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近年、アップサイクルという取り組みが注目され、環境保護などを促進するために世界中で行われています。ここでは、アップサイクルとリサイクル・リユースとの違いや、世界規模で推進されている環境保護対策の理念などについて解説します。

 

「アップサイクル」とは? 

アップサイクル

アップサイクルは、壊れて使えなくなったり、古くなったりして不要になった物をより価値の高いものへと生まれ変わらせる取り組みです。 

柔軟なアイデアで限りある資源を有効に使い、機能的でおしゃれな物づくりに活用していくことで、ゴミという概念をなくしていくことをコンセプトとしています。 

 

アップサイクルとリサイクル・リユースとの違い 

 アップサイクル

環境保護のための活動としては、以下の「3R(スリーアール)」が有名です。 

  1. 「リデュース(Reduce)」…余計なゴミが出ないように使う資源を節約すること。 
  2. 「リサイクル(Recycle)」…廃棄された物を加工して、再生利用すること。 
  3. 「リユース(Reuse)」…一度使用を終えた物でも、ゴミとして廃棄せずに再使用すること。

この中でもリサイクルとリユースは、アップサイクルの取り組みと似ている部分があり、区別が難しいと感じる方も多いと思います。 
  
これらの取り組みとアップサイクルとの大きな違いは、大きく分けて

  • 付加価値があるかどうか
  • 持続可能かどうか

の2つです。 
  
リサイクルの場合は、リサイクル前の物よりも品質や価値が落ちる場合が多いため、循環の持続が難しいことが弱点です。

リユースの場合も同様に、再使用するたびに物の価値は落ちていきますし、いずれは廃棄しなければならないので持続することができません。 このように、物の価値が下がっていく循環を「ダウンサイクル」といいます。 
  
それに対してアップサイクルでは、もともとの製品の良さを生かしながら、「より価値の高い物」へと生まれ変わらせます。 

  
例えば… 

  • もう着なくなった衣服の生地を雑巾として再利用する。 

衣服から雑巾と価値が下がっているため、「ダウンサイクル」 

  • もう着なくなった衣服の生地を利用して新しいドレスを作る。 

一度価値の下がった衣服をより価値の高いドレスへと生まれ変わらせているため、「アップサイクル」 

  
(本記事の終盤で、実際のアップサイクル製品の例をご紹介していますので、そちらも参考にしてください。) 

  アップサイクルは、「サスティナブルな社会」をけん引する発想! 

アップサイクル

アップサイクルと合わせて、「サスティナブル(Sustainable)」という言葉も広く認知されてきました

サスティナブル(Sustainable)は、Sustain(持続する)とAble(できる)からなる複合語で、「持続可能な」という意味を持っています。

限りある資源を無駄にせず、先の世代までも平和で美しい地球環境を繋いでいこうという理念に基づいて、世界規模でサスティナブルな社会の実現を目指す取り組みが行われています。 

これについて国連サミットで話し合い、2015年9月にSDGsと呼ばれる共通目標が採択されました。

SDGsは、「Sustainable Development Goals」の略称で、「持続可能な開発目標」という意味です。 

SDGsでは17つの大きな目標が設定され、その中に持続可能な消費と生産のパターンを確保するという説明があります。

ゴミという概念をなくすというコンセプトと非常にマッチしていることから、アップサイクルはサスティナブルな社会の実現をけん引する発想と言えるでしょう。 

 

アップサイクル製品の一部をご紹介! 

SEAL ボディバッグ

廃タイヤのチューブから作られたボディバッグです。

制作元の「SEAL」は、ボディバッグ以外にも様々なタイプのバッグをタイヤチューブから制作しているアップサイクル志向なブランドです。

タイヤチューブの形状を残し、素材の特性をそのまま活かしているので、製品ごとに独特の表情が感じられ、自分だけの唯一無二のバッグを楽しめます。

SEAL ボディバッグ
SEAL ボディバッグ

ジャーナルスタンダード レリューム

有名セレクトショップである「JOURNAL STANDARD(ジャーナルスタンダード)」もアップサイクルに取り組むブランドのひとつです。

本製品は、他の製品の製造工程で出る、本来なら廃棄物となる綿を集めて作られています。

柔らかく、ドライな風合いで着心地のよい一着です。

way スリーピングクッション

こちらのシュラフは、使わなくなった布団から羽毛を回収し、富士山系の地下水で丁寧に洗い上げたダウンを使用するというこだわりのアップサイクル製品です。

さらに、売り上げの一部を国土緑化推進機構の「緑の募金」へ寄付して森林づくりに繋げているとのことで、環境保護への強い思いが感じられます。 

日本製 3way スリーピングクッションHerbe
日本製 3way スリーピングクッションHerbe

NOMADIX(ノマディックス) マルチタオル

可能な限りのリサイクル素材を使って作られたタオルです。

「Own less. Do more.(少ないモノで、多様なコトを)」をモットーに、ヨガ・ビーチ・トラベルなど、さまざまなシーンやアクティビティに対応できる大判サイズ。

タオルとしてはもちろん、ヨガマットとして、また砂がつきにくいからビーチのお供に、毛がつきにくいからペットにも、とまさに1枚でマルチに使えるおしゃれなタオルです。

DIYでアップサイクル製品を自作することも可能ですし、作ることは敷居が高いと感じる方でも、アップサイクル製品を購入して日常生活のほんの一部に取り入れるだけで環境保護活動に貢献できます。誰もが気軽に参加できる環境保護活動ですので、興味のある方はぜひ実践してみてください。

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。