eco検定を知ろう!
まずは、eco検定とはどういうものなのか、詳しくみていきましょう。
eco検定とは?
eco検定は、東京商工会議所が主催する民間資格のひとつです。正式名称は「環境社会検定試験」。検定の目的は、環境問題に積極的に取り組む人材の育成と、持続可能な社会の実現を目指すことです。
世界的に環境への意識が高まるなか、社員に検定の受験をうながす企業が増えています。2006年に試験がはじまってからの受験者数は、54万人を超えました。環境に配慮するために、社会のさまざまな場面で役立っている検定試験です。
出典:東京商工会議所「eco検定」
出題範囲
eco検定で問われるのは、公式テキストの知識と、それを理解したうえでの応用力です。時事問題についての出題もあるので、環境に関係するニュースを理解しておきましょう。公式テキストの主なカテゴリは、以下の5つです。
①持続可能な社会に向けて
環境問題に取り組んでいくうえで、必要とされる基礎的な知識・考え方(歴史や背景など)。
②地球を知る
生態系をふくむ地球の自然環境に関する基礎知識。また、人口問題や資源、貧困や格差についてなど、環境問題を理解していくうえで必要な知識。
③環境問題を知る
さまざまな環境問題に関する知識。地球温暖化・エネルギー・生物の多様性・循環型社会・地域の環境問題など。
④持続可能な社会に向けたアプローチ
日本における持続可能な社会の実現に向けた環境基本法や、環境アセスメントについての知識。
⑤各主体の役割・活動
国際機関・政府・自治体などのパブリックセンターの取り組みについて。ほかにも、企業などの取り組み・個人や市民としての行動・NPOの連携などについての知識。
出典:東京商工会議所「公式テキスト・学習サポート」
試験の概要
eco検定の概要についても確認しておきましょう。
試験日
1年に2回実施されます。2022年の試験日は以下のとおりです。
- 2022年7月22日~8月8日
- 2022年11月11日~11月28日
上記の試験期間内であれば、土日・祝日・ 平日問わず受験可能。時間は朝10時~夜19時まで、都合のよい時間を選択できますよ。
試験時間
90分
出題方式
IBT方式とCBT方式の2方式から選べます。
- IBT方式:受験者が自分のパソコンを利用して受験する
- CBT方式:受験者が各地のテストセンターで、備えつけのパソコンで受験する
パソコンがあれば自宅でも受験できるので便利ですよね。もちろんパソコンをもっていなくても、各地のテストセンターに出向けば試験を受けられます。
なお、出題は多肢選択式です。ひとつの問題に対していくつかの選択肢が提示され、そのなかから回答を選びます。
合格基準
100点満点で、70点以上で合格です。
受験資格
学歴・年齢・性別・国籍による制限はありません。
申し込み方法
東京商工会議所のeco検定ウェブサイトから、希望する試験日・方式で申し込んでください。
- 東京商工会議所eco検定「受験案内・お申し込み」
試験会場
試験会場は、先ほど説明した2つの出題方式によって変わります。
- IBT方式:自宅や職場など
- CBT方式:全国各地のテストセンター
テストセンターの場所は「CBT会場一覧」で確認できますよ。
受験料
受験料も出題方式によって変わるため、留意しましょう。
- IBT方式:5,500円(税込)
- CBT方式:5,500円+CBT利用料2,200円(税込)
支払いは、申し込み時にクレジットカード決済かコンビニ決済のいずれかを選べます。会社や学校で申し込んで受験する場合は、クーポン番号を入力する形です。
合格発表
試験が終わったら、システムによって即時に採点され、パソコンの画面上に合否や得点が表示されます。合格者には、試験終了から10日以内にデジタル合格証が発行されますよ。
合格率
2021年度の合格率は74.3%でした。
出典:東京商工会議所「eco検定試験概要」「eco検定(環境社会検定試験)®とは」
eco検定に合格するメリット
eco検定に合格するとさまざまなメリットがあります。公私ともに役に立つeco検定のメリットを紹介しましょう。
環境に配慮できる
eco検定でえられた知識によって、環境に配慮できるようになります。環境関連のニュースをみても、どのようなことが問題になっているのか理解しやすくなるでしょう。
環境問題の仕組みがわかれば、日常生活のなかで自分ができることを考えられるのもメリットです。
環境問題への関心の高さを客観的に証明できる
eco検定に合格すると、環境問題に興味・関心を抱いているという客観的な証明になります。ブログや名刺などに書けば、環境への意識の高さをアピール可能。普段は話題にしなくても、資格という形で環境について学んだと証明できますね。
就職・転職活動でアピールポイントになる
世界的な環境意識の高まりにともない、多くの企業や団体が受験を奨励しています。eco検定は、就職活動や転職活動で、アピールポイントのひとつとして活用されることも多い資格です。
今、国だけでなく多くの自治体や企業でも、環境問題に対する意識が広く求められています。eco検定を社員の教育ツールとして導入する企業もめずらしくありません。東京商工会議所のeco検定についてのサイトでは、たくさんの推進企業が紹介されていますよ。
参考:東京商工会議所 「eco検定のひろがり」
eco検定に合格するための3つの勉強法
eco検定に合格するための勉強法を具体的に紹介します。合格を目指す方はぜひ参考にしてみてくださいね。
①本で勉強する
eco検定に合格するには、公式テキストの内容を理解することが大切です。eco検定の出題範囲は、基本的に公式テキストに準じるとされていいます。公式テキストをしっかり勉強するだけでも合格につながるでしょう。
実際に問題を解いて試験対策をしたい方に向けて、公式の過去問題集や模擬問題集も出版されているので、あわせて利用するのも効果的です。
東京商工会議所がeco検定の合格者にアンケート調査を実施したところ、試験対策にかけた期間は「2か月以内」という回答が71.4%でした。学習方法は、公式テキストを読み込んだあと、仕上げに問題集で予行演習というパターンが多いようです。
ある程度、環境問題についての知識がある方は、公式問題集を解いてみて、苦手な分野について公式テキストを読み直すという方法もあります。
さらに対策を強化したい方には、「eco検定 要点まとめ+よく出る問題集」が出版されているので、あわせてチェックしてみてはいかがでしょうか。
出典:東京商工会議所「eco検定(環境社会検定試験)®とは」
②オンデマンド受験講座で勉強する
東京商工会議所では学習支援の一環として、オンデマンド受験講座を2022年より開始。パソコンやタブレット、スマホがあれば「いつでも、どこでも、手軽に」学習できますよ。
出典:東京商工会議所「公式オンデマンド講座」
③アプリで勉強する
隙間時間で勉強したい場合は、試験対策アプリを利用するのも方法です。以下のアプリがありますよ。
eco検定は幅広い世代のさまざまな分野の人が受験しています。自分に合った方法で、効率的に試験対策を進めてくださいね。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。