マウンテンバイクのBBは、ペダルがついているクランク軸周辺につかわれ、ペダリング時の重さや漕ぎやすさと関係している重要なパーツです。今回は、マウンテンバイクのBBの種類から交換方法、おすすめをご紹介します。
マウンテンバイクとロードバイクのBBの違い
BBというのは、正式名称を「ボトムブラケット」といいます。スポーツバイクは、マウンテンバイクのほかにロードバイクなどもありますが、BBの違いはどのようなものでしょう。
マウンテンバイクのBB
マウンテンバイクとロードバイクのBBの大きな違いは長さです。一般的に、ロードバイクよりもマウンテンバイクのBBの方が横長の作りになっています。
そのため、マウンテンバイクとロードバイクのBBでは、相互性がないと思っていたほうがいいでしょう。
規格がいろいろ
これは、マウンテンバイクに限ったことではありませんが、自転車のBBは取り付けのタイプ、製造した国、メーカーによっても規格がいろいろとあります。
取り付けタイプは圧入とネジの2種類
取り付けタイプは、押してはめ込む圧入式(プレス式)と、取り付け部分がネジになっているネジ式があります。
また、クランクとの嵌合方法のほかに、フレームの素材によってもBBの取り付けタイプが決められています。
どちらがいいのかというと、自身のバイクによっても使用できるものが違いますが、これは好みとしか言いようがありません。
筆者個人的には、押すだけで装着できるので圧入式がつかいやすいと感じています。
イギリス規格、イタリア規格、フランス規格もある
国によっても規格が違います。よく見るのは、イギリス、イタリア、フランスの規格のBBで、それぞれにシェルの幅や内径が異なります。
マウンテンバイクのメーカーによっても、独自の規格の場合が多いので、買ったのにつかえないといったことも。
また、BBの規格によっては外したり取り付ける際に専用工具等が必要になります。交換するときには、サイズやメーカーなどをしっかりと確認するなど注意が必要です。
マウンテンバイクのBB交換とメンテナンス方法とは
マウンテンバイクのBB交換はロードバイクのBB交換方法と手順工程はほとんど同じです。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
ロードバイクのBBってなに?初心者必見!ロードバイクの基礎知識
クランクやBBを取り外す際、専用の工具が必要になるので確認しましょう。
BBシェル内の洗浄クリーニング・グリスアップ方法
少しペダリングが重いなと思ったら、まずはクリーニングとグリスアップをしてみましょう。ここではBBを取り外した後のクリーニング・グリスアップ手順について簡単に説明します。
圧入式の場合、圧入する部分にグリスを塗れるタイプもありますが、素材が樹脂だと、グリスで劣化する場合もあるので、BBの説明書などを確認したり、説明がない場合は、問い合わせをしたりして、確認してからにしましょう。
【クリーニング・グリスアップ手順】
- BBを取り外したらディグリーザーをつかって内部の汚れを拭き取る
- ネジ式の場合はグリスをねじ山に塗る
- アダプターにもグリスを塗って、はめ込む
- BBにグリスを塗り、フレームのBBシェルにも塗る
- クランクのシャフト部分にもグリスをうすく塗っておく
ポイント
汚れはブラシなどを使って落とし、部品につけてはみ出したグリスなどは、きれいに拭き取っておきましょう。メンテナンスを定期的にすることで、パーツ寿命を延ばすことにもつながります。
BBを交換するタイミング
BBを交換するのは、次にあげるような状態が現れたときを目安にするといいでしょう。
- クランクやペダル付近から音がする
- ペダリングするときひっかかりがある
- クランクを外してBBをチェックしたらサビが出ていた
音がしてきたり、ペダリングするときに、ひっかかりがあったり、スムーズに漕げないよう時や、BB付近にサビが出はじめていたら、交換したほうがいいとおぼえておくといいでしょう。
マウンテンバイクにおすすめのBB
ネジ式のおすすめ:Ongwan BB マウンテンバイク用24mm
特別な設計できしみ音が出ないようになっているBB。合金素材でできているので、頑丈で耐久性があり長寿命です。
ネジ式のおすすめ:lIXADA ウィッシュボーンBBセット
長くつかえるアルミニウム合金構造のBB。スムーズなペダリングに最適なBBで、カラーが赤と黒の2色あります。
圧入式のおすすめ:TOKEN(トーケン) TK878EX BB
クランク軸が直接シールドベアリングへ接する構造のBB。デュアルウォターシールが水分や汚れの侵入を防いでくれるので、長くつかえます。
スペーサーを組み合わせることでMTB用としてつかえます。
自転車用グリスのおすすめ:Morgan Blue カルシウムグリス
カルシウムを配合した合成グリースです。自転車の組み付け全般からベアリングや軸受、可動部など、幅広くつかえます。防水性と粘着性のバランスがよく、つかいやすいです。
クリーナーのおすすめ: KURE(呉工業) 高浸透パーツクリーナー(420ml) E-3020-11J
すぐれた浸透力と抜群の分解力で、速乾性パーツクリーナーでは落とせない頑固な油汚れをしっかり除去します。