UIAA国際山岳連合医療部会の提言①登山初心者に必要な基本的知識

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UIAA国際山岳連合医療部会の提言①登山初心者に必要な基本的知識

UIAA(国際山岳連合医療部会)は、世界規模で組織された山岳協会です。オリンピックに例えるなら、日本オリンピック委員会「JOC」が「日本山岳協会」だとすると、「UIAA」はそれをまとめる世界的な組織「国際オリンピック委員会」(IOC)のようなもの。「UIAA」は登山に役立つ貴重な提言を発表しています。今回はその中から、UIAA国際山岳連合医療部会の提言:健康登山の基本「登山初心者に必要な基本的知識」をご紹介します。

UIAA国際山岳連合医療部会とは

UIAA国際山岳連合医療部会とは

 

UIAAとは「Union Internationale des Associations D’Alpinisme」を略した名称です。

日本語にすると「国際山岳連盟」(国際山岳連合)。

本部はスイスのベルンにあります。

UIAAという組織をオリンピックに例えて表現するなら、「日本山岳協会」が日本オリンピック委員会「JOC」だとすると、UIAAは「国際オリンピック委員会」(IOC)のようなものです。

「日本山岳協会」をはじめとする世界各国の山岳協会を世界的規模でまとめ上げているのが「UIAA」ということになります。

UIAAは、国際オリンピック協会(IOC)より「国際山岳連盟」として認可されている団体組織です。

設立は1932年、当初はヨーロッパの国々の「山岳連盟」で組織されていましたが、現在は国際的な組織に発展し、57カ国の「山岳連盟」が加盟しています。

クライミングツールの国際的な安全基準UIAA Safety Label(UIAA安全基準=UIAA規格)で「UIAA」の名前を知ったという方も多いのではないでしょうか。

UIAA Safety Labelは、クライマーがツールを選ぶ際に信用度をはかる基準の一つになっています。

2004年には、山岳地帯で活動するための環境基準「MOUNTAIN PROTECTION AWARD」を創設し、世界各国の山々で環境基準の認可を行っています。

UIAAの中にはさまざまなコミッションが存在しており、医療の分野を担うコミッションが「Medical Commission」です。

日本語にすると「国際山岳連合医療部会」。

UIAA「Medical Commission」では、年に1回のペースで医療部会を開催し、登山者の疾病や山岳事故防止に関する提言を発表しています。

 

 

UIAA国際山岳連合医療部会の提言:健康登山の基本「登山初心者に必要な基本的知識」

登山

 

・入念な登山計画を

これから登る予定の山は自分の体力や体調とつりあっているのか、しっかり検討を重ねましょう。

体力面や健康面で少しでも不安がある場合は、主治医と相談した上で迷わずに登山計画の中止を選択しましょう。

持病があり、薬を常備している人は、登山中も忘れないようにしてください。

ふだんから医療用具を使用している人は、登山中も使えるようにシミュレーションしておきましょう。

 

・出発前の準備「現地の天候や登山期間中の天候などを見きわめ装備を万全に整える」

山の天気は変わりやすいので、登る前に現地の天気を確認するとともに、天気図などを見て登山中の天候の変化を予測するようにしてください。

西から寒冷前線が近づいてないか、爆弾低気圧が発生する可能性はないか、しっかり将来予測をして、無理のない登山スケジュールを立てましょう。

防寒用の衣類、飲料水、食料、雨具、ライト、ラジオ、サングラス、方位磁石、GPS、救急医療キットなど、登山用の装備には万全を期す必要があります。

登山の前には登山計画書の提出も忘れないようにしてください。

 

・登山中の心得

登山 天候

 

山の天気は変わりやすいので、途中で悪天候に遭遇した場合には、予定を変更して下山するようにしましょう。

登山中は定期的(1時間に1回程度)に休息をとり、カロリーや水分を補給してください。

休憩で摂取する食料は、飴やチョコレート、ビスケット、カロリーメイトなど複合炭水化物がオススメです。

アルコールは山から下りるまで厳禁。

生水(沢水や湧き水)の摂取もやめましょう。下痢の原因になります。

標高2500m~3000mの高地を移動(縦走コースなど)する際は、前日の夜の宿泊地と今夜の宿泊地の高度差が300m以上にならないように工夫してください。

 

・非常事態の対応

登山中に雷雨などの天候悪化に遭遇した場合は、ひとまず山頂や稜線を避けて、くぼんだ場所に身をかがめてやりすごしましょう。

特に高山の尾根で雷に遭遇した場合は逃げ場がありません。あらかじめ天候を確認してから登り、もし雷鳴が聞こえたらすぐに引き返すことが大切です。

ケガ人や病人がいたら、身体が冷えないようにして必要な手当てを施してから救助を要請してください。

高所で体調不良になり他に原因が思い当たらない場合は高所障害の可能性が高いでしょう。それ以上は登ることをやめて下山するようにしてください。

自分が今いる位置を常に地図やGPSで確認しましょう。

 

参考:健康登山 4×4の法則 中島道郎医師

 

 

まとめ

今回は、UIAA「国際山岳連盟」とはいったいどういう組織なのか、そしてUIAA「国際山岳連合医療部会」が提言する健康登山の基本「登山初心者に必要な基本的知識」についてご紹介しました。UIAA「国際山岳連合医療部会」は他にもさまざまな登山者に役立つ知識を提言として発表しています。UIAA「国際山岳連合医療部会」の提言については5回に分けてシリーズ化してお届けします。

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