SUPで沖縄に負けず劣らず魅力的な薩南諸島
SUPの楽しみ方はさまざまですが、実力を問わずにハイレベルの楽しさが味わえるのは、大自然の中でのクルージングです。
なかでもエメラルドグリーンの海での海上散歩は、ひときわ高い人気を誇ります。
代表的な場所の沖縄では多くのツアーやスクールが行われ、SUPパラダイスとして注目を集めています。
しかし、そのような魅力を持つ場所は沖縄だけではありません。
奄美大島を代表とする薩南諸島も同様の魅力を備えていることをご存知ですか。
大自然の素晴らしさは、けっして沖縄に引けを取らず、沖縄にはない魅力も備えた地域なのです。
SUPであまり聞き慣れない薩南諸島とは?
九州南方の島々の呼び方で、もっとも有名なのは南西諸島です。
南西諸島とは九州南端から台湾にかけて連なる島々のことで、そのうちの北部、鹿児島県に属する島々を薩南諸島と呼びます。
南北約600kmにわたる島々は温帯から亜熱帯に属し、コバルトブルーの海をはじめとする温暖で豊かな自然環境を備えた文化も含めて個性あふれる島々が連なっています。
薩南諸島はさらに大隅諸島、吐噶喇(とから)列島、奄美群島と細分化され、大隅諸島には屋久島、種子島など、吐噶喇列島には口之島、中之島など、奄美群島には奄美大島、徳之島などが属します。
なお、奄美群島は、2017年に国立公園として指定されました。
SUPツアー&レンタルが可能な島は7島。特に奄美大島は沖縄並みの充実ぶり
薩南諸島でSUPを楽しむなら、沖縄と同じようにSUPツアー&レンタルのサービスを利用することがおすすめです。
薩南諸島の中でSUPツアー&レンタルが可能な島は、大隅諸島では屋久島と種子島、奄美群島では奄美大島、加計呂麻島、徳之島、沖永良部島、与論島の7島。
残念ながら、吐噶喇列島にはSUPツアー&レンタルはまだありません。
その中でも薩南諸島最大の島である奄美大島では、SUPツアー&レンタルが質・数ともに沖縄と変わらない充実を見せています。
ツアー&レンタルが充実している奄美大島(奄美群島)
日本の島で3位の面積を持つ奄美大島は、奄美群島最大の島であり中心地です。
奄美群島には“東洋のガラパゴス”と称されるほど、どこも大自然が残っていますが、奄美大島も例外ではありません。
島の北部には透明度抜群の手つかずの美しいビーチが点在し、ダイビングに最適。
さらにサーフポイントとしても注目されています。
南部はリアス式海岸がつづき、特別保護地区に認定されているマングローブ原生林などの亜熱帯のワイルドな自然が広がります。
国立公園に指定され、3つの航空会社がこの島へ乗り入れているアクセスの良さも影響し、観光スポットとして注目度は急上昇中です。
SUPも例外ではなく、島の北部にある船でしか行けない白砂の秘境ビーチへのツアーや静けさが魅力のスクール、マングローブ原生林でのSUPクルージングツアーなど、島の各地でスペシャル感のあるメニューが実施されています。
SUPが楽しめる残り6島も個性的な魅力を持つ島々
屋久島(大隅諸島)
世界遺産に登録され、山や川、そして屋久杉などの豊かな自然で知られるこの島でもSUPが楽しめます。
SUPツーリングのおすすめは、透明度抜群の安房川。
世界遺産の大自然を満喫できるとことから、多くのツアーが組まれています。
「KURIO Marine Base」では海洋冒険家の中里尚雄氏が川も海もナビゲートしています。
種子島(大隅諸島)
宇宙センターで知られている種子島。
以前からサーファーの間で人気を集めている島でもあります。
種子島の魅力は波乗りだけではなく、海沿いに連なる岩々や洞窟など変化に富んだ景観と、マングローブの原生林などSUPツーリングにも最適です。
SUPツアーも実施されています。
加計呂麻島(奄美群島)
人口約1300人の加計呂麻島は奄美本島のすぐ南、リアス式海岸を有した幅2〜5kmの大島海峡を挟んで浮かんでいます。
こちらにもサンゴ礁が広がる透明度の高い海と亜熱帯の大自然が広がり、「ダイビング&ペンションRIKI」でSUPレンタルが行われています。
徳之島(奄美群島)
徳之島は日本の島では14番目の面積を持つ島です。
直行便がないこともあり、昔からの大自然と素朴な文化が残る島です。
天然記念物オオヤドカリの産卵場所でもある金見海岸(地元ではカナンと呼ぶ)は、時期になると数万匹の群れで埋め尽くされることでも知られています。
また、“星の砂”が散りばめられた白い砂浜は一見の価値あり。
その金見海岸で「カナンアクティビティ」によるSUP体験アクティビティが、今年よりスタート。
残念ながら今年のサービスは10月で終了していますが、ぜひ来年度の開催期間をチェックしてみてください。
沖永良部島(奄美群島)
沖永良部島には、高さ51mの断崖絶壁の景勝地・田皆岬や、映画「ゴジラ」で上陸地として撮影された長く白いビーチの沖泊海岸、東洋一の鍾乳洞・昇竜洞をはじめ200~300の大鍾乳洞群などがあります。
島の古民家を改装し、1日1組限定の民泊形式の宿「shimayado 當(あたり)」が、SUPのサービスを始めています。
与論島(奄美群島)
与論島は、“海に浮かび輝く真珠”と称される奄美群島最南端の島です。
なかでも沖合2kmまで遠浅が続く大金久海岸は、干潮時には“百合が浜”という白砂のサンドバーが沖合に出現し、透明なエメラルドグリーンの海と相まって、異次元の美しさを醸し出します。
ウインドサーフィンやダイビングのポイントとして有名です。
専門ガイド付きの「SUPよろん」や「プリシアリゾートヨロン」などで、SUPツアー&レンタルサービスが行われています。