サヨリ釣りの魅力とは
サヨリ釣りは昔から老若男女に愛されていて、とても人気のある釣りです。では、どんな点がサヨリ釣りの魅力なのでしょうか?
初心者でも簡単に釣れる
サヨリはそれほど神経質な魚ではないので、目の前に餌があれば食いついてくる可能性が高く、サヨリが居さえすれば高確率で釣れる、というタイプの簡単な釣りです。
そのため、初心者の方でもサビキ釣りの次ぐらいにおすすめしたい釣りといえます。
安い道具でも釣れる
サヨリ釣りに凝った仕掛けは必要ありません。100円ショップで売っているような竿やリールでも問題なく釣れます。仕掛けもシンプルで、タナ(水深)が浅いためにウキ止めの必要がない点も初心者向けです。
餌に関しても撒き餌に使うアミエビやはんぺん、イカの切り身などが餌になるので、餌代がとても安くつく点もサヨリ釣りの魅力です。
食味が美味しい
サヨリは江戸前すしのすしダネとしても知られています。見た目も美しく、刺身で食べてもおいしい魚です。それ以外にも塩焼きや天ぷら、一夜干しなど、火を通した料理でもおいしく食べることができます。
サヨリの特性
サヨリを狙うならば、まずサヨリの特性について基本的な情報を知っておく必要があります。
サヨリ細長い体型で生息域が広い
サヨリは下唇が棒のように長く伸びているのが特徴の魚です。サンマのように長細い体型をしていて、さばいてみるとおなかの内側が真っ黒なのも特徴のひとつ。
産卵期は4月〜7月ぐらいで、生まれたものはその年の10月頃には15~20cmほどの大きさに。生後1年で25cmほどになり、寿命は約2年という魚です。
生息域も広く、日本では北海道から沖縄まで釣りで狙うことができます。
サヨリは表層を泳ぐ
サヨリの特性で見逃せないのが、水面近くの表層を泳ぐ魚という点です。そのためサヨリを狙う場合は必ず水面近くを餌が漂うようにする必要があります。
サヨリによくいる寄生虫について
釣ったサヨリを家に持ち帰って料理すると、ちょっとびっくりするようなことがあります。というのも、サヨリの口の中にはほとんどの場合、サヨリヤドリムシという寄生虫が存在しているのです。
この虫はとくに害はないのですが、口の中でモゾモゾ動いているのを見るとギョッとしてしまうことも。また、有名な寄生虫・アニサキスもたまにいることがあるので、とくに生で食べる場合は注意する必要があります。
サヨリが釣れる時期について
サヨリは釣れるシーズンが長いのも魅力的な魚。しかし季節によって釣れるサイズや数が違います。
春 | まだ今年生まれたばかりの新子がいない時期なので、中型〜大型の型のそろったサヨリが釣れる時期です。 |
夏 | 水温が上がることでサヨリの活性も増し、よく釣れる時期です。 |
秋 | サヨリ釣りの最盛期です。その年に生まれた新子もそれなりのサイズに成長し、大型のものも混じって数釣りが狙える季節です。 |
冬 | 釣れる数は減りますが、12月〜1月は大型が狙える季節です。しかし、さすがに厳冬期になるとほとんど釣れない日も多いようです。 |
サヨリ釣りの仕掛け
サヨリ釣りは海面近くを泳ぐサヨリを対象とするため、独特の仕掛けで狙います。
基本的な仕掛け
こどものおもちゃで利用されるスーパーボールの直下に撒き餌かごをつけ、その下に3つ程度のシモリウキ、そしてハリス0.8〜1.5号程度、針はサヨリ針の3~4号ないしは袖針の3~6号です。
しかし、これらがすでにセットされた仕掛けが多数販売されているので、初心者のうちは販売している仕掛けを利用した方が無難でしょう。
延べ竿での釣り
延べ竿の場合、遠くを探れるように竿はなるべく5.4m以上の長いものを使うほうが有利です。
延べ竿の仕掛けはシンプルで、道糸1~1.5号にシモリウキを3つか4つセット。ハリスと針は基本的な仕掛けと同じものを使用します。
餌(エサ)
餌はかごに入れる撒き餌はアミエビがほとんどです。針につける餌でいちばんよく用いられるのもアミエビですが、柔らかくて外れやすいのが欠点です。
そのため、最近では針から外れにくいイカの切り身が付け餌として人気です。おでんに入れるはんぺんも昔からよく用いられてきた付け餌。ゴカイ類でも問題なく釣れます。
また、サヨリ釣り専用の撒き餌というものも販売されています。
サヨリが釣れる時間帯や場所(ポイント)について
サヨリの特性や仕掛けについて学んだ後はいよいよ釣行ですが、その前に釣れる時間や場所についても知っておきましょう。
サヨリがよく釣れる時間帯
サヨリは夜はほとんど釣れません。そして日中は釣れる時間帯というのがとくに決まっておらず、朝から夕方までのあいだで群れが回ってくれば釣れます。
会社勤めなどで時間に制約のあるサンデーアングラーの方でも、狙いやすい時間に釣れる魚といえるでしょう。
サヨリがよく釣れる場所(ポイント)
防波堤があればたいていの場所で釣れる魚ともいえますが、埋立地などであまりにも湾奥に位置する内湾の場合、群れが回ってこないことがあります。
そのため、都心の防波堤で釣るならば、なるべく外向きのポイントを狙った方が釣果が上がる可能性が高いでしょう。防波堤のなかでは、やはり潮通りのよい先端部分が一級ポイントです。
目安としてはアジ、サバ、イワシなどの回遊魚が普通に回遊してくる防波堤ならば、たいていの場合、サヨリも回遊してきます。
サヨリが回遊しない場合の対策
サヨリは回遊魚なので、よいポイントであっても群れが回ってこなければ全然釣れないこともあります。
ほかの魚を狙う
群れが回ってこないようならば、サヨリ釣りと並行してもう1本竿を出し、別の魚を同時に狙ってみれば退屈せず、サヨリの群れが回遊してくるまで待つことができます。
カサゴなどの根魚を置き竿で狙ってみたり、少し忙しくなりますがサビキ釣りと並行してみるのも面白いでしょう。
周辺を手広く探る
車、バイク、自転車などでの釣行ならば、数百メートルほど移動して、潮の流れなどが少し違う場所を狙ってみるのもよいでしょう。
すでに釣りをしている人に釣果を尋ねて、得られた情報を参考にしながらポイントを探るのも有効です。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
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