ALFAのノルディック・ウォーキングのメソッド
この日のバリャドリッドの初心者用コースを指導するのは、長年この地に住むドイツ人のエベリン・フエンセナーさん。
スペイン・ノルディックウォーキング連盟(Federación Española Nordic Walking: FENWA)の会長さんです。
スペインにノルディックウォーキングを約15年前にもたらした人で、ご本人曰く「スペインのノルディックウォーキング業界で「恐竜」と呼ばれている」というほど昔からやっているそう。
彼女が教えるノルディックウォーキングのメソッドは、ALFAと呼ばれるもの。
そのエッセンスは、
①背筋はまっすぐ。②腕を延ばす。③スティックと足で三角形を作る。④広めの歩幅で歩く。
という4点です。
実は、ノルディックウォーキングのメソッドはほかにも数種類ありますが、ドイツの社会保障費で「疾病予防方法」として公式に認められているノルディックウォーキングのメソッドは、ALFAだけとのことです。
初心者向けノルディックウォーキングレッスン
この日のFENWAが主催するノルディック・ウォーキング・体験コースには、男性3人と女性3人が集まりました。
みんなノルディックウォーキングはこの日が初体験です。
まず、スティック(ポール)の使い方から説明が始まります。
スティック(ポール)を後ろに運ぶときには、手のひらを広げるのがノルディックウォーキング流です。
腕は常に延ばすことが基本です。
実際にやってみると実感するのですが、この「腕を延ばしたまま、後ろにできるだけ引く」という動作が、意外と難しいのです。
しかし、ノルディックウォーキングでは、この動作が歩幅をのばすことにつながります。
意外と重要な動きなのです。
よって、腕を後ろに引く感覚を覚えるためのトレーニングがあります。
腕の動きを確認するため、このようなトレーニングもあります。
そして、ノルディックウォーキングで意外な難しい点の一つが、この腕と足の動きをあわせることなのです。
体の「調整力」の重要性
体の各部の動きをコーディネートする「調整力」が重要になるノルディックウォーキング。
そのため、体の「調整力」を鍛えるトレーニングというものも、この体験教室中にあります。
例えば、この写真のトレーニング。
お互いのスティックを投げて、受け止めるというトレーニングもあります。
これが意外と難しい動きなのです。
こうしたトレーニングを織り込みながら、体験教室は続きます。
姿勢の矯正としてのノルディック・ウォーキング
体験教室中にフエンセナーさんが強調していたことの一つは、背筋をのばして、骨盤をニュートラルな位置において歩くことでした。
そのため、このようにスティック(ポール)を使いながら、体の位置を調整します。
ノルディック・ウォーキングの効用の一つが「姿勢の矯正」と話していたフエンセナーさん。
その言葉も納得できるものでした。
体験教室があったこの日は、ちょうど冬至で満月の夜。
体験教室の最後には、満月の下でクールダウンのための体操をします。
日常生活で使わない筋肉を使ったためか、参加者の中から「体が痛い」との悲鳴が上がっていました。
この後、フエンセナーさんが次のように話します。
「今まで、最初の体験レッスンだけで、正しくノルディックウォーキングの歩き方をマスターできた人はいません」
歩き方を正しくマスターするまでは、時間が必要なのですね。
協力:スペイン・ノルディック・ウォーキング連盟
公式WEBサイト:Federación Española Nordic Walking
ライター
Greenfield編集部
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