初心者のためのシュノーケリング実践編をご紹介します。実際に海に入る前の準備やエントリー方法、最低限これだけは覚えておきたいシュノーケリングのテクニックについて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

シュノーケリング〜海に入るまでの注意点

シュノーケリング 初心者

シュノーケリングで使用する用具や道具の理解がしっかりできたら、次は実際に海に入っていきます。

道具や用具については、こちらの記事を参考にしてみてください。

シュノーケリングの準備

何が発見できるか楽しみでワクワクしますが、落ち着いてリラックスすることが一番です。海に入る前の準備をみていきましょう。

エリアの確認

ポイントとなるゲレンデ(エリア)はシュノーケリングが禁止されていないか、安全なシュノーケリングができる海の状況かなど、周辺の状況も含めてしっかりとエリアの確認を行いましょう。

海況が悪く波が高かったり海が荒れていたりする時は、決して無理をしてはいけません。撤退する勇気を持つことが大切です。

準備運動

体を慣らしトラブルを避けるためにも準備運動は忘れずに行いましょう。とくにストレッチングを主体とした準備運動が良いでしょう。

準備運動でもグループで協力しながら進めると効果があがります。

バディの確認

海や水辺での活動は単独行動厳禁です。

海では2人1組で行動することが基本中の基本で、これを「バディシステム」といいます。シュノーケリング中はもちろん準備から後片付けまで、常にバディと一緒に行動するように心がけましょう。

バディシステムは安全確認の上で重要な働きを持つばかりではなく、体験を共有し合うことにより、シュノーケリングをより有意義で楽しいものにしてくれます。

浮力の確認

最初に シュノーケリングジャケットまたはウエットスーツを身につけて水の中に入ってみましょう。

そして、水底から足を離して水面に浮いてみます。仰向けになり、大の字になって水面にゆったりと浮かんでみましょう。何もしなくても浮いていること、沈もうと思っても沈めないことを確認します。

用具の装備

マスクやフィンのストラップは、あらかじめ陸地で調整しておきましょう。

スノーケルの取り付けは左右どちらでも構いませんが、スキューバダイビングでは左側につけるのが一般的なので、それに合わせたほうが良いでしょう。

水際まできたらシュノーケリング用具を装着し、正しく装着できているかバディ同士で確認し合います。これを「バディチェック」といいます。

また、陸上に残しておく荷物が、風で飛ばされたり波で流されたりしないように、しっかり管理しておくことも大切です。

エントリー方法

水際から海の中に入ることを「エントリー」といいます。

エントリーポイントとなる場所の状況や地形などを判断し、もっとも安全で確実な方法でエントリーを行いましょう。

ビーチエントリー

砂浜など徐々に深くなっていく場所でのエントリーは、流れを予測しながら安全にエントリーできるように注意を払いましょう。

まず、マスクとスノーケルをしっかり装着したら水際でフィンをつけます。立ったままフィンをつける時は不安定な姿勢になるので、バディ同士支え合って装着します。

バディとの距離を保ちつつ、後ろ向きあるいは横向きで浅瀬を移動し、水深が腰のあたりまできたら水面に顔をつけてシュノーケリングへ移行します。

桟橋などからのエントリー

ある程度の高さがある桟橋などの場所から、水深のある水面にエントリーする場合は「ジャイアント・ストライド・エントリー」が一般的に用いられます。

シュノーケリング用具をすべて装着し、水面の安全を確認したら息を大きく吸い、水面に向けて大きく一歩踏み出します。この時、両手で前後からマスクとストラップをおさえ、着水の抵抗で外れるのを防ぐようにします。

前後に開いた両足は着水と同時に足を入れ替えることで体が沈むのを抑えます。沈んでしまった場合は浮き上がってから、慌てずにスノーケルクリアをしましょう。

無事にエントリーができたらバディにOKサインを送り、バディのスペースを空けてエントリーを待ちます。

ボートエントリー

ボートのタイプによってエントリー方法は異なりますが、 一般的には「バックロール・エントリー」が多く用いられます。

すべての用具を装着したら、船のへり(舷)に後ろ向きで腰を下ろし、両手でマスクとストラップを前後から押さえ、水面の安全を確認したら息を大きく吸って、そのまま後ろに倒れ込むようにエントリーします。

着水後はそのまま浮き上がるまで待ち、水面を確認したら落ち着いてスノーケルクリアを行い、バディに OK サインを送ります。

なお、ボートでのエントリーは、必ずキャプテンの指示に従いましょう。

 

シュノーケリング〜身につけておきたいスキル

シュノーケリング 初心者

いよいよシュノーケリングの実践です。まずはスキルの確認から行いましょう。

とくにシュノーケリングが初めてという人は、安心して背の立てる場所で練習しておくことが肝心です。

フィンワーク

最初に波打ち際に座ってフィンの使い方を確認します。膝や足首がしっかりと伸びていることがポイントで、筋肉の使い方を体に覚え込ませます。

次に同じく波打ち際でうつ伏せになり、手をついた状態で体を水に浮かせて練習します。このときマスクとスノーケルは必ず装着しましょう。

マスククリア

マスクの曇りやストラップの締め具合を確認し、初心者は背の立つ場所でマスククリアの練習をしてみましょう。

水面に顔をつけた状態でマスクの上部を抑え、鼻から息を出しマスクの下部から息がポコポコと出ることを確認しましょう。

水面に浮かんだ状態で顔を水から上げることなく、マスク内に入った水を完全に出し切れるようになればベストです。

スノーケルクリア

初心者は背の立つ場所でスノーケルクリアの練習もしましょう。 水面に顔をつけ一旦スノーケルを口から外し、再び咥えてシュノーケル内の水を外へ排出します。

スノーケルをクリアにする時は短くても強く息を吐き出すのがコツです。一回でクリアできない場合は「ゆっくり吸って一気に吐く」というリズムをつけ、スノーケル内の水を完全にクリアするまで行います。

水中での立ち方

フィンを履いていると水中では前向きな状態では立てません。フィンをつけた状態で立ち上がる時は後ろ向きにかかとから立ち上がるようにしましょう。

シュノーケリングを終えて浅い場所で立ち上がってエキジットする時は、それまでのうつ伏せの状態から一旦体をひねって仰向けになり、腰を引きながらかかとから水底に足をつけて静かに立ち上がります。

立ち上がったら、そのまま後ろ向きで陸地まで歩いて上がります。また、完全に陸地に上がるまでマスクとスノーケルは外さないようにしましょう。

シュノーケリングフォーム

シュノーケリング中は、うつ伏せに浮いているだけで水中観察をすることができるので、無駄にフィンを動かす必要はありません。

シュノーケリングで落ちついて自然な呼吸ができるようになったら、視線を前方に向けるようにして、ゆっくりとフィンの動かして進んでみましょう。

また、シュノーケリングでは基本的に手を使って泳ぎません。両手は体の横や後ろなど揃えると楽に姿勢を保つことができます。

途中で休む時も立ち上がるような動作をせず、そのままの姿勢でゆったりと水に浮いたままで休むようにしましょう。

バディワーク

シュノーケリング中はバディがいつも隣にいるように行動しましょう。必要なときに横を向けば、そこにはいつもバディが確認できる位置をお互いがキープしていなければいけません。

手をつなぎあったり1mほどのロープを持ち会ったりするのもひとつの方法です。また、水中ではアイコンタクトとハンドサインでお互いにコミュニケーションを取り合うようにしましょう。

コースの取り方

水中の地形をよく観察しながら目標を確認しながら進みましょう。大切なことは自分の位置を見失わないことです。

水面に顔を上げれば簡単に位置を確認ができますが、頻繁に行うと疲れてしまいますので、水中の特徴や水深の変化、進んだ距離や方向感覚を頼りに常に自分の位置を把握することが大切です。

シュノーケリング前のゲレンデチェックの際にコースのことも考えておきましょう。

エキジット

基本的にはエントリーポイントに戻ってエキジットします。もちろんバディも一緒にエキジットしましょう。

ビーチにエキジットする場合は、水底に手が届くくらいの浅瀬まできたら、 そのまま仰向けになり座り込んでフィンだけを外して立ち上がります。マスクとシュノーケルは完全に陸地に上がるまでつけたままの状態でエキジットしましょう。

波があり海況が不安定の時は、波のタイミングを利用して立ち上がると良いでしょう。このときマスクが外れないように注意しましょう。

エキジットが完了したらバディ同士の無事を確認し、グループ全体の人員確認が終了するまでは勝手な行動をしないようにします。

今回は初心者のためのシュノーケリング実践編をご紹介しました。はじめてシュノーケリングをするときは、最低限のスキルとルールを身につけてからシュノーケリングを楽しみましょう。ハンドサインについても別記事で紹介するので、ぜひ合わせて参考にしてみてください!

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。