おうちでもとっても万能なダッチオーブン
ダッチオーブンがほかの調理器具と大きく違うところは、煮炊きできるだけでなく、オーブンとして使えるというところです。
ふたの上に炭を乗せることで上下から火を加えることができ、ローストチキンやパン、ケーキなどを焼くことができます。
もうひとつの魅力的な機能は、重たいふたに秘密が隠されています。重たいふたのおかげで中の圧力を高く保つことができ、圧力鍋と同じような料理を作ることができるのです。
さらに、食材から出た水蒸気が、ウォーターシール現象(ふたと鍋の間に水分がたまることで密閉され、余分な蒸発を防ぐこと)を起こし、しっかりと封をすることができるのもポイント。
食材の水分を活かしながら火を通し、高温で蒸された状態になるため、ローストチキンなどの調理にも最適で、より本格的な食感や味わいを楽しむことができるのです。
そして、特筆すべきは、その使い勝手の良さ。ダッチオーブンは、キャンプなどのアウトドアシーンで使うのはもちろん、おうちで使うこともできます。
また、最近はIHに対応しているものもあり、利用シーンの幅も大きく広がっています。
最初にシーズニング、いわゆる“ならし”は必要ですが、それがすめば焦げ付くこともなく使いやすいのもいいところです。
お手入れは、たわしで洗ってオイルをなじませるだけ。シーズニングの手間はさほどかかりませんが、より手軽に楽しみたい方は、シーズニング済みのものを購入することをおすすめします。
ダッチオーブンを使っておうちでキャンプ飯を作ろう!
煮炊きだけでなく、オーブン料理などにも使えるダッチオーブン。ここではその特徴を活かした、キャンプやおうちで楽しめる料理をご紹介します。
キャンプ飯①豚肉と根菜のロースト
<材料(4~5人分)>
- 豚肩ロース肉(かたまり)……500g
- じゃがいも……3個
- にんじん……2本
- ローズマリー……1枝
- 塩、こしょう……適量
- サラダ油……大さじ2
- 粒マスタード……適量
<作り方>
- 豚肩ロース肉に、塩、こしょうを多めにすりこむ。野菜はよく洗っておく。
- じゃがいもは半分か4分の1程度の大きさに切り、にんじんは皮をむいて5センチ程度の厚さに切る。
- ダッチオーブンにサラダ油を引き、の肉を入れ、外側に焼き目をつける。
- 全体に焼き目がついたら、の野菜を肉の周りに入れ、ローズマリーを加えてダッチオーブンのふたをする。
- ダッチオーブンのふたにも炭をのせて火にかけ、約30分焼く。
- ふたをとって、中まで火がはいったかどうか、肉に竹串を刺して確認する。
- 透き通った汁があがってきたら焼き上がり。肉を適当な厚さに切り分け、粒マスタードを添えて完成。
※ポイント 家庭での場合は、200度のオーブンに入れて30分加熱してください。
キャンプ飯②鶏肉とじゃがいものロースト
<材料(4~5人分)>
- 丸鶏(中身を抜いたもの)……1羽
- オリーブオイル……適量
- 塩、こしょう……適量
- ローズマリー……2枝
- タイム……2枝
- セージ……2枝
- にんにく……1玉
- じゃがいも……5個
<作り方>
- 丸鶏全体にオリーブオイルを塗り、塩、こしょうをまぶす。野菜やハーブ類は洗っておく。
- にんにくはまるごと横半分に切る。じゃがいもとハーブはカットせずそのまま使う。
- ダッチオーブンの底に底網を敷き、丸鶏をのせる。まわりにじゃがいも、にんにく、ハーブを入れ、ふたをする。
- ダッチオーブンのふたの上にも炭をのせて火にかけ、1時間ほど焼く。時々焦げていないかふたを開けて確認するようにし、全体に焼き目がついたら完成。
※ポイント 家庭で料理をする場合は、ダッチオーブンごと180度のオーブンに入れ、1時間焼き上げます。
キャンプ飯③豚肉と白インゲンのカスレ風
<材料(4人分)>
- 豚バラ肉(かたまり)……400g程度
- ソーセージ……8本
- ベーコン(ブロック)……80g
- 玉ねぎ……1個
- にんじん……1本
- ベーコン(ブロック)……20g
- にんにく……3片
- 白インゲンの缶詰……1缶
- カットトマト……1缶
- コンソメ……大さじ3
- クローブ……3粒
- ローリエ……1枚
- 塩、こしょう……適量
- サラダ油……大さじ2
<作り方>
- 豚バラ肉は3~4センチ角にカットする。ベーコンは5センチ程度の拍子切りにする。ソーセージは切らずに使う。
- 玉ねぎとにんじんは、20gのベーコンとともにみじん切りにする。
- にんにくは皮をむいて潰す。
- ダッチオーブンにサラダ油を引き、の肉とベーコン、ソーセージに焼き目をつける。
- 焼き目がついたら、を加えて炒める。
- 全体に油が回ってしんなりしたら、水気を切った白インゲン、のにんにく、クローブ、コンソメ、ローリエをじ入れ、カットトマトを加えたら全体を軽く混ぜる。
- ダッチオーブンにふたをして炭をのせ、20分ほど火にかける。
- 一度ふたを開けて、焦げないように全体を混ぜる。
- さらにふたをして20分加熱。全体の水分が飛んできて、パチパチと音がするようになったら完成。
※ポイント 家庭で作る場合は、ふたをして中火で40分煮込みます。
キャンプ飯④シンガポールチキンライス
<材料(4人分)>
- 鶏もも肉……2枚
- お米……3合
- しょうが……1片
- にんにく……1片
- 砂糖……小さじ1
- 塩……小さじ1/2
- 水……650cc
- 鶏ガラスープのもと……大さじ1
- 塩……小さじ1
- ねぎの青い部分……1本分
- トマト……1個
- きゅうり……1/2本
- パクチー……適量
【たれ(使いやすい分量)】
- 醤油……大さじ5
- ごま油……大さじ2
- 砂糖……小さじ2
- ナンプラー……小さじ2
- にんにく(すりおろし)……1/2片分
- おろししょうが……にんにくと同量
- 長ねぎ(みじん切り)……5センチ分
- オイスターソース……大さじ1
- レモン汁……大さじ1
<作り方>
- お米は研いで30分水に浸しておく。しょうがはスライスし、にんにくはすりおろしておく。パクチーの根を切り落としとく。
- 鶏もも肉の水気を拭き取り、砂糖、塩の順ですりこみ、5分ほど置く。お米はザルにあけておく。
- 鍋に米と水、鶏ガラスープのもと、塩を入れ、その上にの鶏もも肉を並べる
- そこにのしょうがとにんにく、パクチーの根、ねぎの青い部分を入れ、ふたをする。
- ダッチオーブンを強火にかけ、沸騰してきたら火を弱めて7分ほど火にかける。火からおろし、10分蒸らす。
- 蒸らしている間にたれの材料をすべて合わせ、特製たれを作っておく。
- トマトをくし切りにし、きゅうりを斜め薄切りに、パクチーを3センチほどの長さに切っておく。
- 炊き上がったらダッチオーブンのふたを開けて、鶏もも肉と長ねぎ、しょうがのスライスを取り出し、鶏もも肉を1センチ幅に切りわける。
- 器にごはんを盛り付け、鶏肉を上にのせ、トマトときゅうり、パクチーを添える。
- 別皿にたれをいれて完成。
※ポイント 炊く時は家庭で作る場合も同じで、強火にかかて沸騰したら、7分中火にかけて蒸らします。また、たれは冷蔵庫で1週間ほど日持ちするので、あらかじめ作っておいても良いでしょう。
キャンプ飯⑤ジャンバラヤ
<材料(4~5人分)>
- 米……3合
- 鶏もも肉……1枚
- ソーセージ……8本
- 玉ねぎ……1個
- にんにく……1玉
- パプリカ……1個
- カットトマト……1缶
- 水……200cc
- チリパウダー(辛いものが苦手な場合はパプリカパウダーでも可)……小さじ1/5
- ターメリック……大さじ1
- ローリエ……1枚
- コンソメ……大さじ2
- オリーブオイル……大さじ2
- 塩、こしょう……適量
<作り方>
- 玉ねぎ、にんにく、パプリカはみじん切りにする。鶏もも肉、ソーセージは食べやすい大きさに切る。
- ダッチオーブンにオリーブオイルとにんにくを入れ、火にかける。
- 香りが出てきたら玉ねぎを入れて飴色になるまで炒める。
- 鶏肉、ソーセージ、パプリカを入れて炒める。油が全体に回ったら、塩、こしょうを振っておく。
- お米は洗わずにそのまま加え、全体に油が回るように混ぜあわせる。
- カットトマトと水、チリパウダー、ターメリック、ローリエ、コンソメを順に加えてざっと全体を混ぜたらふたをする。
- ふたの上にも炭をのせ、中火程度の火で20分炊く。
- 炊きあがったら全体を混ぜて器に盛りつける。辛さが足りない場合はタバスコを振って味を整えたら完成。
※ポイント家庭で作る場合には、中火で10分、弱火で10分程度火にかけます。
野外で使う時は、ふたの上に炭をのせて調理する場合もあり鍋全体が熱くなります。調理の際、やけどにくれぐれも注意しましょう。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。