最近ではエギングが一般化してきたことでより親しまれています。
今回は、アオリイカ釣りのタックルや、釣るコツなどをまとめて解説します。
アオリイカの基礎知識
魚釣りの基本はターゲットをよく知ることです。
とくにアオリイカでは、釣行のシーズンが重要といえます。
また、アオリイカを含むイカ釣りは、少し魚釣りと基本の釣り方が違います。
まずは、アオリイカを釣るための基礎知識をご紹介します。
アオリイカ釣りのシーズン
アオリイカは、比較的通年で狙えるターゲットです。
まず春は産卵のため、数をなして岸に寄ってくるので一番の好機といわれています。
産卵期を過ぎて夏になると、産卵後の固体は死んでしまうので数を減らしますが、念入りに探れば釣れないこともありません。
秋になると、春に生まれたまだ小さい個体がよく釣れるようになります。
岸から離れて深場に行ってしまう冬がオフシーズンですが、地域によっては12月~1月までは狙えますし、水温が高めだったり、深場を狙える場所なら冬に大型があがることも少なくありません。
もちろん、同じ地域でも地形などで大きく変わってくるので、地元の釣具店などで情報を仕入れて狙ってみましょう。
エギングが人気
アオリイカの釣り方はさまざまですが、最近人気なのがエギングです。
エギ(餌木)と呼ばれるルアーで陸から釣り上げる方法で、ゲーム性が高く老若男女問わず人気があります。
ティップランもエギを使って釣る方法ですが、キャスティングはせず船に乗って底まで落とす釣り方です。
ほかに、活き餌や生餌を使うヤエンも一般的です。
アオリイカ釣りのタックル
イカ釣りはほかのタックルと使い勝手が違い、大型になるアオリイカだと専用品も多いです。
アオリイカ狙いでは、どんな意図でどういったものを選ぶといいのか解説していきます。
ロッド
エギングでは、専用に設計されたエギングロッドを使用します。
エギングロッドの特徴は、アタリが取りやすい感度があり、かつシャクりやすくフッキングしやすいハリがあります。
「EGING X」はエギングを気軽に始めたい方に、最初の1本としてお勧めしたい入門モデルです。
入門モデルながらバット部はX状にカーボンテープで締め上げた「ブレーディングX」を採用し、軽快なキャスト、シャクリといったエギングロッドの基本性能をしっかりカバー。
リール
遠投しない場合は重さを考えて2000番程度のリールが好まれ、遠投を狙う場合は2500~3000番が人気です。
ベイトリールも使えないことはありませんが、秋口の小さい個体も狙いたい場合は軽いエギを投げることになるので、スピニングのほうが扱いやすいでしょう。
ラインシステム
ライン(道糸)は、エギングで主にPE0.6 ~1号かフロロカーボン0.8~1号を使用します。
ショックリーダーはフロロカーボン2.5号程度を、底の状況に合わせて使用します。
とくに、底がイカの住み着きやすい岩場や海草で覆われている場合はPEラインのスレが気になるので、やや太いフロロカーボンラインを1m前後繋げておくことをおすすめします。
ルアー
エギは春イカであれば2.5~4号を、秋であれば2号から視野に入れておくといいでしょう。
カラーも重要で、海が濁り気味のときは派手目を、クリアのときはベイトカラー(ブルーやシルバーなど)を中心にします。
その他スレや時合にもあわせて、色の選択肢はなるべく多く持っておくことをおすすめします。
小さいイカは軽いエギの方が抱きやすいですが、エギングロッドだと投げにくい場合もあるので要注意です。
アオリイカの釣り方
アオリイカの釣り方は魚と共通するところもありますが、まったく違うところもあります。
イカの特性を利用したポイントもあるので、エギング釣行の流れをご紹介します。
スミの痕を探そう
漁港など足場が整備されている場所では、先人の釣った痕が残っていることがあります。
アオリイカは墨の量も多く、エギにかかった瞬間と、釣られたあとも墨を吐くからです。
このため、墨の痕が残っている場所の近くはイカの生息地だということがわかります。
漁港は漁師さんの仕事場でもあるので、自分が釣ったときにはなるべく洗い流して立ち去るようにしましょう。
ベイトを探そう
これは他のフィッシュイーターをターゲットにする場合でも同じですが、イカの餌になる小魚の動きを見てみましょう。
主にアジなどですが、イカはそれを狙って泳いでいます。
人が多いとエギ自体がベイトになってイカが動くこともありますが、基本は小魚の動きを見て、その周辺から探ってみるといいでしょう。
海草の森を探ろう
アオリイカが岸寄りしている場合に生活の中心になるのが、海草が密集して生えているエリアです。
アオリイカは海草を掻き分けるように泳いでいることが多いので、海が透き通っていて海草の密集した森のような場所が見えるならそこを通してみましょう。
根掛りも増えるので、ラインを太く、ショックリーダーをやや長めにして探るのがおすすめです。
エギのアクション
エギングのアクションはエビをイメージし、跳ね上げて(シャクって)落とす、跳ね上げて落とすの繰り返し。
シャクった後に落ちるタイミングがイカは抱きやすいようなので、イカが抱きつく隙を与えることも重要です。
海がクリアで海草が見えるときは、海草の頭から少しエギが出るくらいシャクッて、そこからさらに50cm~1mシャクるとイカが追ってくる姿が見えることもあります。
遠投した場合には、アクションをつけないタダ巻きで抱いてくることもあるので、地形とアクションの関係性が重要になると考えられます。
引っ張るようにアワせよう
実際にアオリイカが掛かって竿に重みを感じたら、魚釣りのようにギュンと鋭くアワせてはいけません。
足が切れてしまうことがありますし、カンナ(針)には返しがないのでアワせた後テンションが緩んだとき逃げてしまうこともあります。
このためイカ釣りでは、イカを水面に引き寄せるようにグイーッとアワせて、そのテンションを緩めないようにロッドに重みを感じながらリールを巻いていきます。
15cm程度のアオリイカであればそのまま抜いてもかまいませんが、先掛りだと身切れの心配もあるので、網やギャフと呼ばれるフックを使用するといいでしょう。
イカも比較的賢い生き物で、スレもあってかなり釣り上げることが難しくなっています。
今回紹介したことは基本中の基本ですが、釣り上げられないときこそ基本に立ち返り、堅実な釣りをすることできっと釣果に繋がるはずです。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。