クマ鈴の効果
登山をしていて、できれば遭遇したくないクマ。しかし、山の中で移動中にクマとばったり遭遇してしまう事例がしばしば起きています。
たいていの場合、そうなる前にクマの方が先に人の存在に気付き逃げていきますが、まれにこうした遭遇から、クマに襲われる事故も起きています。
そんな事故を防ぐには、クマと出会ったときにどうするかよりも、まずはクマと出会わないようにするのが得策。そこで、クマとの遭遇を避けるための対策として代表的なのが音でクマに人間の存在を知らせるクマ鈴です。
クマ鈴を登山中に持ち歩くことで、人間の話し声やラジオ、笛などの音と同様、クマに人の存在を知らせる効果が期待できます。
本州に生息するツキノワグマは本来臆病な性質といわれています。人間が怖いので、できれば出会いたくないのですが、偶然出会ってしまうことで、自分の身や子ども守るために攻撃に出ることがあります。
山はクマの住処でもあるので、登山で利用している私たちがクマに出会わないようにするクマへの配慮が必要です。
登山用クマ鈴の選び方
登山中に思わぬクマとの遭遇を避けるために活躍するクマ鈴。登山の持ち物リストには入っているけれども、実際購入していない人も多いのではないでしょうか。
そこで、クマ鈴の選び方を紹介します。重い、うるさい、というイメージで敬遠している人も、機能やデザインにこだわれば、負担にならないかもしれません。
重量
クマ鈴は登山中にずっと持ち運ぶことになります。ザックにつけっぱなしだとあまり気にならないように思いますが、長時間の行動を考えると、重量も選ぶ基準です。
とくに鈴は金属製なので見ためよりも重いものが多く、つけながら長時間歩いても負担にならない程度の重量のクマ鈴を選びましょう。
サイズ
じっと静止していることがあまりない山行中は、歩いているとザックや衣類などにつけたクマ鈴が揺れたり振られたりして意外と存在感を主張します。また、人の多い登山道や登山への行き帰りの道中など、使用していないときに邪魔にならないサイズ感がおすすめです。
音の高さ
クマ鈴は高音の方が音が響きやすく、広範囲で聞こえるといわれています。一方で、岩陰のような大きな障害物がある場合や崖下の場合などのシチュエーションでは低音の方が聞こえやすい場合も。もし心配なときは、高音と低音の両方持って行って使い分けましょう。
鈴が作られている素材によっても、音の雰囲気が異なります。音が大きく鳴り響く商品もあれば、優しい音で心地よい商品もあります。よく行く山域のクマの生息状況や登山者の多さなどを考慮して選ぶといいでしょう。
消音機能
登山中に、ずっとクマ鈴を鳴らしている必要はありません。とくに、クマ鈴が必要になるのは、ひと気のない場所やひとりで行動しているとき。人通りが多いルートやグループでの登山は人の気配が多くなるので、クマは気付いて隠れていることが多くなります。
人の多い登山道や山頂、行き帰りの交通機関などではクマ鈴の音はうるさくなるので、消音機能があると便利です。消音機能がない場合は、外してザックやポケットの中にしまうか、布などでカバーして音を鳴らさないようにしましょう。
デザイン
クマ鈴は、ザックにつけて使用することが多いもの。目にする機会が多いので、やはりデザインがおしゃれなものを選びたいものです。好みのデザインのクマ鈴を選ぶことで、自分の持ち物を見分ける目印にもなりますし、つけて歩いても負担になりません。
この記事を書いた人
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
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