バイオマスマークとは?
バイオマスを利用して作られた商品につけられるマークです。一般社団法人日本有機資源協会が認定しています。
そもそも、バイオマスとは、動植物から作られた再生可能な資源のこと。生物によって生み出されるので、石油由来の原料とは異なって枯渇することがありません。
また、バイオマスはカーボンニュートラルな資源とされています。バイオマスを焼却した際にはCO2が排出されますが、これらは過去に植物が吸収したもの。実質的には、CO2が増加しません。
有機資源を使用し、CO2の排出量をおさえられることから、バイオマスマークの商品は、環境にやさしい商品といえます。
バイオマスマークに認定されるには、バイオマスを10%以上使っていることが条件です。そのほかに、品質や安全性の認定基準も設けられています。全ての条件を満たすとバイオマスマークの認定を受けられます。
バイオマスマークのデザインにはどんな意味がある?
バイオマスマークは、クローバーをモチーフにしたマークです。右下の矢印のデザインは、カーボンニュートラルの実現を表現しています。
また、バイオマスマークは、マーク右上に数字が記載されています。数字が示しているのは、バイオマスをどのくらい使用しているのかを表す「バイオマス度」です。
10から100まで5%刻みで表示があり、100と表示された商品はバイオマスだけを使って作られていることになります。バイオマスをどの程度使用しているかも分かるようになっています。
バイオマスマークの対象となる商品は?
バイオマスマークの対象になるのは、日用品や文房具・包装用紙・土木・建築・農業用品などさまざま。わたしたちが日常で使うもののなかにも、バイオマスマークのついた商品があります。
身近な商品でいうと、日用品ではトイレットペーパー、文房具ではのり・テープ・ボールペンなどが認定を受けています。2023年11月現在で、バイオマスマークの認定を受けているのは計1908商品。現在も対象商品は増え続けています。
バイオマスマークの対象商品は、日本有機資源協会のホームページで検索できるので、興味のある方はチェックしてみてください。
バイオマスマークがついた商品
バイオマスマークがついた商品のなかから、手に取りやすい商品をセレクトしてご紹介します。
カラフルキッチン/京セラ株式会社
持ち手にサトウキビ由来のグリーンポリエチレンを使用した包丁。石油由来のプラスチック使用量を減らして作られています。ボタニカルグリーンやラテベージュなど、温かみのあるやさしい色合いが人気です。
ナイフの部分には、軽い切れ味が魅力のセラミックを使っています。漂白や食洗機にも対応しているので、手入れしやすく、錆びずに長持ちするのが特徴です。
さらに、パッケージには、プラスチックの使用量を75%以上削減した紙箱を採用。原料から、商品の梱包にいたるまで、環境に配慮されたエコな商品といえます。
NANOX one/ライオン株式会社
ライオンが開発した、服を色落ちさせずに、しっかり汚れを落とせる洗剤です。ノズルやキャップを除いたボトル部分のうち、25%の原料にバイオマスPETを使用しています。
NANOX oneのボトルは、着色をしていない透明な容器です。洗剤としての機能性をアピールするような、色鮮やかなパッケージも特徴的。
本体サイズには380gと640gがあり、どちらの容器にもバイオマスPETが使用されています。
セロテープ/ニチバン
天然素材を使用して作られた、バイオマス度75のテープです。焼却されても有害ガスが発生せず、土の中で自然分解するので、処分時に環境に影響を与えません。
また、紙芯部分には古紙が100%使用されています。リーズナブルな価格ながら、テープ部分や紙芯にいたるまで、環境に配慮されている文房具です。
一つひとつバラ売りでも購入できますが、10個セットのまとめ買いも可能。10個セットであれば、個別の梱包もないので、ゴミを削減できます。
ほわり/清水商事株式会社
古くなって捨てられてしまう米をアップサイクルして生まれたサステナブルな食器。お米由来のバイオマスプラスチックで作られています。
なめらかな質感と、やさしい色合いが魅力のライスレジン食器は、陶器のように割れる心配がありません。子どもでも使いやすく、長持ちするのが特徴です。
普段使いとしておすすめの商品ですが、ギフトとしても人気があります。ギフトセットの販売もあるので、気になる方はチェックしてみましょう。
食器 お米から生まれた ほわり 4点セット
ライター
AYA
静岡県出身。海と山に囲まれた自然豊かな環境で育ち、結婚後に、タイ・バンコクへ移住。病気がきっかけで、ヴィーガンのライフスタイルに目覚める。現在は、2児の母として子育てに奮闘しながら、人と環境にやさしいサステナブルな暮らしを実践中。自身の経験をもとに、ヴィーガン、環境問題、SDGsについて情報を発信している。