中上級者がトレーニングできる山を選ぶポイント
何年か登山をしている人は、もう自分のペースや体力、また好きな山のタイプをわかっていると思います。
そこから、まだ見ぬ登山の世界を見たいなら、どうやってステップアップをしたらいいのか。ここでは、トレーニング向けの山選びのポイントをご紹介します。
岩場トレーニングを入れる
槍ヶ岳や剱岳、北アルプスの縦走を目指すとなると、コースによっては岩場や鎖場があります。重たいザックを背負って、いきなり挑戦するのは危険が伴いますよね。
そこで、日帰りで軽い荷物で挑戦できる岩場トレーニングをおすすめします。何回も行くことが難しい場合は、ボルダリングジムに通うこともおすすめですよ♪
室内とはいえ、ジムに通っているといないでは、手足の置き方や感覚が全然違います。
いつもと別のコースを選ぶ
何度も訪れた定番の山。その山にいくつのルートがあるか知っていますか?一番メジャーなルートは初心者向けでも、実は他のルートは中上級者向けということがよくあります。
ルートは難しくなくてもコースタイムが長く、これまでより速いペースでないと、日帰りは難しいかもしれません。
お気に入りの山で、いつもとは別のルートを選びステップアップすることをおすすめします。
定番の山で歩荷体験
いつも行っている山、好きな山に負荷をかけていくことです。日帰りの荷物はせいぜい3~4kgです。
しかし、槍ヶ岳や剱岳、キレット越えは宿泊なしでは行けません。小屋泊でも7~8kg以上にはなるでしょう。日帰りで、この重さを体感して置くことが大切です。
おすすめは、途中で辛かったら捨てられるよう、水をたくさん入れていくことです。水も歩荷で上げている山小屋では、水を引き取ってくれるところもあります。
苦労して担いだ荷物が、人のためになると思うとやる気がおきますよね!
おすすめの日帰り山3選
では、具体的に槍ヶ岳や剣岳、キレット越えの縦走を目指す人が、特に岩場のトレーニングとしていくべき山をご紹介します。
乾徳山【初の岩場トレに】標高2,031m 山梨県山梨市
岩場トレーニングのスタートにちょうど良いのが乾徳山です。日本二百名山に数えられる乾徳山は、修験道の霊場という一面もあります。
修験道というだけあって、山頂付近は高度感のある岩場が現れて緊張感が増すでしょう。山頂直下の最後の鎖場は、垂直に20mもの岩壁を鎖を頼りに登ります。
コースタイムは7時間程としっかり歩くコースですが、飽きない登山道、岩場のバリエーションで山頂まで楽しめます。山頂にはトイレがないので登山口で済ませておきましょう。
【おすすめ日帰りコース】
乾徳山登山口バス停-乾徳山登山口-国師ヶ原-扇平-乾徳山(下山同じ)
- アクセス ★
JR中央線塩山駅から西沢渓谷行きのバスで30分「乾徳山登山口」で下車。平日はバスの運行なし。
マイカーなら中央道勝沼ICから60分駐車場あり。 - 難易度 ★★★
下りは特に高度感を感じます。 - おすすめポイント 岩場の高度感に慣れることができます。
両神山【連続した岩場鎖場を味わう】標高1,723m 埼玉県秩父郡
百名山の一つである両神山。岩場のトレーニングとしての側面だけでなく、季節によってお花や紅葉を楽しめる山でもあります。
山で見かけた植物の写真を撮るのが趣味という方にもおすすめできます。とはいえ、緊張感のあるコースで滑落事故も多い山です。
八丁尾根ルートは鎖場や岩場が多く難易度も高いため、コースタイムは6時間程ですが、しっかりと段階を踏んで計画することをおすすめします。
不安がある場合は、日向大谷ルートをおすすめします。八丁尾根ルートに比べて鎖場は少なく、登りやすいでしょう。
日向大谷までのアクセスは、奥秩父鉄道「三峰口」から小鹿野町営バスで終点日向大谷下車約50分となります。
【おすすめ日帰りコース】
《八丁尾根ルート》 上落合橋-東岳-両神山-東岳-八丁峠-上落合橋
- アクセス ★
奥秩父鉄道「三峰口」よりタクシーで約1時間、無料駐車場あり - 難易度 ★★★
体力と技術が必要です。 - おすすめポイント 鎖場や岩場を歩き続ける練習になります。
二子山【スリル満点】標高1,166m 埼玉県秩父郡
ロッククライミングに人気の二子山ですが、通常の登山道でも岩場を体験できます。日帰りの岩場のトレーニングにはもってこいの山ですが、相応の準備も必要です。
滑落事故も多い山なので、不安のある人にはおすすめしません。登山コースは途中上級者向けのコースと、通常のコースに分かれます。
通常コースでも十分に岩場を体験できるので、自分の技術や体力にあったコースを選ぶといいでしょう。トイレは登山口のみで他はありません。
【おすすめ日帰りコース】
坂本登山口-股峠-東岳-股峠-二子山西岳-股峠-坂本登山口
- アクセス ★
西部秩父線西部秩父駅より西部観光バスで35分、坂本バス停にて下車。車数台駐車可。 - 難易度 ★★★
岩場が続く箇所があり、鎖がないところもあります。ヘルメット装備推奨。 - おすすめポイント 本格的な岩場のトレーニングになります。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
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