イタリアの温泉施設ってどんなもの?
ボルミオとは?
ボルミオはミラノから北東に車で3時間ほどの、スイスの国境にほど近い町です。
このボルミオは古くから温泉地とスキーリゾートとして有名で、「バーニ・ヴェッキ」には1世紀に作られたと言われる洞窟を利用した温泉があり、レオナルド・ダ・ヴィンチやイタリア統一に貢献した英雄であるジュゼッペ・ガリバルディも訪れたといわれています。
日本の温泉と大きく違う点は、温泉が引かれているのは町の中心にある「ボルミオ・テルメ」という温泉センターや、QCテルメが運営するスパ&テルメ「バーニ・ヴェッキ(旧温泉)」と「バーニ・ヌォヴィ(新温泉)」など数箇所でしかないところです。
これはボルミオに限ることではなく、他のイタリアの温泉も、基本的には1つの地域に数箇所しか温泉施設がないので、よく調べて行かないと、ホテルには温泉はないということになります。
日本では泊まるホテルに温泉が引かれていることが多いので楽ですが、もし温泉付きのホテルでない場合は、温泉のあるホテルや施設に行って料金を支払って入るようになっています。
洞窟風呂にローマ風呂など日本とひと味違った温泉が楽しい
ボルミオでおすすめの温泉といえば、「バーニ・ヌォーヴィ」と「バーニ・ヴェッキ」の2つがあげられます。
ここはイタリア最大のスパリゾートグループであるQCテルメが経営している温泉で、少し古めかしい昔ながらの温泉とは違い、最新のテクノロジーとゴージャスなインテリアををうまく取り入れた、おしゃれでラグジュアリーなスパ&テルメなのです。
美しい山々を見ながら入れる7つの異なった露天風呂とサウナをはじめ、1世紀に作られたという天然の洞窟を使った洞窟風呂(上写真参照)や、ローマ時代に作られたローマ風呂、打たせ湯、48度の温泉水を使った天然サウナなど、日本ではあまり見ることがないユニークなお風呂がいろいろとあります。
ボルミオの泉質は、新陳代謝アップや呼吸器疾患、婦人科疾患にも効果があるとされていますが、温泉で体も心もリラックスすることでストレス軽減にも効果がありそうです。
イタリアの温泉の入り方とは?
イタリアの温泉では、日本とは違って水着を着用して入ります。
イタリアでは温泉と言っても、温泉水が入ったプールが基本で、ジャグジーや打たせ湯があり、日本の温泉を想像していると「あれ?」となってしまうかもしれませんね。
また、温泉水を飲む飲泉もよく行われていて、温泉を飲むことでデトックスできるといいます。
じつは一昔前のイタリアの温泉というと「治療」という要素が強く、時間によっては子供は使用禁止だったりで、若者にはあまり人気がない施設でした。
しかし昨今、温泉もだいぶ変わってきて、ボルミオの温泉のようにスパ要素が強くなり、おしゃれでリラックスできるスペースとして生まれ変わったところも多く、若い世代から年配者まで人気のスポットになっています。
ボルミオはスキーリゾート地としても有名です。
3つのエリアから成り立っていて、総滑走距離107km、ワールドカップや女子回転コースなど、レースでもよく使われています。
滑走距離15kmというロングコースがあり、標高差1800mとというボルミオならではのスキーが楽しめます。
そして、アフタースキーには、温泉で疲れた足を癒やしてリラックスできるのです。
ヨーロッパ最大級の氷河でする夏スキーも魅力的!
ボルミオには、国立公園のパッソ・デッロ・ステルビオがあり、ここにはヨーロッパでも最大級といわれる氷河があります。
ジーロイタリアというツールドフランスのイタリア版ともいえる自転車の大会でも使われるステルビオ峠は、バイクや自転車好きのメッカであり、夏場は氷河を滑る夏スキーを楽しむ人で溢れます。
標高は2700〜3450mと高いところを滑りますし、この地域は夏でも雪が降ることがあるので、オープンする9月には初雪の上を冬とほとんど変わらないコンディションでスキーをすることができるのです。
プロスキーヤーや、雪上スポーツのナショナルチームなども夏季トレーニングに使うことも多く、夏スキーという滅多にできない経験をするにももってこいの土地です。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
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