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テントとタープを連結するメリット
タープとは、屋根になる布状のアイテムのことです。ポールで立ち上げ、ガイロープとペグを使って地面に固定し使用します。キャンプでは、テントが寝室の役割を持つのに対し、タープはリビングとしての役割を持ちます。
タープのもうひとつの特徴は、四方が開けていて見通しがよく、開放感があり自然との一体感を感じられる点です。張り方によって、プライベートな空間をつくったり、風よけにしたりして使用できます。
このような役割を果たすタープとテントを組みあわせて使用すれば、さまざまなメリットがあります。どのようなメリットがあるのか、詳しくみていきましょう。
紫外線を避けられる
テントとタープを連結すれば、日をさえぎった広い空間を確保できます。とくに夏に使用するタープは、UVカット機能があり、遮光性が高いものがおすすめです。
UVカット機能とは、日焼けの原因になる紫外線をカットする機能です。一方、遮光性は、目に見える光をカットする機能のこと。遮光性が高いものはしっかりとした日かげを作り、タープ下で涼しく感じられるでしょう。
夏のアウトドアアクティビティでは、日光による日焼けや暑さ対策が欠かせません。タープを駆使して、快適な夏キャンプを楽しみましょう。
遮光性の高いタープや涼しく過ごせるタープについてもっと知りたい人は、以下の記事も要チェックです。
雨除けになる
テントとタープを連結すれば、広い雨除けスペースを確保できます。自分やキャンプギアを濡らさないように、防水性の高いタープを選びましょう。
タープの防水性は耐水圧で示されています。耐水圧とは水の圧力に耐えられる値で、数値が大きければ大きいほど、激しい雨にも対応できます。
キャンプで使用するタープは、耐水圧1,500~3,000mmがおすすめです。キャンプでは突然雨が降ることもあるので、タープを選ぶときは耐水圧にも注目してみましょう。
開放感がある
テントとタープを連結すれば、開放感のあるスペースを確保できます。リビングと寝室が一体化したツールームテントなどと比べて、タープは視界を開くキープできるつくりのものが多く展開されています。
四方がオープンなので、夏場や人数が多いときなどに熱がこもりにくく、さわやかに過ごせます。
オープンして開放感がある屋根にしたり、片側だけを壁にしてほかのキャンパーからの目隠しにしたりと、シチュエーションによって調整がきく点もタープのメリットです。
スペースを確保できる
タープを活用すればリビングスペースが広がり、広い居住空間を確保できます。
タープは、ドームテントやワンポールテントなど、前室が狭いテントと連結して使用すると重宝するでしょう。これらのテントでは、タープによってリビングとなる空間をつくれるため、急に雨が降ってきてもあわてずにキャンプを楽しめるでしょう。
レイアウトの幅が広がる
テントとタープを連結すれば、キャンプサイトのレイアウトの幅が広がり、テント単体では難しかったアレンジも自由自在です。
テントとタープの配置を変えたり、ポールやロープを追加してタープの張り方を変えたりするだけでサイトの雰囲気がガラッと変わります。空間も広がるので、キャンプギアをたくさん持ち出して、自分だけのお気に入りスペースを満喫できますよ。
テントとタープどっちが先?
テントとタープを連結する際に、どちらを先に設営すればよいのか悩んだことはないでしょうか?基本的には、タープを先に設営してからテントを立てるのがおすすめです。その理由をみていきましょう。
タープが先だとレイアウトしやすい
タープを先に張れば、おのずとキッチンスぺ―スやテントの位置が決まります。
一般的なタープは、地面にペグで固定して立ち上げる仕組みです。設営してしまうと、ペグを抜いて崩さない限り移動できないため、いちから張りなおすのは手間がかかります。
タープを先に張ることで、その位置をもとにテントの位置を決められます。フレームを組み立てたテントの位置をいろいろな場所に移動させて、ベストなレイアウトを考えられるでしょう。
焚き火を楽しむ場所を風下にする点なども考慮に入れて、レイアウトを決めましょう。
タープがあると雨天の設営がしやすい
大切なギアや自分自身、家族などが雨に濡れるリスクを避けられるため、サイトについたらまずはタープの設営をはじめましょう。
タープを先に張っておけば、車からおろしたキャンプギアや設営前のテントを置くのに役立ちます。
タープとテントの大きさによっては、タープの下で雨を避けながらのテント設営も可能です。タープの下でテントをある程度くみ上げてからタープの外に出して設置すれば、ほとんど濡れることなくテント設営を完了できますよ。
雨キャンプでのタープの張り方を詳しく知りたい人は、以下の記事も参考にしてください。
タープが先だと設営がしやすい
一般的にタープはテントよりも設営が難しいものです。テントよりも設営した時のサイズ感がわかりにくく、設営後のイメージがつきにくいものが理由です。
スペースに限りのある区画サイトの場合、先にテントを設営してしまうと、テントがタープ設営の邪魔になります。
タープの設営に慣れないうちは、テントのない広いスペースを使って設営しましょう。その方が作業がしやすく、サイトからタープがはみ出してしまうような失敗を防げます。
テントとタープを連結する時の手順とコツ
2本のメインポールでヘキサタープを設営し、メインポールの脇にドームテントを連結する際の手順を紹介します。
設営は2人で行うと想定しています。タープの使い方に不安がある人は、ぜひ参考にしてください。
- タープを広げてメインポールを配置する
・設営場所にヘキサタープを広げる。
・メインポールは組み立てて、タープのグロメットと呼ばれる穴が開いた金具の脇にポールの先端がくるように、それぞれを地面におく。 - ガイロープの位置を決める
・メインポールを固定するために、自在金具が左右に2か所ついたガイロープをのばして、位置を決める。
・ガイロープについているループの部分をグロメットの上におき、自在金具がついた左右のガイロープを広げる。
・グロメットを起点とし、左右の頂点が45度ほどの二等辺三角形になるように広げる。
・同じ手順で逆側にもガイロープを広げておく。 - ガイロープをペグで固定する。
・ガイロープの端4か所をペグで固定する。
・ポールを立ち上げてテンションをかけた瞬間に抜けることがあるため、ペグは深く打ち込んでおく。
・ペグはガイロープの逆方向に頭を傾け、地面に対して60度ほどの角度で打ち込めば抜けにくくなる。 - メインポールを同時に立ち上げる
・ヘキサタープのグロメットにポールの先端を差し込み、その上からガイロープのループをひっかける。これで、タープを立ち上げる準備は完了。
・2か所のメインポールを2人で同時に立ち上げる。4本のガイロープがピンと張るように自在金具を調節すると、タープが自立する。
・メインポールはタープの内側方向にやや傾けるとタープがピンとして美しく張れる。 - 残り4点のガイロープを固定する
・タープが自立したら、残り4点のガイロープをペグで地面に固定する。
・タープ本体にしわの出ない位置を探しつつ固定し、自在金具を閉めて、ガイロープをピンと張ればタープの設営は完了。 - テントの位置を決める
・ドームテントのフレームを立ち上げ、テントを自立させる。
・テントの左右を持って、2人でタープのメインポールの脇に運ぶ。
・テントの入り口部分が少しだけタープの下にくるぐらいの位置が理想。 - テントをペグで固定する
・メインポールやガイロープが干渉しない、ちょうどよい位置が決まったら、ペグでテントを地面に固定する。ヘキサタープとドームテントとの連結が完了。
テントとタープのおすすめレイアウト
テントとタープの連結方法にはさまざまな組みあわせがあります。以下でおすすめの連結方法をご紹介します。
ワンポールテントと連結
ワンポールテントはその名の通り、ポール1本で設営できる尖った形状のテントです。タープと非常に相性がよく、連結することで、雨の日にも行き来がしやすいリビングができあがります。
また、ワンポールテントとタープの接続によって、タープを一から設営するよりも作業が楽に行えるのもメリットのひとつです。
タープ単体で設営する場合、ポールを自立させるのは大変な作業です。2本のポールを立ち上げるため、慣れないとポールが倒れてしまうことがあります。
その点、ワンポールテントとタープの接続は簡単。先にワンポールテントを設営しておけば、タープの片側にワンポールテントのポールを流用可能です。
ワンポールテントのポールの先とタープの片側を連結し、もう片側をタープのポールで立ち上げてペグで固定すれば、タープをひとりでも手軽に設営できますよ。
メーカーによっては、ワンポールテントとタープの併用を想定してセットでデザインされている商品も販売されています。テントとタープのカラーや雰囲気を統一したい人にもおすすめです。
ほかのメーカー同士のワンポールテントとタープを連結する場合は、タープアダプターを使用するとよいでしょう。どのような組みあわせでも連結できるだけでなく、テント本体とタープを直接接続しないのでテントの破損も防げます。
テントとテントの間をタープで連結
テントとテントの間にタープを設営して連結する方法は、グループキャンプにおすすめです。テント間の行き来がしやすくなります。ファミリーや友人との共有のリビングスペースとしてタープを使用できるため、お互いの距離がグッと縮まりますよ。
就寝時のプライバシーは確保しつつ、起きている間は一緒にワイワイやりたいグループの人にぴったりの連結方法です。ただし、設営には広いスペースが必要で、フリーサイトに向いている連結方法といえるでしょう。
区画サイトで設営するときには、サイトをはみ出さないように注意しましょう。キャンプ場によっては1区画内にテント1張、タープ1張りはOKなど、独自のルールがあります。予約前にきちんと確認しておきましょう。
タープとタープを連結
タープとテントを連結するだけでなく、タープとタープを連結するという手もあります。バーベキューやグループキャンプで、大人数がゆったりできる広いリビングスペースを設置できますよ。
設営には広いスペースが必要です。2枚とも同じタープを使用すれば連結しやすく、見た目の雰囲気が美しいので、サイトの雰囲気がアップします。
周りのキャンパーに迷惑がかからないように配慮して、フリーサイトで試してみてくださいね。
キャンプ時におすすめするタープテント13選
テントとの連結におすすめのタープを使用人数別にご紹介します。
ソロ・デュオでの使用におすすめのタープ
ソロやデュオの使用にぴったりの、コンパクトなタープを紹介します。できるだけキャンプの荷物を減らしたい人は要チェックです。
Coleman(コールマン)「ヘキサライト+」
デュオでの使用にぴったりなサイズのヘキサタープです。ダークルームテクノロジーを採用しており、日光をしっかりとブロックします。タープ下の温度上昇を軽減するため、夏日でも涼しく過ごせるでしょう。
3000mmの十分な耐水圧があり、雨天にもおすすめ。付属のタープポールは6本つぎとなっており、コンパクトに収納袋に収まります。
夕立の多い夏にキャンプに出かける人にぴったりの商品です。
mont-bell(モンベル)「ミニタープHX」
小型で使い勝手のよいヘキサタープです。1〜2人用の小型のドームテントと連結するのに相性のよいサイズ感になっています。
バイクや自転車のツーリングキャンプで居住スペースを広げるのに便利です。約640gと軽量で、持ち運びが楽に行えます。
ポールは別売りですが、光があたると反射するリフレクター素材入りのガイロープ・スタッフサック・軽量なアルミペグが付属します。
ツーリングやソロ・デュオキャンプで快適に過ごしたい人の有力候補となるでしょう。
DD Hammocks JAPAN(ディーディーハンモックスジャパン)「DDTarp 3×3」
3×3mの正方形タープです。タープの周囲にループが16か所、中央に3か所あり、さまざまな張り方ができるのが特徴。テントと連結するだけでなく、ハンモックの上に張って屋根として使用するのにも向いています。
同社より販売されているDDハンモックと相性が抜群です。単体でシェルターにして、テントの代わりに使用するのもよいでしょう。
雨天でも快適に過ごせる3000mmの耐水圧がありながら、790gと軽量な点も魅力。ソロやデュオで使用するのにちょうどよいタープです。
snow peak(スノーピーク)「ライトタープ ペンタ シールド」
5角形のソロ用タープです。センターにポールを一本立てるだけで自立します。ポールはトレッキングポールやカヤック用のパドルでも代用可能です。
遮光ピグメントPU加工採用で遮光性が高く、ノーマル加工よりも2〜4℃ほどタープの下の気温上昇を防ぐとされています。
コーナー部分は三角布で補強がされているため、設営したときにピンとした美しい姿を保ちます。また、リングが付属しており、ロープの接続がしやすいデザインが特徴的です。
ポール1本で設営した際には地上高が低くなり、風をよく受け流します。ソロ用テントと連結したい人や、タープ泊にチャレンジしたい人にぴったりの商品です。
ソロキャンプで使用するタープについてもっと知りたい人は、以下の記事もチェックしてみてください。
3~6人のファミリーでの使用におすすめのタープ
ファミリーで使用するのにおすすめなタープを紹介します。
snow peak(スノーピーク)「HDタープ“シールド”・ヘキサ(L)」
対応人数6名の巨大なヘキサタープで、設営した際の美しい曲面が魅力です。素材には遮光ピグメントPUコーティングが施されており、タープ下の気温上昇をおさえます。UVカット加工もされており、夏の強い日差しにも対応しています。
耐水圧は3000mmミニマム。ミニマムはスノーピーク独自のスペックです。一般的に耐水圧は生地の平均値をあらわしますが、ミニマムには生地のどの部分を測定した場合にも、3000mmの最低耐水圧を保証するという意味があります。雨天でも快適に過ごせるタープといえるでしょう。
高品質なファミリー用タープをお探しの人にぴったりのアイテムです。
Coleman(コールマン)「XPヘキサタープ/MDX」
ファミリーでゆったりできるスペースをつくれるヘキサタープです。メインポールのクロスポール2本と、サイドポールが2本セットなのがうれしいポイントです。
クロスポールは安定感が高く、設営がしやすい独特な形状。タープの高さの調節も可能です。クロスポールの間隔を広げればタープの高さが低くなり、間隔を狭めれば高い位置でタープを張れます。
付属のサイドポールを使って、リビング部分の居住スペースを広げてもGOOD!扱いやすいファミリー用タープをお探しの人にイチオシの商品です。
Coleman(コールマン)「タフスクリーンタープ/400」
床がないドームテントのような形状のスクリーンタープです。アルミ合金製のポールで強風に負けないタフさがあります。
アシスト機能が高く、ひとりでも設営できるのがメリット。また、フルオープン・メッシュ・フルクローズの切り替えが可能です。フルクローズにすれば、雨風を防ぐシェルターにもなります。
付属のジョイントフラップを取り付ければ、コールマンのドームテントと接続できます。ドームテントをタフスクリーンタープの内側に少しだけ入れ込み、ジョイントフラップをかければ、シームレスな広い居住空間がある大型テントのようになります。
コールマンのドームテントを拡張したい人や、設営しやすいタープをお探しの人はぜひチェックしてみてください。
DOD(ディーオーディ)「オクラタープ」
八角形の大型タープです。六角形のヘキサタープよりもロープを張る場所が多いため耐風性に優れています。生地はポリコットン生地で、ポリエステルやナイロンよりも火に強く、燃え広がりにくい素材です。
厚めの生地なので、タープ下の気温上昇が抑えられ涼しく過ごせるでしょう。
8か所の頂点にはすべてグロメットがあり、サイドポールを使えば、多彩な張り方を楽しめます。別売りのカマボコテントと接続すれば、日陰を濃くして結露を防止する機能がありますよ。
タープでさまざまなアレンジを楽しみたい人におすすめです。
TATONKA(タトンカ)「TARP 1TC」
タトンカのTCタープシリーズのなかで、最も大きなサイズのタープです。ポリエステル65%、コットン35%のポリコットン素材でできているため、火の粉に強く、焚き火キャンプで使用できます。
また、ナイロンやポリエステル素材のような光沢がないコットンのような自然な風合いで、遮光性が高いのも生地の特徴です。
2021年モデルより、素材のポリコットンが新素材になっています。従来品より生地の引き裂き強度が50%アップし、強いテンションにも耐えられるようになりました。
焚き火の近くで使用できるファミリー用タープをお探しの人にイチオシの商品です。
グループでの使用におすすめのタープ
ここでは、グループキャンプをする人にぴったりのタープを紹介します。
NORDISK(ノルディスク)「Kari 41 Technical Cotton Tari」
750×500cmの長方形の超大型タープです。周囲に多くのループやグロメットがあり、さまざまな設営方法やアレンジを楽しめるのが魅力。
タープのセンターにも、ターポリンのパッチでしっかりと補強がされたループが3か所あり、木の枝やカヤックのパドルなど、ポール以外のものを使用してタープ中央を突き上げられます。
遮光性が高いため夏の日差しの下でも快適に過ごせるでしょう。また、230〜260cmの間で調節が可能なスチール製のポールが3本付属するのもうれしいポイント。
TC素材で火の粉に強いため、グループキャンプや大人数でのバーベキューに適したタープをお探しの人におすすめです。
Naturehike(ネイチャーハイク)「超大型タープ」
8〜10人で使用できるタープです。表面には遮光シルバーコーティングが施されており、タープ下の気温の上昇を防ぎます。UPF50+のUVカット機能があるため、夏のグループキャンプのリビングとして重宝するでしょう。
キャノピーポールが2本付属して、2万円以下で購入できるコスパのよさも魅力です。大型なのでタープのなかにドームテントを連結しても大きなリビングスペースを確保できます。
扱いやすい超大型タープをお探しの人にぴったりの商品です。
CAPTAIN STAG(キャプテンスタッグ)「CSクラシックス ビッグレクタタープUV」
600×440cmの長方形の大型タープです。周囲24か所のグロメットとループを使って多彩な張り方ができます。
長さを生かして、長方形の中央より片側を下して両サイドをペグダウンし、もう片側の両サイドをメインポール2本で立ち上げれば、片側が壁のようになります。風をさえぎり、目隠しとしても使用できますよ。
耐水圧は2000mmあり、雨天のキャンプでも十分使用できるスペックです。コスパが高い商品といえるでしょう。
リーズナブルな大型タープをお探しの人は、ぜひチェックしてみてください。
QUECHUA (ケシュア) 「FRESH XL」
10人ほどがゆっくりできる空間を確保できるヘキサタープです。
体感温度を下げられる独自のFresh素材を使用しており、夏の暑さを軽減します。さらにUPF50+加工で上からの紫外線に対応できます。
夏場のグループキャンプにぴったりのタープです。
どの位置にタープテントを張るのがベストなのか?
タープとテントの位置によって、サイトの使い勝手や過ごし方が変わってくるものです。ここでは、タープとテントのベストな位置について説明します。
メインポール脇にテントを張る
タープのメインポール脇にテントを設置するのは、オーソドックスな連結方法です。前室が小さなドームテントでもリビングスペースを確保できます。
テントのサイズが大きい場合、メインポールを高くしてタープの高さを上げれば、すっきりと連結できますよ。
この連結方法のメリットは、テントとタープ間のアクセスが容易に行える点です。テントの入り口スペースにタープが近く、雨天でも体を濡らさずに行き来できます。
メインポール前にテントを張る
メインポールの前にテントを張る方法は、通称「オガワ張り」と呼ばれるスタイルです。タープがテント前面の出入り口の上を覆うため、テントとタープの間に隙間がなく、雨天でもストレスなく出入りできます。
設営には専用のコードが必要です。メインポールとタープとの間にコードを装着し、コードで稼いだメインポールとタープの間の空間にテントを張ります。
雨天時には非常に快適ですが、風に弱いのが難点。タープとメインポールを直接つなぐよりも、風による横揺れが生じやすくなるからです。風が穏やかな日に試してみましょう。
タープの下にテントを張る
タープの下にテントを張るのは、別名カンガルースタイルとも呼ばれます。テントが吹きさらしにならないぶん、暑さ寒さをしのぎやすくなります。
タープの下にテントを張れば、2重で防水ができ雨天時でも快適に過ごせるでしょう。タープの大きさにもよりますが、下に張るテントは小型のものがおすすめです。
暑い時期には、フライシートを外したインナーテントや、メッシュのカンガルーテントをタープの下に設置するとよいでしょう。メッシュ地で風の抜けがよく、視界が開けているため、開放感があり涼しく過ごせます。
タープのサイドにテントを張る
タープのサイドにテントを張れば、ポールやガイロープが干渉せず、出入りがしやすくなります。横幅が広いツールームテントなどとの連結に向いている配置です。
タープの低くなっている部分にテントを張るため、タープによってテントが押さえつけられてしまうと雨が溜まってしまいます。そのまま放置するとテントの内部まで水が浸み込むので、設営の際には注意してくださいね。
対策としては、長めのポールを使用してタープを高く張り、タープとテントとの間に十分な空間を取ります。また、雨はテントの方向に落ちてくるため、タープの内側にテントをやや深めに入れて設置しましょう。
テントとタープを連結する際の注意点
テントとタープを連結する際の注意点をお伝えします。ポイントを押さえてキャンプを楽しみましょう。
悪天候時は先にテントを撤収する
悪天候時は先にテントを撤収しましょう。タープを最後にすれば、撤収作業中の雨除けになるからです。
テントをたたむ前には、なかに入った寝袋やマットなどを、まず外に出す人がほとんどでしょう。タープを張ったままにしておけば、ギアを車に積み込む際に荷物を置いておけます。
こういったシチュエーションで便利なのが、防水性のあるシートです。あらかじめタープの下に敷いておき、タープの下に逃がしておいたアイテムをくるんでおきましょう。テントの撤収中に、タープの脇に吹き込む雨をシャットアウトして、荷物を水濡れから守れますよ。
また、悪天候時のテント撤収は雨に濡れながらの作業になり、思っている以上に体力を使います。タープを残しておけば、疲れたらタープの下で一息いれながら作業を進められるのもポイント。
雨が弱まったタイミングを見はからい、もともとタープの下にあったアイテムとテント、ギアをさっと車に詰め込めばOK。この手順にすることで手際よく撤収できますよ。
タープとテントの間に隙間をもたせる
タープとテントの間には間隔をあけ、隙間をもたせるようにしましょう。タープとテントが重なる部分には、雨がたまります。
雨がたまると素材に水がしみ込んでしまい、雨漏りの原因になります。また、水がたまりすぎてしまうと重みでタープが倒壊し、倒れたタープポールでテントが破損する危険性もあるため注意が必要です。
ペグでしっかり固定する
タープは風の影響を受けやすいアイテムです。ペグでしっかりと地面に固定しましょう。
ペグの打ち込みにはさまざまな方法がありますが、ガイロープと逆方向に傾けて、地面に対し60度ほどで打ち込むのが基本です。直角に打ち込むよりも、抜けづらくなります。
また、ペグの種類にもこだわりましょう。タープやテントを購入した際には、スチール製の細いペグが付属していることがあります。このタイプのペグはかたい地面には向いていますが、やわらかい地面では抜けやすくなります。
また、強度がなく、かたい地面に打ち込んだ際に曲がってしまう問題があります。おすすめは、鍛造製のペグです。鋳造製のものは強度が高く、かたい地面に打ち込んでも曲がりづらいのが特徴で、さまざまなコンディションの地面に固定できます。
さらに、使用するペグの長さにも注意しましょう。一般的なテントのペグは20〜30cmで十分ですが、風で負荷がかかりやすいタープ用には、もう少し長めのペグを用意する必要があります。
サブポールに使用するペグ:30〜40cmほどのペグを使用するとよい。
強風への対策をする
タープは風の影響を受けやすく、強風で倒れてしまうケースがあるので、しっかりとした対策が必要です。まずは、ポールを低くして、タープ全体の高さを下げ、低く設置しましょう。背が高いほうが、風の抵抗を強く受けやすくなります。
40cm以上の鍛造ペグなど、地面にしっかりと固定できる長めのペグを使用しましょう。また、ペグは一本だけでなく、二本使用するのも有効です。ガイロープにかかる圧を分散し、強固に地面に固定できますよ。
ガイロープを地面に固定したら、忘れずに自在金具をきっちりと閉めて、ガイロープをピンと張りましょう。強風にあおられると、徐々に自在金具がゆるむ場合があります。強風下ではこまめに確認して自在金具を締めなおすようにしましょう。
あまりにも風が強くなったら、潔くタープをたたんでしまう判断も重要です。無理して使用を継続するとタープが裂けたり、メインポールが倒れてテントが破損してしまったりすることもあります。
以下の記事では、強い風が吹くことの多い春キャンプでのタープの張り方やおすすめ商品を紹介しています。
タープの近くでの焚き火に注意する
タープの近くでの焚き火には、火の粉で穴があいたり、炎が燃え広がったりする危険性があります。タープの近くで焚き火を行う際の注意点は、おもに以下の5つです。
①火に強い素材のタープを利用する
焚き火で使用するタープは、ポリコットンなどの難燃性のものを使用しましょう。難燃性の高いタープであれば、万が一火の粉が触れても、燃え広がりにくくなります。火事になるリスクを軽減し、心おきなく焚き火を楽しむためには、タープの素材をチェックしておきましょう。
焚き火用のタープのおすすめが知りたい人は以下の記事も参考にしてくださいね。
②焚き火台はタープの軒先に設置する
タープの近くで焚き火をする際に、焚き火台はタープの軒先に設置して焚き火を楽しみましょう。タープのなかで焚き火をすると、煙がタープ内に充満してしまいます。また、難燃性のタープを使用していたとしても、火事になるリスクはあるため注意が必要です。
焚き火はいちどしっかりと火がつけば、小雨程度ならなかなか消えるものではありません。軒先でも十分に焚き火を楽しめます。たとえ雨天であっても、タープの真下での焚き火は絶対にしないでくださいね。
③タープを高めに設置する
焚き火をタープの近くでする際には、長いタープポールを使い、タープを地面から高い位置に設置しましょう。無風の状態では、火の粉は上に上がります。タープを低く設置してしまうと、火が燃え移り、火事になるリスクが高まります。
④強風のときは焚き火を中止する
強風が吹いている状況での焚き火は危険です。火の粉があたりに飛び散って引火する危険性に加えて、タープが倒れて火事につながるおそれがあります。
火の粉がほかのサイトに飛んでいけば、他人の大切なテントやキャンプギアを破損してしまい、トラブルにつながるケースも考えられます。
強風時の焚き火は厳禁です。潔くあきらめて、キャンプでのほかの楽しみを見つけましょう。
⑤くべる薪は控えめにする
焚き火の炎が大きくなってしまうと、タープに引火するおそれがあります。焚き火台にくべる薪を必要以上に積み上げはせず、炎の勢いをおさえて焚き火を楽しむとよいでしょう。
以下の記事では、焚き火や日焼け対策に使えるポリコットンタープについて紹介しています。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。