焚き火の薪に使ってはいけない樹木とは?
キャンプで焚き火を楽しむには薪が必要ですが、使ってはいけない樹木があります。毒性があり、人体に影響があるものを確認してみましょう。
不向きな樹木① キョウチクトウ
キョウチクトウはすべての部位に強い毒性があり、死亡事故も起きている危険な樹木です。煙にも毒が含まれているため、焚き火には使用しないでください。キョウチクトウは公園や庭園など身近にある植物で、細長い三角の葉っぱが特徴です。
花が咲いて育てやすいことから、観賞用としては人気な植物です。しかし、絶対に燃やしてはいけない樹木なので、薪を拾って使う方は必ず見分けられるようになりましょう。
不向きな樹木② ウルシ科の植物
ウルシ科の植物には「ウルシオール」や「ラッコール」という成分があり、樹液に触れるだけでもかぶれてしまいます。煙にもこの成分が含まれており、吸い込むと呼吸困難になる恐れがあるため、薪にしてはいけません。
薪に使ってもあまり燃えないので、いずれにしても焚き火には不向きです。ほかの植物と比べて紅葉が早く、秋口には葉が赤みを帯びているのが特徴。ただし、ウルシ科は種類が多く、知識がないと見分けにくいため注意しましょう。
不向きな樹木③ アジサイ
アジサイは、根や葉っぱに「アミグダリン」という毒が含まれています。薪として使うことは少ないかもしれませんが、焚き火に使用すると、食材に触れる可能性があるため注意が必要です。落ち葉などを焚き付け材として使ってもいけません。
飲食店で装飾用に使われたアジサイの葉を食べて、食中毒の症状が出た事例もあります。素手で触ると、成分が誤って口に入ってしまう可能性も。キャンプ地にアジサイがあっても見るだけにしておきましょう。
不向きな樹木④ ユズリハ
縁起のよい木として人気の高いユズリハですが、葉や実の部分に毒が含まれています。ユズリハは日本各地で見られ、剪定された枝や葉は、焚き火にちょうどよいと感じるかもしれません。また、葉が生え変わるため、焚き付け材として使ってしまう可能性もあるでしょう。
しかし、家畜がユズリハを食べて死亡した実例もあり、人間への影響もあります。焚き火に使う薪は食材に触れることもあるので、ユズリハの使用は避けましょう。大きな楕円形の葉っぱで、ブルーベリーのような実をつけるのが特徴なので参考にしてください。
焚き火に入れてはいけないものとは?
焚き火に不向きなものを紹介します。燃えるからといって、なんでも焚き火で燃やしてよいというわけではありません。
以下の記事では薪に向いているものを紹介しているので、あわせてご覧ください。
プラスチック製品
プラスチック製品を燃やすと、ダイオキシンが発生して人体に悪影響があります。焚き火の場合、ダイオキシンが燃え尽きるような高温にはならないため、ビニールやペットボトルなどのプラスチック製品は燃やさないようにしましょう。
キャンプゴミになりやすいプラスチック製品ですが、マナーとしても持ち帰って処分するようにしてください。
塗料や防腐剤が使われている木材
薬品が塗られた木材は、燃やすと有害物質がでるため、焚き火に使ってはいけません。建築資材などは防腐処理されている可能性があります。
防腐剤は無色透明なものが多く、見分けることが困難です。燃やすと臭いも強く、焚き火調理で使うと台無しになってしまうことがあるため、注意してください。
合板や集成材
ベニヤ板などの合板や、素材を集めてつくられた集成材は、焚き火に向いていません。製造工程で接着剤が使用されており、ダイオキシンが発生します。簡単に燃えるので、焚き火の薪代わりとして使われやすいですが、使用は控えましょう。
湿っている木材
木を燃やす場合、乾燥しているかを確認しましょう。焚き火の火力が高ければ燃やせますが、水分を多く含む湿っている木は煙が多く出ます。目に染みたり、臭いが強かったりするため、焚き火には向いていません。
湿っている木しかない場合は、細く割って燃えやすくするか、焚き火の近くで乾かすと使いやすいですよ。また、燃焼効率の高い焚き火台を使うなどの対策があります。
以下の記事では焚き火台について紹介しているので、参考にしてください。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
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