下山のときに膝が痛くなる原因
登山中に膝が痛くなる、とくに帰りの下山しているときに痛みがでてくるというかたは多いようです。ここでは、どうして下山しているときに膝が痛くなるのか、その原因について説明します。
膝が痛くなる原因①筋肉が硬直して膝関節を歪める
膝が痛くなる原因が膝関節自体にあることは少なく、膝の周囲の筋肉が硬直することで膝関節に無理な力がかかり、痛みが発生するケースが多いようです。
そのため、膝関節に無理な力がかからないよう、マッサージや柔軟体操をして、硬直した膝の周囲の筋肉を柔らかくしておくケアが重要です。
膝が痛くなる原因②膝のねじれ
膝をささえる筋肉には、大腿直筋、中間広筋、外側広筋、内側広筋などがあります。いずれかの筋肉に負担が集中すると、硬直して膝のねじれを生じさせ膝痛につながります。
下山のときに膝を傷めない歩き方
登山中のとくに下山している最中に膝が痛くなるケースが多いので、できるだけ傷めない歩き方や対処法について紹介します。
登りと同じように下りも歩く
山から下るときには、どうしても足の力をぬいて、ドスンドスンと地面に着地しがち。このとき、体重や背負っているザックの荷重が膝にのしかかるため、筋肉の力を抜いた状態で着地すると、膝を傷める原因です。
下山するときも登るときと同じように、膝の周囲の筋肉に力をいれて、一歩一歩ゆっくり下っていくことが大切です。
膝とつま先の向きをあわせる
登山をして筋肉が疲れてくると、膝の向きとつま先の向きが少しずつズレてきます。これは、よく使う筋肉が疲労硬直することが原因です。硬直した筋肉が膝関節を一方向へ引っぱることで、膝とつま先の間でズレが生じます。
歩きながら、膝の向きとつま先がズレていないか、ズレている場合には、意識的に修正しながら歩くように心がけましょう。
硬直した筋肉をのばしてやる
脛骨と足首をつなぐ筋肉「前脛骨筋(ぜんけいこつきん)」は、登山しているときにもっともよく使うので、筋肉疲労や疲労硬直を起こしやすい箇所です。
休憩しているときや、山小屋に到着したときには、足をお尻の方向へ引っぱり上げて、前側の筋肉「前脛骨筋(ぜんけいこつきん)」をのばすストレッチをおこないましょう。
無理な距離の移動はひかえる
膝を傷める原因として、自分の体力に見合わない距離の移動が挙げられます。普段からあまり登山をしていない人や登山初心者のかたは、無理をしないことが大切です。
また、登山の上級者であっても、普段歩きなれない山や難関ルートをたどる際には、1日の距離をおさえて登山計画を立てるようにしましょう。
登山グッズを使用して負担を軽減する方法
登山グッズを上手に利用して膝の負担を軽減させるようにしてください。
トレッキングポールを使う
トレッキングポールを使用することで、膝にかかる負担を分散させることができるので、膝トラブルの予防に役立ちます。
膝痛対策に役立つおすすめのトレッキングポール「フィザン コンパクトブラック」
膝サポーターを着用する
膝関節が変形することで痛みが発生することが多いので、サポーターを装着して崩れを防止する対策が有効です。
膝痛対策に役立つおすすめの膝サポーター「ザムスト EK-1」
足のアーチを維持するためのインソールを使う
膝の痛みと足のアーチの崩れは密接なつながりがあり、脛骨と足首をつなぐ筋肉「前脛骨筋(ぜんけいこつきん)」が関係しています。
前脛骨筋の疲労が足のアーチの崩れにつながり、足のアーチの崩れが前脛骨筋の硬直に関係するので、靴のなかに敷くインソールが膝への負担を軽減する役割も果たしています。
膝痛対策に役立つおすすめのインソール「ホシノ」
登山後や日頃にするべき膝のケアについて
膝の痛みを予防するためのケアについて紹介します。
硬直した筋肉をのばして膝関節を正しい形に整える
登山をしたあとは、筋肉が疲労して硬直しているので、ゆっくりのばすストレッチをおこなってください。とくに膝の前側の前脛骨筋が疲労硬直しやすいので、さまざまな方向に伸ばしてほぐすようにしましょう。
お風呂にはいって膝まわりの筋肉をリラックスさせる
お風呂に入り、膝まわりの筋肉をあたためてリラックスさせてください。軽くマッサージすると血行の循環がよくなり、疲労の回復につながります。
普段から膝関節を支える筋肉を鍛える
ウォ―キングをするなどして普段から膝の周りの筋肉を鍛えることなども、登山の際の膝痛予防に役立ちます。膝関節を支える筋肉をバランスよく鍛えるように心掛けてください。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
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