SUPの基本的な技術を身につけよう!
SUPフィッシングを始めるにあたって注意してほしいのは「フィッシング中心」の思考にならないことです。
SUPも釣りも趣味で楽しめるものですが、釣りと比べてSUPには危険が伴うことを肝に銘じておきましょう。
SUP経験のある方が釣りを始める場合よりも、釣りメインの方がSUPを始める場合に危険度が高くなる傾向がありますのでとくに注意が必要です。
SUPの危険性を理解したうえで「SUPの安全」の範囲内で楽しむといことが重要です。
出艇時の注意事項
SUPフィッシングと通常のSUPとの最大の違いは「荷物」。
普段のSUPなら濡れてもなんともないですし、転覆・落水もとくに問題ないと思いますが、SUPフィッシングの場合には「ロッド、釣具一式」がのっています。
そのため出艇時・帰艇時に転覆しないよう注意を払う必要があります。波の強さ・高さを見極めて出艇するようにしましょう。
ボード上でのバランス感覚
キャスティングしたり、魚を取りこんだり、ルアーチェンジのため、タックルボックスに手を伸ばす必要がありますが、SUPボードの上でこういった動きをすると想像以上にバランスが崩れます。
事前にボード上で前後左右に重心を移動し、バランスが取れるか確認しておいてください。
向かい風でも進めるパドリング
向かい風の中でもしっかりと進めるパドリング力を付けましょう。SUPの基本は「釣りのポイントに向い、釣りをして戻ってくる。」ですが、帰りに向かい風になっている場合もあります。
つたないパドリングでは戻ってこれないことも想定されますので、慣れないうちは必ず戻れる近場で釣りをするということも大事です。
再乗艇練習
SUPに慣れないうちは、海中でSUPに這い上がるのも一苦労です。ボード上に釣り道具が乗っていたら、使えるスペースも狭くなるので、より一層難しくなります。
何事もなく出来るようになるまで、繰り返し練習しましょう。
SUPでの海上の色々な危険性
海に危険はつきものです。とくにSUPフィッシングの場合には長時間沖にいる事もありますので「帰るころには海上の様子が一変している。」なんてこともよくあります。
風や海の状況を把握して行動しましょう。
風の危険
要注意なのはオフショアの風。
オフショアの風とは、陸から海に向かって吹き抜ける風のこと。サーフィンでは最高といわれるオフショアの風ですが、SUPではもっとも危険です。
海に出る時は背中を押されてスイスイどこまでも漕げますが、釣りを終えて疲れた体だと陸に戻れなくなる場合があります。
漕ぐ力にもよりますが、安全を考えると「風速3メートル以上」の予報の場合は、SUPフィッシングは諦めた方がいいでしょう。
海の危険
海には波、うねり、海流という危険が潜んでいます。
「波」はおもに岸に近いところで影響を受けやすく、ビーチなどから海に出ようとすると波に押し戻されたり、ブレイクした波にボードをひっくり返されたりします。
要注意なのは帰ってきた時。油断していて岸に近づいた途端に波にボードをひっくり返され、全ての荷物が流されてしまったというのはよく聞く話です。
「うねり」が出てくると海面が大きく上下します。思うようにボードがコントロールできなくなりますし、うねりの間に隠れてしまうので漁船などとの接触の危険が増します。
「海流」とは海の中の水の流れ。「穏やかな海面でのんびり釣りをしていたのに、気がついたらすごいスピードで沖に流されていた。」そんなことにならないように事前のチェックはもちろん、当日の海面にも常に注意が必要です。
船との事故
船との事故は、いわゆる「うねり」の強い日に要注意の危険と思われる方も多いでしょう。ですが、実は沖に出た時にはうねりの強い日ではなくても注意が必要です。
大型の船になればなるほど、航行時には目視よりもレーダー頼りになりますが、SUPは小さすぎてレーダーに映らない様です。
沖に出るなら、目立つ様に旗を立てたり、レーダーの反射版の装備も検討しましょう。
1.2M ユニバーサル 安全旗ベースキット
こちらはカヤック用ですが、クーラーボックスなどに取り付ける事もできると思います。
PLASTIMO プラスチモ レーダーリフレクター
沖の航路近くで釣りをする場合には、レーダーリフレクターを装備することをおすすめします。
SUP装備のトラブル
風や海況などに十分注意していても、装備のトラブルで危険な目にあうこともありますので、ある程度の事前準備が必要です。
SUPボードの破損
一番想像しやすいのがSUPボードの破損です。とくにインフレータブルのSUPは空気抜けのリスクがありますので、応急処置できる耐水性の高いテープを装備しましょう。
SUPパドルの破損
「パドルが折れた」「釣りに集中しすぎてパドルを流した」というのもよく聞く話です。
パドルを何かにぶつけた際には「しっかりと確認する」「釣りをしている間はパドルを固定しておく」などきちんと気を付けるべきポイントを抑えましょう。
念を入れて予備パドルという小型のパドルを装備しておけば安心です。
伸縮式パドル、カヤックパドルボートオールポータブル
若干荷物が増えますが、釣り道具と一緒にすれば気にならないかもしれませんね。
スマホの水没
最後の最後、非常事態には海上保安庁に救助を要請することになります。が、スマホを水没や落下させたらアウトです。
防水性のしっかりとしたカバーに入れて体に固定しておきましょう。
首にかけるだけのタイプだと落水時に抜ける事がありますし、カバーから出さないと通話できないタイプは出し入れの時に落とす危険がありますので要注意です。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。