自転車用タイヤの適正空気圧とは?
自転車のタイヤは、適切な空気圧が決められています。
タイヤの空気圧を保つことは重要で、本来の性能を発揮し乗り心地を向上させたり、バーストやパンクを防ぐことができます。
たいていは、タイヤの側面に適正空気圧が「bar」や「psi」といった単位で記載されています。
この表示されている適正空気圧は、範囲もしくは上限(MAX)が記載され、上限指定の場合は指定空気圧の7~8割程度が理想と言えます。
空気圧については、エアゲージやフロアポンプについている空気圧計で確認できます。
タイヤの空気圧は重要なメンテナンスですが、基本的には適正空気圧を保っていれば大きな問題は起こらないでしょう。
ファットバイクは、ほかの自転車に比べてタイヤが太いため中の空気量が多くなっています。
その空気がクッションになり、サスペンションがなくてもオフロードが走れる設計になっているのです。
しかし、その分、空気圧の変化による乗り心地や走行性能への影響が大きくなります。
ファットバイクの基本性能を左右する部分なので、空気圧にはほかの自転車より注意を払う必要があります。
春・秋は適正空気圧を保つ
春や秋といった気温が安定している時期は、タイヤごとに定められている適正空気圧をしっかりと保つようにしましょう。
気温が安定していれば空気圧の変化が少ないので、適正空気圧でタイヤ本来の性能を発揮することができます。
普通の自転車用タイヤの空気圧は、なにもしなくても1週間ほどでかなり減ってしまいます。
しかし、ファットバイクはロードバイクなどに比べると空気圧自体はそこまで高くないので、比較的減りは少ないです。
それでも、あまりに空気圧が低いとグリップ力を失い、オフロードでは致命傷になります。
春や秋でも走行前にはかならず空気圧をチェックし、随時補充するようにしましょう。
とりわけ、秋のオフロードは落ち葉や枝などでシビアな性能が求められるので、とくに注意が必要です。
真夏はやや低めの空気圧に
気温の高くなる夏場は、やや低めの空気圧にするのが一般的です。
気温が高い時期、空気は膨張するため体積が増え、気圧が自然と上がるからです。
タイヤの空気圧が高くなると、リム打ちでのパンクのリスクは下がりますが、タイヤが張ることで伸びて薄くなっているので異物を踏んだときに刺さりやすくなります。
ファットバイクにおいては持ち前のクッション性がなくなるので、オフロード走行時には空気圧が高くならないように注意しましょう。
屋外で保管している場合はさほど大きな変化はありませんが、屋内で保管している場合は外に出ると気温差で気圧の変化が起こります。
特にフィールドまで自走していく場合、太陽で焼けたコンクリートは非常に高温になるのでタイヤの空気圧は急上昇します。
林道などのオフロードコースに出る場合は気温と路面温度が変わるので、到着してからもう一度タイヤの空気圧をチェックするようにしましょう。
冬はやや高めの空気圧がおすすめ
夏とは逆に、冬はやや高めの空気圧がおすすめです。
気温低下によって空気の体積が減り、タイヤが柔らかくなるからです。
舗装路では空気を抜いてタイヤを柔らかくすると接地面積が多くなり、路面に食いつきやすくなるメリットがあります。
しかし、緩い路面や雪道においては逆です。
雪道のように緩い路面の場合、ブロックタイヤはタイヤの山が、またスパイクタイヤはピンが路面に刺さってグリップします。
空気圧が低くタイヤが柔らかい状態だと路面に刺さりにくくなるため、スリップするリスクが高くなるのです。
また空気圧が下がると、衝撃が加わってタイヤがつぶれたときにリムとタイヤにチューブが挟まれ、大きな穴が開いてしまうリム打ちパンクのリスクが高くなります。
このため、気温の低い時期はとくにタイヤの空気圧に気を配る必要があります。
出発前に空気を入れる際には、最高空気圧の表記があればそのとおりに。
適正気圧の表記がある場合には、最高値から5%ほど多めに空気を入れるとよいでしょう。
車載でフィールドへ行き、出走直前に空気を入れることができるならば、適正空気圧まで入れて問題ありません。
高めの空気圧を入れたあとに室内で保管する場合は、逆に温まって非常に高圧になってしまいます。
とくに雪国で屋内外の気温差が大きい場合は、タイヤやチューブに負担がかかります。
可能であれば、屋内に入れるときに少し気圧を落としてあげるとよいでしょう。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。