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雪中キャンプと聞くと、第一に防寒対策を考える人が多いでしょう。しかし、実は雪中キャンプでは防水対策が重要だということを知っていますか。夏とは異なる魅力の雪中キャンプを、より有意義に楽しむために防水対策について考えてみましょう。

雪中キャンプに必要な防水方法は原因別に対策を!

雪中キャンプ 防水

雪中キャンプでは、雪を排除することが防水に繋がります。起こりやすい雪の被害と防水の方法を、原因別にみていきましょう。

防水方法①テント外部からの雪の侵入を防ぐ

雪中キャンプでは設営から撤収まで、雪がテント内に侵入するタイミングはいくつもあります。それぞれの場面で雪の侵入を防ぐことで、テント内の防水が可能です。

①運搬時の雪の侵入

荷下ろしで備品に雪がつくと、テント設置時に雪がついたままの備品を運び込んでしまいます。

とくに、駐車場からキャンプ場内まで距離がある場合には注意が必要です。車から降ろした荷物をうっかり雪の上に置いてしまうと、底に雪がついたままになってしまいます。

荷物を降ろす際は防水シートの上に置き、移動時にはそりを使用するなど工夫をしましょう。

②スカート部からの雪の侵入

雪中キャンプでは、スカート部をテント内部に折りたたんで隙間を埋めます。このとき、上から雪をのせて固定することで雪と風の侵入を防ぎ、防水と防寒の両方の対策ができます。

③出入り中の雪の侵入

雪靴の底は溝が深く、間に挟まった雪がテント内へ侵入してしまいます。入口付近を一段掘り下げ、雪をしっかり固めることで靴の着脱がしやすくテント内へ雪の侵入を防ぐことができます。

防水方法②テント内部の雪解け対策をする

内部の蒸気が、壁面にふれて外気で冷やされると水滴になります。これが結露です。暖房器具などで外気と内部の気温差があると結露が発生しやすく、さらには、あらゆる個所で雪解けが発生します。

そのためテント内部の防水対策はとても重要です。

①結露の発生しやすい暖房器具を避ける

雪中キャンプでは、暖房器具も雪の上に設置するため周りの雪解け対策が必須。暖房器具の直置きは、解けた雪で水浸しになったり、器具が倒れたりする危険があります。

また、薪ストーブは室内を乾燥させますが、ガスや灯油ストーブは発生する水蒸気が結露の原因になります。テント内の結露の発生はできる限り抑えましょう。

②結露の逃げ口として通気口をつくる

テント内外の温度差をなくすために、定期的に換気口を開け湿気を逃がしましょう。

また、通気口のあるテントを購入する方法もあります。サーキュレーターで空気を循環させたり、通気性の高い素材のテントの使用もおすすめです。

③体温による室内の雪解けを防ぐ

雪の上に寝ていると、体温で雪が溶けることがあります。

そのため、寝てる間に水浸しにならないように、体温が地面に伝わらない工夫が必要になります。例えば、防水性の高いグランドシートの利用や、耐水性に優れた寝袋の利用で対策が可能です。

防水方法③衣類の濡れによる冷えを防ぐ

雪遊びは雪中キャンプの楽しみのひとつですが、衣類が濡れると身体が冷えるため衣類の防水は必須です。衣類の防水方法をみてみましょう。

①雪の付着で衣類が濡れるのを防ぐ

手袋、ブーツなど雪にふれる衣類は防寒や防水機能のある製品を選びましょう。スキー用のウェア類など、完全防水の表示のあるものが向いています。

また、ラバー製よりもゴアテックス製のブーツは防水以外に防寒性にも優れています。さらに防水スプレーを噴射しておくと、防水性が長持ちします。

②防寒・防水・防風だけでなく透湿性の高い下着類を着用する

雪で濡れる以外に、体温や汗から発生する衣類内側の防水も考慮しましょう。

吸汗速乾機能のある高機能インナーはアウトドア向きです。吸湿性に優れたメリノウールの下着には調湿性もあり、汗で濡れても保温してくれるのでおすすめです。

雪中キャンプの服装をもっと知りたい人はこの記事も要チェック!

雪中キャンプはどんな服装で臨むべき?防寒対策のポイントとおすすめグッズも紹介

 

雪中キャンプで防水方法を知らないと起きる悲劇

雪中キャンプ 防水

雪中キャンプとは切り離せない結露問題。テントに防水スプレーを噴射して、外部からの雪対策をしただけでは解決できません。防水対策を怠ると発生する問題点について知っておきましょう。

結露が原因で起こる装備の故障や不具合

①ジッパーが凍って開閉に困る

呼気ですらも結露の原因となってしまう雪中キャンプ。気をつけていても完全に逃れられる問題ではありません。夜間、ジッパーに付着した結露が凍り、テントに閉じ込められるなんてことも。ジッパー部分への防水スプレーや、氷解スプレーの持参など対策が必要です。

②ポールが凍りショックコードが切れる

設営に欠かせないポールは金属のため、冷えて結露がつきやすい特徴があります。また、ゴム製のショックコードが内部でポール同士を繋ぐ役割をしています。

ポールが凍るとショックコードが切れやすくなり、最悪の場合、テント倒壊という恐れがあります。

夜に凍った結露は朝になると溶ける

①テント内部が雨漏り状態に

内部で発生した結露は夜から朝方に凍りつき、酷い場合にはテント内に霜が降りたように凍りついてしまうことも。

この結露が朝日や暖房器具で溶け、雨が降ったような水浸しの大惨事に。

②寝袋が濡れる危険性

もっとも避けたいのは、寝袋の浸水です。防水加工の施された寝袋でも、シュラフカバーを利用して、本体が濡れないように気をつけましょう。

雪中キャンプでの対策をさらに知りたい場合はこちらも!

【初級編】しっかり対策すれば危険を回避!雪中キャンプで気をつけるべきポイントをチェックしよう

雪中キャンプの防水方法と対策におすすめのアイテムは?

雪中キャンプ 防水

防水対策に優れた、さまざまなキャンプ用品があります。その中でも雪中キャンプにとくに役立つアイテムを3つ紹介します。

①コットン素材のテントで結露の発生を防ぐ

結露の性質上完全には防げませんが、吸湿性の高いコットンテントならば、結露の発生をかなり抑え、快適に過ごせます。

雪中キャンプ初心者には、扱いやすく軽量のポリコットン製テントも人気です。結露対策にはコットンやコットン混素材を選びましょう。

Nordisk Alfheim ベーシック コットン テント 6人用
Nordisk Alfheim ベーシック コットン テント 6人用

②防水性の高いグランドシートをつかう

防水性の高いグランドシートで、地面からの浸水を防ぎます。完全防水ではありませんが、耐水圧3,000㎜の製品であれば、冬場でも耐えられます。

また、防水のインナーシートを重ねて敷くなどの工夫もおすすめです。

テントシート 耐水圧3000mm
テントシート 耐水圧3000mm

③コット使用で地面にじかに触れないようにする

体温での雪解け対策や、地面からの浸水対策には、底上げできるコットが便利です。場所を取りますが、身体が地面と接しないため冷えにくく通気性も確保できます。

とくに寒くて眠れなかった経験のある人は、格段に寝やすくなるのでぜひお試しください。

コールマン コット
コールマン コット
つい寒さ対策に気を取られそうな雪中キャンプですが、防水対策をしっかりすることで結果的に寒さからも身を守れます。とくに結露対策を万全にすれば、テント内でも快適に過ごせます。防水方法を充実させ、雪遊びや星空観測など、冬ならではのアクティビティをさらに楽しく過ごしてみてはいかがでしょうか。

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
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