エキサイティングなスノーボード競技「バンクドスラローム」
スノーボードのスピード競技のひとつで、エキサイティングな滑りが見どころです。両端に旗が設置された、急カーブが左右に連続するコースを滑り降りてタイムを競います。
パラリンピックでは、迫力ある滑りで人々を魅了し、認知度が高まりました。また、競技種目としてだけでなく、それぞれの個性をいかしたフリースタイルでも楽しめます。滑ることさえできれば、老若男女を問わずにチャレンジできるのが魅力です。
体重差によるハンデはありますが、早く滑り降りるには技術も必要です。そのため、子どもでも大人より早いタイムで滑れるでしょう。
動画サイトには、バンクドスラロームの動画が数多くアップロードされています。ぜひチェックしてみてください。
バンクドスラロームの歴史
アメリカ北部にあるマウントベイカーでは、バンクドスラロームを楽しむスノーボーダーが昔から存在し、多くの大会が行われています。
スキーが盛んだった日本にもスノーボーダーたちによって持ち込まれ、1982年にスノーボード協会が設立されました。同年には、全日本スノーボード選手権も開催されています。
滑走技術の発展にともない、2010年代からは、全国各地でバンクドスラロームの大会が開催されるようになりました。
2018年には平昌パラリンピックで公式種目となり、成田緑夢(なりたぐりむ)さんが金メダルを獲得するという快挙を成し遂げます。
現在では、バンクドスラロームを常設するゲレンデが徐々に増え、大会やスクールが各地で開催されるようになっています。
バンクドスラロームが練習できるゲレンデ6選
バンクドスラロームは、どこのゲレンデでも練習ができるわけではありません。山の地形をいかしたコースや、スノーパークなどのバンクが整ったところで滑れます。今回は、初心者や上級者を問わずに練習できるゲレンデを紹介します。
新潟県|新井スキー場
日本でも有数の積雪量を誇る大毛無山(おおげなしやま)に位置し、コースのバリエーションが豊かなスキー場です。傾斜がゆるやかなコースはもちろんのこと、こぶなどがある難易度の高いコースも充実しています。
スノーパークや地形を利用すれば、専用のコースがなくても練習可能です。天気がよければ、海まで見渡せるロケーションを楽しみながら気持ちよく滑れるでしょう。
公式サイト:新井スキー場
新潟県|かぐらスキー場
かぐら・田代・みつまたの3つのエリアからなる広大なゲレンデです。バンクドスラロームの常設コースがあるスノーパーク内やスロープスタイルコースで練習ができます。
11月下旬〜5月下旬にかけてパウダースノーが満喫できます。さらに、バラエティーに富んだコースも魅力のひとつです。
また、「みつまたスノーボードスクール」では、バンクドスラロームのレッスンが受けられます。知識や経験豊富なインストラクターから、基礎をしっかり学んでみましょう。
公式サイト:プリンスホテル&リゾーツかぐら
新潟県|奥只見丸山スキー場
魚沼一の積雪量があり、スノーパークが充実しています。八崎ゲレンデ内には平均斜度が15度のバンクドスラロームが常設されており、思う存分に練習が可能です。
また、山頂からは百名山のひとつに選出されている、燧ケ岳(ひうちがたけ)や平ヶ岳のダイナミックな景色が広がります。大自然のなかで気持ちよく滑走できるでしょう。
ただし、営業期間は初滑りと春の2シーズンだけになります。1月初旬〜3月中旬は冬季閉鎖をするので注意しましょう。
公式サイト:奥只見丸山スキー場
群馬県|谷川岳天神平スキー場
国内最大級のバンクドスラローム大会の開催地です。バンクドスラロームのコースは常設していませんが、谷川連峰の厳しい地形をいかして練習できます。
また、ふかふかのやわらかいパウダースノーが豊富に積もる点も大きな魅力です。ハイシーズンには4mもの雪が積もり、ゴールデンウィークまで長く楽しめます。
ボードやウェアなどのレンタル品が数多く用意されているため、スノーボードをこれから始める人にぴったりの場所でしょう。
公式サイト:谷川岳天神平スキー場 by 星野リゾート
長野県|戸狩温泉スキー場
ペガサス・とん平の2つのゲレンデがあり、違った雰囲気やコースが堪能できます。シャトルバスが運行しているため、快適に行き来できるでしょう。
とん平ゲレンデにあるチャンピオンコースには、バンクドスラロームのコースが常設されています。戸狩温泉バンクドスラローム大会を再現したコースを楽しめます。
また、パウダーサーフィンやポールトレーニングができるコースもあるので、いろいろな種目を練習したい人にはぴったりでしょう。山頂からの景色はバツグンで、運がよければ雲海を眺めながら滑れます。
公式サイト:戸狩温泉スキー場
兵庫県|ハチ・ハチ北スキー場
ハチとハチ北の2つのエリアがある関西最大級のゲレンデです。山頂で行き来ができ、合計25のコースを満喫できます。
ハチには、著名なプロスノーボーダーの田中陽がプロデュースするスノーパーク「The Parks」が常設されています。タイム計測器や表示器が設置してあるので、大会の気分が味わえるでしょう。
スノーボードをこれから始める人は、ハチ北にある「はじめてエリア」で練習するのがおすすめです。
公式サイト:ハチ・ハチ北スキー場
パラリンピックの公式種目になったバンクドスラロームは、スノーボードのレベルを問わずに楽しめるウィンタースポーツです。タイムを競うだけでなく、フリーライドも気軽に楽しめるのが大きな魅力。いつものスノーボードとは違った滑り方をすることで、新たな楽しみ方が見つかるかもしれません。ただし、練習できる場所は限られているので、今回紹介したゲレンデを参考にしてチャレンジしてみましょう。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。