靴擦れの原因
登山における靴擦れとは、ハードな山道を長い距離歩き、靴と足の間で摩擦が生じることで、マメができたり皮が擦りむけたりする症状です。以下では、どうして登山で靴擦れが起こるのか、項目別に紹介します。
サイズがあっていない
登山での靴擦れのもっとも大きな原因は、登山靴のサイズがあってないことです。登山靴は、分厚い靴下を履くので、その分も考えてサイズ合わせをするようにしましょう。サイズが大きすぎることも靴擦れの原因となります。
形があっていない
足の大きさには、長さ以外に甲の高さや周長、体積などがあるので、足の形にあった登山靴を選ぶことが大切です。
日本人は比較的足の甲が低いという特徴があるので、登山靴の高さをしっかり確認して選ぶようにしましょう。すき間が開きすぎていると、靴擦れだけでなく、足の甲にある細い骨が疲労骨折を起こす、中足骨疲労骨折などを起こすおそれがあります。
登山靴の素材が原因になることも
登山靴のサイズや形以外に、皮膚に当たる部分の素材が靴擦れの原因になることも。足に触れる素材は、できるだけ柔らかく皮膚とのあいだで摩擦が起きにくいものを選ぶことが大切です。
靴擦れが起きる前にしておきたい予防法
靴擦れを起こさないための予防法について、経験をふまえながら紹介します。
靴擦れしない登山靴を見つける
登山で靴擦れをしないための最善の予防法は、靴擦れしない登山靴を見つけることです。そのためには、自分の足のサイズや形にあった登山靴を探すこと、そして実際に登山してみて靴擦れしないか検証してみる必要があります。何足かの登山靴を試しながら、靴擦れしないものを探すようにしてください。
筆者は、靴擦れしないものを探すために普段から小さい登山や、日課のジョギングをする際に実際に履き、靴擦れしないことを確認してから、本番に臨むようにしています。
そのため、2泊3日の日程で縦走登山をしたり、フルマラソンを走破したりしても、まったく靴擦れしない登山靴やランニングシューズを持っています。
使い慣れている登山靴にする
靴擦れしない登山靴を見つけることにも共通していますが、普段から使い慣れている登山靴を使うことも、登山で靴擦れを起こさないための予防法です。購入したばかりの新しい登山靴で登山することは、ひかえるようにしましょう。
靴擦れしそうな箇所にテーピングしておく
登山靴を履いてしばらく歩いてみて、ヒリヒリする箇所や赤くなっているところへテーピングをして、それ以上悪化しないようにしておきます。
靴擦れしそうだなと思ったときにしておきたい対策
登山をしていて足が痛くなった、このままでは靴擦れしそうだな、と思ったら以下のような対策をおこないましょう。
テーピングをする
テーピングをおこなうことは先に説明した予防法としても使えますが、足がヒリヒリする、赤くなっているといった場合の応急処置としてもおすすめです。
サポート力の強い靴下を履く
靴擦れしそうなときはテーピングをしたうえで、さらにサポート力の強い靴下を履いて、テープがはがれたり、めくれたりしないように対策をおこなってください。
ワセリンなどの油性軟膏を塗る
靴との摩擦によって靴擦れが起こるので、潤滑をよくするためのワセリンなどを塗るという対策もおすすめです。
それでも靴擦れになった場合は?
以上のような対策をおこなっていたにもかかわらず、靴擦れになってしまった場合は、下山するまでのあいだ、粘着力の強いテープで靴擦れ箇所を覆うなどの応急処置をして、動けるようにしておくことが大切です。
靴擦れに対処するためのアイテム
靴擦れに対処するためのアイテムを紹介します。
ニチバン テーピングテープ 非伸縮タイプ 25mm幅 12m巻き
アスリートがテーピングによく使用するタイプのテープ。粘着力が強いので、登山中にめくれたり、はがれにくいという特徴があります。
BAND-AID(バンドエイド) マメ・靴ずれブロック
伸縮性のある柔らかい素材で、摩擦を防ぎ靴擦れ予防や応急処置におすすめです。
PhoenixSole 靴擦れ防止パット
踵部分の靴擦れ対策に便利なアイテム。伸縮性のあるジェルクッションが靴との摩擦を防いで靴擦れを予防します。
ネクスケア™ 靴ずれ保護テープ
靴擦れしやすい、踵やつま先などのどの箇所にも貼れるテープ。3Mの商品らしくはがれにくいという特徴があります。
ワセリンHGチューブ 60g
靴擦れしやすい箇所にあらかじめ塗っておくことで、靴擦れ予防が期待できます。また、靴擦れになったときの傷の保護にも役立ちます。
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