近場の川で釣れることから、手軽に楽しめるテナガエビ釣り。仕掛けは非常にシンプルなので、はじめての人にもぴったりです。また、食味がよいため、おいしく食べられるのも魅力。今回は、テナガエビの生態や釣り方のポイント、おいしい食べ方を紹介します。
テナガエビは意外に身近な場所にいる!
テナガエビは、実は身近な場所に生息しています。テナガエビの生態を見ていきましょう。
テナガエビの特徴
文字どおり、体長ほどもある非常に長い腕が、テナガエビの最大の特徴。とくに、オスの腕は非常に長くなります。メスの腕はそれほど長くはありません。
体長は10cm程度が多く、最大で20cmほどにまで成長する場合も。肉食性であり、水生動物や魚の死骸などの有機物をおもに食べています。
テナガエビの生息場所
基本的に河口の汽水域に生息していますが、完全な淡水域で見かけることもよくあります。
ふだんは、流れの穏やかなエリアの障害物に隠れて生息。基本的には夜行性で、昼間は身を隠せる日陰で活動しています。
テナガエビを釣る際の3つのポイント
テナガエビを釣る際のポイントは主に3つ。それぞれのポイントを把握し、釣りをする際の参考にしてください。
①テナガエビが釣れる時期
テナガエビは、5〜10月にかけての暖かい時期によく釣れます。一方で、冬は深場に潜ってしまうので、ほとんど釣れないでしょう。
②テナガエビが釣れる場所
テナガエビ釣りの主要なポイントは、河口の消波ブロックや石積みの間。ふだんは、消波ブロックなどの障害物の陰に隠れて生息しています。
また、数十cmほどの浅場から深場にかけて生息しているため、河口のいたるところにポイントがあります。
③テナガエビが釣れる時間帯
テナガエビは夜行性のため、夜間に非常によく釣れます。しかし、夜は暗くて釣りにくいうえ、落水や転倒などの危険もあるでしょう。昼間でも十分に釣れるため、慣れるまでは日中の釣行をおすすめします。
テナガエビ釣りに必要な道具
テナガエビ釣りに必要な道具はとてもシンプルで、出費が少ないのが魅力。以下の道具を参考にして買いそろえてください。
仕掛け
足元近くを探るだけなら、1〜2m程度の短竿で十分です。テナガエビ専用の竿や、タナゴ釣り用の竿をチョイスしましょう。また、少し沖も狙いたいなら、3m前後の竿に注目です。
メインの釣り糸であるミチイトは、0.6〜0.8号程度を選びましょう。針は、エビ針の1〜3号や秋田狐などがベター。テナガエビの口にかけるので、小さい針が主流です。
3号程度の小型の玉ウキと、玉ウキをミチイトに取り付けるためのゴム管、ガン玉と呼ばれるオモリも用意してください。ガン玉は、複数の重量がセットのものが狙い目です。また、釣り針についている糸と、ミチイトを簡単に結べるハリス止めがあると便利です。
なお、初心者には、市販品の完成仕掛けがおすすめ。竿先に結ぶだけで簡単に準備できます。
餌(エサ)
赤虫・ミミズ・ゴカイは動きがあって匂いもするので、餌に適しています。ほかにも、カニかまぼこ・エビの身・魚肉などもよいでしょう。
上手に釣るための2つのポイント
テナガエビ釣りには、上手に釣るためのコツが2つあります。それぞれを紹介するので、参考にしてください。
①早合わせに注意しよう
数多く釣るための大切なポイントは、合わせるタイミングです。アタリがあっても焦らず、20〜30秒ほど待ってから合わせましょう。
最初のアタリは、テナガエビがハサミで餌を挟んでいる場合がほとんど。口に入れるまでじっくり待つことで、釣りやすくなるでしょう。
②潮の状況を確認しよう
釣れるチャンスを逃したくないなら、潮の状況を確認するのが重要です。中潮や小潮回りの潮位が高いタイミングを狙いましょう。消波ブロックなどが水のなかに隠れるため、釣れやすいといえます。
なお、場所によっては、潮が引いたタイミングが釣りやすい場合があります。ただし、川の流れが早いポイントでは、引き潮のタイミングで流速が早くなり、釣りができない場合があるでしょう。
テナガエビは揚げものがおすすめ!
イチオシの料理法は、テナガエビを丸ごと食べられる揚げもの。簡単な料理法を紹介します。
最初に、真水を入れた容器に1〜2日ほど入れて、泥を吐かせます。泥を吐かせる際は共食いに注意。数が多い場合は、容器を分けるのがよいでしょう。
泥吐き後に軽く水洗いをします。その後、料理酒にテナガエビを浸し、飛び出さないよう蓋を閉め、5〜10分ほど待ちましょう。テナガエビは最初は暴れますが、やがておとなしくなります。料理酒を落とすために再度水洗いをし、キッチンペーパーで水気を取りましょう。
160〜180℃の油でカラッと揚げると、殻ごと食べられて食べ応え抜群。なにもつけなければ素揚げ、片栗粉をつければ唐揚げがつくれます。