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近年、世界中で環境問題への危機感が高まっています。海洋プラスチックごみの問題、度重なる異常気象など、身近に迫る問題としてとらえるようになった人も多くなっているのではないでしょうか。持続可能な世界を目指すSDGsについて考えてみましょう。

SDGs(エスディージーズ)とは?

SDGs

持続可能な開発目標(SDGs)とは、2015年に国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。

17の大きな目標(ゴール)と、それを実現するための169の具体的なターゲットから構成されています。

17の目標を見てみると、貧困や飢餓の問題、教育や福祉の問題から、エネルギーや経済問題、働きがい、技術革新やまちづくり、気候問題など多岐にわたっています。

これらの目標は開発途上国、先進国といった視点にとどまらない、包括的な話だということがわかります。

そして、これらの目標に対する進捗状況はモニタリングされ、毎年各国からの報告がされるようになっています。

もちろん日本も政府主導のもと、ビジネスや地方創生、女性の活躍などさまざまな取り組みが行われています。

SDGs未来都市の選定やSDGsアワードとして企業や自治体を表彰するなど、身近なところにも展開されているかもしれません。

そしてこのSDGsは、ビジネスの視点からもひとつのトレンドとなっていて、持続可能な世界に考慮する企業に投資すると成功する、という流れになってきています。

これは消費者の視点からみても、持続可能な世界に考慮している企業の商品が好んで購入されている、ということになりますね。

つまり、政府、自治体や企業だけでなく、個人レベルで考え、選択、行動することで、持続可能な世界の実現を目指す活動に参加できるというわけです。

 

実際のSDGsへの取り組み例

SDGs

SDGsの達成に貢献している企業ランキング、「Global 100」が毎年ダボス会議で発表されています。

ランキング上位には欧米の企業が多いなか、日本企業も健闘しています。

2020 Global 100には、日本企業としては最上位の12位に積水化学工業株式会社がランクイン。

積水化学工業株式会社の取り組みとしては、エコロジーとエコノミーの両立を目指し、リサイクル原料や生態系保全などの自然環境への貢献、健康寿命や社会インフラ・減災などに配慮した製品による社会環境への貢献等を通じてSDGsへ取り組んでいます。

私たちの身近な企業の例としては、UCC上島珈琲株式会社では、コーヒーを通じた生物多様性の実現を目指し、商品の原料となるコーヒー豆農園の水資源や土壌保全を行っています。

環境に配慮したコーヒー製品を提供することで、コーヒーを手にした人が生物多様性に興味を持つきっかけになるかもしれませんね。

また、アート引っ越しセンターではエコ楽ボックスを使用したゴミゼロの引っ越しを提案したり、CO2やNOx、PMなどの排出を抑えたトラックを導入するなどしてSDGsに取り組んでいます。

そして、SMBC日興証券では環境関連ファンドや資金使途が環境関連事業に限定されるグリーン・ボンドの発行といった方法も取り入れてSDGsに取り組んでいます。

SDGsへの取り組みは企業に限らず、自治体や教育機関でも行われています。

SDGs未来都市に選定されたいくつかの自治体では、環境保全対策や女性や若者の雇用推進、子どもの貧困対策や観光推進などを通してSDGsに取り組んでいます。

福岡のブライト・キッズ・ガーデンでは、子どもだけでなく保護者にも学習の機会を提供したり、地域活動に積極的に参加、海外も含めたパートナーシップを活性化するなどしてSDGsに取り組むほか、子どもたちは海外交流やワークショップ、キャンプや講習など、体験と学びを通してSDGsに親しんでいます。

他にもSDGsに取り組む団体はたくさんありますので、ぜひ外務省ホームページをご覧になってみてください。

参照:外務省 SDGsへの取組事例

 

SDGsとアウトドアとのつながり

SDGs

海では波に浮かぶプラスティックゴミ、山では台風で崩れた山肌などを見聞きする機会があることで、アウトドアを楽しむ人は環境問題や異常気象に危機感を持っている人も多いかもしれません。

SDGsの17の目標をみてみると、アウトドアとSDGsには深い関わりがあるように感じるのではないでしょうか。

アウトドア業界でもSDGs実現に向けた動きは広がっています。

アウトドアウェアを展開するパタゴニアは以前から環境問題に取り組んでいることで有名なメーカーです。

地域ごとの環境保全にも力を入れています。

パタゴニア以外にも、リサイクル素材を使ったウェアやギアを作るメーカーはどんどん増えてきています。

土に還る食器や、ソーラー電池を使ったランタンなど、自然環境に対してローインパクトなだけでなく、ゴミを減らしたり、クリーンなエネルギーを使用したりすることで、SDGsの17の目標のうち、海や緑の豊かさを守る、つくる責任と使う責任、といった目標に取り組んでいます。

2030年までに持続可能なよりよい世界を目指す目標は、10年後の私たちが現在と変わらずアウトドアのフィールドを楽しめるような自然環境を守ること。

そのためにはメーカーだけではなく、消費者ひとりひとりが、環境問題に対する意識を改めることが求められているのかもしれません。

こどもSDGs(エスディージーズ) な
こどもSDGs(エスディージーズ) なぜSDGsが必要なのかがわかる本/バウンド(著), 秋山宏次郎 (監修)
少し難しく感じてしまうかもしれないSDGsですが、私たちのこれからの生活に深く関わっているものだということがわかりました。環境問題や社会問題など、様々な課題が地球規模で考えなければならない段階にきているのかもしれません。17の目標を達成させるのは容易ではないでしょう。でも、私たちのちょっとした意識の持ち方ひとつが大きな変化に繋がっていくかもしれません。

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。