セミドライウェットスーツとは
セミドライウェットスーツとは、冬仕様の起毛生地などを使用して作られたフルスーツタイプ(手足の丈が手首足首まであるもの)のことを言います。同じく冬用のウェットスーツであるドライスーツは、ブーツやソックスが一体化したタイプのものでセイドライとは異なります。
セミドライウェットスーツは地域にもよりますが、気温や水温が低くなる冬の時期に必須のウェットスーツです。
日本でセミドライウェットスーツのオーダーが多い理由
日本のサーフィン業界では、セミドライウェットスーツを採寸して注文して手に入れるカスタムオーダー方法が主流です。既製ウェットスーツが主流の海外からみると、独自のサーフィン文化といえるでしょう。
日本でカスタムオーダーが定着している理由はいくつかあります。
- 世界的にウェット生産技術が優れているため
- 日本人は比較的寒がりな人が多いため
- 日本人特有のディテールにこだわる国民性のため
以上の3点が、日本独自のカスタムオーダーウェットの文化が根付いた主な要因です。
日本の良質なウェットスーツの生産技術は、海外からも定評があります。競技サーフィンの有名選手のなかには、日本製のウェットスーツを好んで使用している選手もいるほどです。
そして日本人は欧米人と比べると寒さを感じやすいため、寒い冬を快適に過ごせるように採寸して体形に合ったジャストサイズを好む需要が多くなりました。
さらに日本人特有のディテールにこだわる国民性もあいまって、セミドライウェットスーツのカスタムオーダーが定着していきました。
セミドライウェットスーツを選ぶ時のポイント
セミドライウェットスーツを選ぶ際に、理解しておくとよいポイントをご紹介します。日頃サーフィンするエリアと要望を把握して、自分に合ったタイプを選択しましょう。
着脱システム
ウェットスーツを着脱する際の開口部のシステムは、大きく分けると3タイプあります。
- バックジップタイプ
- フラップタイプ
- ストレッチコイルファスナータイプ
バックジップタイプは、背中に開口部を開くためのジッパーがついているものです。一番着脱しやすいタイプなので、セミドライウェットスーツが初めての方にもおすすめのタイプです。
フラップタイプは「フラップ」といわれる首周りのパーツを外すことで、ウェットスーツの開口部を掴みながら着脱するものです。このタイプは着脱に慣れが必要ですが、背中にジップがないことで、パドリング時の肩回りのストレスを軽減してくれます。
そして最後は、ここ数年で利用者が増えてきているストレッチコイルファスナータイプです。柔軟性のあるジッパーの特徴を利用することで、大きな開口部をつくれ、着脱性と運動性を両立しています。
生地の厚み
冬用の起毛生地は、厚みのバリエーションがあるのが特徴です。3mm、4mm、5mm、などブランドや素材によってもラインナップが違います。
生地の厚みは、動きやすさや軽さを求める場合はオール3mmにしたり、保温性能を重視する方は5×3mmを選ぶようにしてニーズに合わせてタイプを選びましょう。
セミドライウェットスーツオーダーにおすすめブランド
国産工場を使用したウェットスーツブランドは数多くあります。その中でも業界内で信頼の厚い工場で生産しているブランドをご紹介します。
BEWET[ビーウェット]
「ビーウェット」はサーフィンのウェットスーツを作る工場として、トップの業績を誇るサンコー社で製造しています。海外のアスリートからも評価が高いサンコーのクオリティは最高の着心地はもちろんのこと、修理などのアフターメンテナンスも手厚いサービスが用意されています。
公式サイト:https://www.bpd21.com/wetsuits/
O’NEILL[オニール]
グローバルブランドの「オニール」ですが、日本のカスタムウェットスーツはモビーディックという会社が手掛けています。
モビーディック社は、サーフィン用のウェットスーツだけでなく海上保安庁のウェットスーツ制作にも携わっているほど、技術のある工場です。そのため、ブーツ付きのドライスーツのクオリティの高さにも定評があります。
公式サイト:https://oneill.jp/
AXXE[アックス]
「アックス」は海外のチームライダーも起用し、プロモーションしているドメスティックブランドです。生産技術が優れていることはもちろん、オリジナリティあるデザインなどが国内外にコアなファンを獲得しています。
公式サイト:http://www.axxe.jp/axxe/
AIR TIGHT[エアータイト]
国内で4ブランドを手掛けているヌーベルバーグ社が展開しているブランドのひとつ「エアータイト」です。ヌーベルバーグ社は、サーフィン業界に長年携わっている老舗のウェットスーツメーカーとして知られています。
そして、比較的リーズナブルな価格で自社工場でのアフターメンテナンスがおこなえることも魅力のひとつといえるでしょう。
公式サイト:https://www.nouvellevague.co.jp/wetsuits/airtight/
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。