メンタルケアとストレス
メンタルケアをすることで現代人が抱えるストレスを解消していくことが必要です。ここでは、メンタルケアとストレスの関係性を解説します。
メンタルケアとは
メンタルケアとは心の健康をケアすることを指します。私たちは仕事、家庭、学校、地域などさまざまなコミュニティーにおける人間関係の中で生きています。そのなかで人々は気付かないうちにストレスを抱えています。
近年は、さらにコロナ禍という今までにない状態かつ、いろんな行動の制限もあるため、よりストレスが溜まりやすい状況にあります。
メンタルの不調から体の不調につながることもあるため、心をストレスから守ることが重要視されています。
ストレスへの気づき
近頃は、自分たちでも気づかないうちに生活の変化による身体的、精神的ストレスをためてしまっている方も増えています。
メンタルケアをしながらストレスとうまく付き合っていくためには、まずストレスに気づき、そのストレスに対し適切に対処してあげることが必要です。
たとえば以下のようなことを感じるときはありませんか?体からのサインを見逃さないよう、日常的に自分との対話をする時間をとってみてください。
- いつもより疲れると感じる
- イライラすることが増えた
- 気分が落ち込む
- よく眠れない
ストレス解消には運動がおすすめ
ストレスを解消する手段のひとつとして体を動かすことがおすすめです。体を動かすことで脳内にとって良いホルモン物質が分泌され、副交感神経を優位にし、リラックス状態を得られるといわれています。
また、運動には心身のリラックス状態、良質な睡眠、気分の落ち込みの解消なども期待できます。
まずは日常生活で手軽に取り組めるウォーキングやランニングなどを短い時間でも良いので毎日行ってみましょう。
自然に身を置くこともストレス解消に良いので、自然の中でスポーツをするアウトドアスポーツもおすすめです。この後、くわしく説明します。
アウトドアスポーツがメンタルに与える3つの良い影響
アウトドアスポーツから得られる良い点をメンタルの観点から解説します。ストレス解消のメカニズムを知ることで、より効率よくメンタルに良い影響を与えられるようになります。
アウトドアスポーツがメンタルに与える影響①セロトニンが分泌される
「幸せホルモン」と呼ばれることがあるセロトニン。やる気や幸福感につながり、メンタルの状態に良い影響を与えてくれます。
そのため、近年では、メンタルケアをする際に「セロトニンの分泌を促す」ということがポイントになっています。
セロトニンの分泌に良いとされているのが適度な運動。とくに一定のリズムを作り出して行う運動がよく、ウォーキングやランニングが推奨されています。
また、日光を浴びることで生成されるビタミンDがセロトニンの量を調節する働きをしているため、外で日光を浴びながら運動をすることも重要です。
実際、日光を浴びることが少なくなる日照時間の短い冬の方がうつの症状を訴える人が多いといわれています。
アウトドアスポーツがメンタルに与える影響②緑がストレス緩和に
森の中や公園といった緑に囲まれた場所で時間を過ごすだけでストレスが緩和されます。皆さんも実際に緑に囲まれた場所で過ごして気分がリフレッシュされた経験をお持ちではないでしょうか。
最新の研究では、緑がたくさんある自然環境で過ごすことがうつ病などの精神疾患の治療によいという結果もでています。
こうした緑が人々のストレス解消に役立つという研究結果を受け、最近では、都市部でも緑を街の景観に積極的に取り入れる動きがあります。
アウトドアスポーツがメンタルに与える影響③良質な睡眠に導いてくれる
睡眠はメンタルヘルスを維持する上で重要な役割を果たしています。
私たちの脳は耳や目から入ってくる情報によって常に負担がかかっているため、睡眠でそういった外部からの刺激をシャットダウンし脳を休ませてあげる必要があります。
睡眠時間を削り、脳を休ませる時間が少なくなると、疲労感を感じてしまったり、ストレスが溜まりやすくなったりしてしまいます。
外で適度な運動をして心地よく汗をかき、セロトニンも分泌させることで良質な睡眠を目指しましょう。
メンタルケアにおすすめのアウトドアを紹介
アウトドアスポーツがメンタルに良い影響を与えることがわかりました。ここではどんなスポーツが具体的にどのようにメンタルに良いのかを解説していきます。
メンタルケアにおすすめのアウトドア①トレッキング
登山とハイキングの中間的な存在であるトレッキング。激しすぎず、ほどよい有酸素運動なのも魅力のひとつです。
緑に囲まれ、会話をしながらでも楽しめるアウトドアスポーツなので初心者の方でもじゅうぶんに楽しめます。
通常のウォーキングと違い、トレッキングはゴールに向かって山歩きをし、達成感を得ることで、メンタルヘルスに良い影響を与えられます。
山の大自然に囲まれながら体を動かすことは好きだけれど、登山は体力的に自信がないという方はぜひトレッキングに挑戦してみてはいかがでしょうか。
メンタルケアにおすすめのアウトドア②SUPヨガ
ヨガは最終的に瞑想状態を作ってリラックスを得るという目的があります。瞑想状態を作り出すとストレスホルモンであるコルチゾールを減らせたり、自律神経のバランスが崩れにくくなったりします。
メンタルヘルスを維持するのに役立つヨガですが、その中でもSUP(サップ)ヨガと呼ばれるヨガが注目を集めています。
SUPとはスタンドアップパドルボード(Stand Up Paddle board)の頭文字をとったもので、ボードの上でパドルを漕いで水面を進むウォータースポーツです。
SUPヨガとはSUPボードを使い、海の上で行うヨガのことで、波に揺られて心身を癒し、さらにヨガで瞑想状態を作ることでよりリラックスできます。
海の上で行うと、波の音以外には何も聞こえない環境でヨガができるので、瞑想状態を作り出しやすい環境といえます。
ヨガでメンタルケアをしている方でよりリラックスを求めている方にはとくにおすすめできるアウトドアスポーツです。
メンタルケアにおすすめのアウトドア③サイクリング
自転車を漕いでいると、心地よい風に吹かれ景色を楽しみながら進んでいるうちに、結果的に長い距離を進んでいたといった経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。サイクリングをしていると爽快な気分になれますよね。
一定のリズムを刻み、程よい強度のサイクリングは、気分を高めるエンドルフィンやセロトニンの分泌を促し、ストレスホルモンであるコルチゾールを下げてくれます。
また、脳の前頭前野を活性化することですっきりとした気分になる上に、欲望やストレスに関わる脳の部分をコントロールしている海馬が鍛えられ、ストレスに強い脳をつくれます。
そこまで運動をしている感覚はなく、景色を楽しみながら進んでいるだけでメンタルケアができてしまうので、あまり運動が得意でない方にもおすすめできるアウトドアスポーツです。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。