伊平屋島の海の魅力
伊平屋島は沖縄の最北部に位置し、すぐ先には鹿児島の与論島があります。
かつては、沖縄本島からのクルーズのみでしか潜ることが出来なかった伊平屋島ですが、今では現地ダイビングサービスができて非常にアクセスしやすくなりました。
台湾から流れてくる黒潮の中間点のど真ん中にある島のため、潮通りが良くつねに高い透明度を保っています。
この黒潮の影響でギンガメアジやイソマグロといった回遊魚が多く見られる一方、真っ白い砂地やサンゴ礁が広がるポイントも多数あります。
とくに伊平屋島はサンゴが豊富で、さまざまな種類の枝サンゴやテーブルサンゴが見事なまでに群生しています。
一時期はサンゴの白化被害を受けたこともありますが、潮通りのよい伊平屋島は他のエリアに比べて被害が少なかったことも要因のひとつです。
ハードからソフトまで多彩なダイビングを楽しむことができるのが伊平屋島の魅力です。
伊平屋島のトラベル情報
エメラルドグリーンの海に囲まれた伊平屋島の島民は約1,300人で、訪れる観光客は年間2万人ほどの隠れ家的な沖縄の離島です。
村の中心地も観光地のように整備されているわけではなく、手付かずの自然が多く残る古き良き沖縄の風情が残る島です。
そんな、伊平屋島は「てるしの」の島と呼ばれることがあります。
「てるしの」は太陽神を表す古い言葉で、島内のパワースポットにもなっているクマヤ洞窟には天照大御神が隠れたとされる「天の岩戸伝説」も残されています。
伊平屋島への行き方
伊平屋島への行き方は、本部の運天港から出航している「フェリーいへや」を利用します。
フェリーは1日に2便出航しており、約1時間20分で伊平屋島の玄関口となる前泊港に到着します。
【フェリーいへや運賃】
- 大人:片路2,440円/往復4,640円
- 子供(12歳未満):片路1,220円/往復2,320円
伊平屋島のシーズナリティ
伊平屋島のシーズナリティ―を見てみましょう。
- 3~6月: クジラやゴンドウイルカが島の周辺で多く顔を出すシーズンです。
2~3月は5メートル級のザトウクジラも行ってきてイルカ&クジラウォッチングを楽しむことも可能です 。 - 7~9月:本格的な回遊魚シーズンになります。特に豪快な地形が広がる島の北側が狙い目です。
- 10~11月:10月に入っても水温はまだまだ高く、風向き次第では回遊魚も狙える時期になります。
- 12~2月:12月に入るとテナガダコが見られ、また、アオウミガメも姿を見せはじめます。
伊平屋島のダイビングポイント
伊平屋島のダイビングポイントは、島のぐるりと囲むように30近いダイビングスポットが点在しています。
伊平屋島の代表的なダイビングポイントを見てみましょう。
スーカブヤー
伊平屋でもっとも人気のある、島の北部の沖合にある上級者向けのポイントです。
ダイナミックな地形で黒潮の影響を受け、ギンガメアジやイソマグロ、ナポレオンといった大物が狙えます。
流れが複雑で強いため状況によっては潜れないこともある幻のポイントです。
イラブ岩
水面に顔を出したピラミッド状の根の周りを潜ります。
南側はドロップオフになっていて、ハナダイやウメイロモドキ、タカサゴなどがたくさん群れています。
北側はソフトコーラルが多くとてもカラフルな世界です。
チナゴークチ
全長200メートルのクレバスがあり、その左右の壁にもたくさんの穴があります。
通り抜けできるものや行き止まりのものなど、迷路のように入り組んだ地形が楽しいポイントです。
比較的浅いので初心者から潜ることができます。
サイコロ
水深25メートルのあたりに漁礁があることからこう呼ばれています。
魚の種類や数が豊富で、カメラ派ダイバーに人気のポイントです。
ヘノウミ
水深15メートルから盛り上がったサンゴの丘に、デバスズメダイやフエヤッコがたくさん群がっているポイントです。
北斗七星
水深15mの真っ白い砂地に、7つの根が点在しているポイントです。
それぞれの根にさまざまな生物が住んでおり、根を渡り歩きながらフィッシュウォッチングを楽しめます。
学校下
沖縄らしい真っ白い砂地にいくつかの根が点在しており、スカシテンジクダイやキンメモドキが乱舞しています。
透明度が高く、ときには巨大なマダラエイが現れることもあります。