。敏感肌でも使いやすく、普段使いから週末ライドまで幅広く活躍します。
ライド後のアフターケアもしよう
紫外線をたっぷり浴びた肌は軽い炎症状態であり、そのまま放っておくと、乾燥・ゴワつき・くすみ・シミなどのリスクがあります。ダメージの蓄積を抑えるためには、アフターケアが大切です。
まずは、しっかり日焼け止めを落としましょう。残留は肌荒れのリスクが高まります。次に、肌をクールダウンさせるのがおすすめです。ライド後すぐに冷たいタオルや冷水で顔を軽く冷やすだけでも、炎症を和らげる効果が期待できます。
また、日焼け止めや汗で肌が乾燥しがちなので、化粧水・乳液・保湿ジェルなどを使って保湿力を高め、肌のバリア機能を整えてあげましょう。
さらに、スルーしがちな腕や首、脚も日焼け止めを落としたあと、全身用の保湿ジェルやローションでケアするのがおすすめです。筆者は全身にたっぷりクレンジングが使用できるよう、日焼け止めを顔と全身用で分けています。
日焼け止めだけじゃなく、アフターケアまでがサイクリストの紫外線対策です。楽しいライドのあとは、肌を労ってあげましょう。
ライター
yomec(よめしー)
自然豊かな新潟県在住、夫婦でロードバイクを楽しんでいる自転車ライター。子育てしながらトレーニングする方法を日々模索中です。今ではヒルクライムを中心としたレースが家族旅行に。愛車はSPECIALIZEDとBROMPTON。夫婦での所有スポーツバイクはなんと8台。ファミリーでも楽しめる自転車の魅力を発信します。