夏山登山で気をつけたい5つのこと
夏は挑戦できる山が増え、登山のスキルアップをするチャンスですよね。だからこそ、夏の登山に潜むリスクを確認し、事故なく楽しみたいものです。夏山登山で気をつけたいことを5つ挙げて説明します。
夏山登山での注意点①道迷い
どの季節でも気をつけなければならないのは、道迷いです。登山中、足元ばかりに気がいったり、おしゃべりに夢中になったりすると、標識や目印のリボンを見落としてしまいます。事前に地図をチェックし、こまめに地図アプリを確認しましょう。
道から外れたら面倒だと思わず、正しい道まで引き返します。道に迷ってしまったときのために、下記にある緊急時の対応もチェックしてくださいね。
夏山登山での注意点②服装
夏山での服装は、レイヤリング(重ね着)が大切です。暑いからといって半袖に短パンだと、虫刺されや過度の日焼けが心配。小枝などでケガをすることもあります。半袖のときにはアームカバーをつけて、短パンにはスパッツを合わせ、なるべく肌の露出を減らしましょう。
アンダーウェアは速乾性や接触冷感のあるものを着ると、暑さ対策になって快適です。汗冷え対策にもなりますよ。
また、標高が高くなると夏でも寒くなるので、フリースや防風のアウターで重ね着しながら調節しましょう。下記の記事では、ベースレイヤーの選び方や、気候変化での服装についてまとめているので、参考にしてくださいね。
「夏の山登りの服装で大切なベースレイヤーの選び方とおすすめについて徹底解説!」
「夏登山の服装とは?夏登山では2つの気候変化に備えよう」
夏山登山での注意点③天候の変化
夏山は午後になると雲が発達しやすくなります。大気の状態が不安定なときは、積乱雲が発生しやすく、急な大雨や雷になることも。夏の登山は行動時間が長くなるので、時間ごとの天気を調べておきましょう。
また、急な雨などで心配なのが低体温症です。雨が降ってきたらレインウエアを着て、体や荷物を濡らさないようにします。下記の記事では対処法もまとめてあるので、チェックしてみてください。
「登山で気をつけたい低体温症の対策」
「夏山こそ低体温症に注意!症状がでたときの対処法」
夏山登山での注意点④熱中症
夏山では登山中の熱中症が増えます。熱中症は手足がしびれたり、めまいや頭痛、吐き気がしたりするのが特徴。ひどい場合は動けなくなるので危険です。
対策としては、登山前に食事と水分をしっかりとってください。また、帽子をかぶり、のどが渇く前にこまめに水分とミネラルを補給しましょう。経口補水液を持っておくのもおすすめです。
登山中、もし熱中症の症状が出た場合は、日陰で休み、脇の下や首の裏を濡らしたタオルなどで冷やします。早めの処置が大切です。
夏山登山での注意点⑤虫刺され
夏の低山や樹林帯には、多くの虫が発生します。スズメバチ・アブに刺されると、強い痛みや痒みをともなうため大変です。とくにスズメバチは、アナフィラキシーショックにより、生死に関わるため注意しましょう。
応急処置ができるように、ポイズンリムーバーや軟膏を持っておくことをおすすめします。
夏山登山であると便利なアイテム
夏の登山をより快適にするために、持っておくと便利なアイテムをご紹介します。
アームカバー
アームカバーがあると、日焼け・虫刺され対策だけでなく、服装のレイヤリングにも活用できます。
高山では温度調節が難しい場合がありますが、半袖にアームカバーを組み合わせるのがおすすめです。暑ければアームカバーを下げておき、寒ければ上げて長袖にできます。ザックを下ろさずに、温度調節できるので便利です。
以下の記事で、アームカバーのおすすめをチェックしてみてくださいね。
「登山用アームカバーはどれがおすすめ?きちんと選べば登山がより快適に!」
日焼け止め
夏の登山では日焼け止めも必要です。高い山へ登るほど日差しは強くなり、紫外線量が増えます。登山は好きでも、顔中にシミ・シワができるのはいやですよね。
また、登山中に日焼けをすると、体力を余計に奪われたり、熱中症を引き起こしたりすることも。しっかり日焼け止めを塗って、日焼け対策をしましょう。汗で流れるので塗り直しも大切です。目からも日焼けはするので、サングラスも忘れずに!
虫除けスプレー
事前に虫除けスプレーをしておきましょう。夏山には、ヤマビル・スズメバチ・アブ・マダニなどがいるためです。虫除けスプレーを帽子のつばに吹きかけておくと、虫が近づきにくくなります。汗で流れると効き目が悪くなるので、塗り直しもしましょうね。
虫除けネット
虫よけネットを被っておくと、快適に登山できます。登山中に目や口のなかに飛び込んでくる虫がいるためです。とくにメマトイは目にまとわりつき、歩きにくくなります。虫よけネットがあれば、虫よけスプレーよりもしっかり顔をガードできますよ。
氷
氷は熱中症の対策になるので、持っていきたいアイテムです。暑いときに山を登っていると「冷たい水が飲みたい!」と思うことがありますよね。ステンレス水筒に氷を入れておけば、冷たい飲み物をつくれるだけでなく、手拭いに氷を入れて体を冷やすことも可能です。
下記にある、おすすめのステンレス水筒も参考にしてみてくださいね。
「登山用ステンレス水筒が欲しい!登山用ステンレス水筒をおすすめする理由」
扇子
扇子であおぐだけで暑さがひくので、持っておくと便利です。夏山の標高が低いところでは、風がないと暑くて苦しくなります。扇子は軽くて邪魔にならないため、ザックに入れておくとよいでしょう。少し重さはありますが、ハンディファンもあれば涼しいですよ。
ライター
yuki
幼少期からキャンプや釣り、スキーなどを楽しむアウトドアファミリーで育つ。10代後半は1人旅にハマりヨーロッパや北米を中心としたトラベラー期となる。現在もスキー、スノーボード、ダイビングなど海や山で活動中。「愛する登山」は低山から厳冬期の雪山まで季節問わず楽しむhike&snowrideなスタイル。お気に入りの山は立山連峰!Greenfield登山部/部長の任命を受け部活動と執筆活動に奮闘中。