旅に目的が生まれる
「日頃の忙しさから離れてのんびりと旅をする」というのも一つの旅のあり方、スタイルだと思います。もちろんそのスタイルを批判するつもりもなく、そのような考え方は私も大好きです。
しかし「サーファー」になると旅をする時に必ずサーフィンをするという目的が生まれます。
そこに情熱が生まれるのです。「サーファー」になるともう波に乗りたくて仕方がなくなってしまうのです。
一見、なんだか穏やかではなく、「せっかく休みで旅しているのだからゆっくりしたい」と思われるかもしれませんが、実はサーフィンほどリラックスできるものは私には見当たりません。
もちろん全身運動なので、海から上がった後はぐったりなのですが、それでも非常に心地よく満たされた不思議なぐったりなのです。
これは、波に乗れたときの達成感からくるものなのか、それとも海のもつ癒しの効果なのか、筆者もはっきりとはわかっていませんが、とにかく「サーフィンのリラックス効果はすごい」ということだけは身を持って体感しています。
どのような方でも、このように「いい波に乗りたい」という熱意を持って旅をするのもまた一興なのです。
何かに熱中するのはいつでも楽しいものです。ただ、そうなったらもう海沿いしか旅ができなくなるので要注意です!(笑)
サーファーという特殊な人間たちと知り合うことができる
筆者はオーストラリアをベースに、世界中のいろいろな街や村に行き、サーファーに限らずそこに住む人、そこに訪れる多くの人たちと触れ合ってきました。
やはりその地方、そして海沿い、山沿い、街の規模、歴史、民俗、様々な環境の違いから大体の人間の特徴が見て取れます。しかしその中でもやはり特殊で、イレギュラーな存在がサーファーです。
日本で思う「サーファー」の典型的なイメージとしては、少しアウトローなどの怖いイメージがあるのですが、基本的にそれは見た目だけであり、話せば本当に心が広く、思いやりがあり、深遠な哲学や生き方を持っている人ばかりです。
もちろん私自身がサーファーなのもありますが、私は「サーファー」という人間たちが大好きなのです。もちろんこれを読んでいる皆さんもサーフィンを始めた時点で「サーファー」の仲間入りです。
サーファーは必ずと言っていいほど国内外を問わずサーフトリップに出るので、一つの海にいろいろな地域から来た人間が集まります。
国籍や人種を超え、一つのポイントで同じ遊びを楽しみ仲間となれる機会は非日常そのものです。いろいろな環境で育ち、「サーファー」となった彼らの話はどれも面白くためになるものばかりです。
サーファーという一つの共通点で多くの仲間と出会います。素晴らしい人間と出会えば人生も素晴らしくなります。これがサーフィンの魅力の一つでもあります。
何よりサーフィンそのものが楽しい
そして最後の理由に、根本的に「サーフィンそのものが最高に楽しい」ということが挙げられます。
これは自信を持って言えることですが、初めて波に押された時、必ず誰もが感動します。感動しなかったと言った人を見たことがありません。
私も最初に波に押されてテイクオフ(板の上に立つこと)をした時のあの感動と高揚感を忘れることができません。
「これがサーフィンか!」「サーフィンってこんなに楽しいんだ」ときっと誰もが感じるはずです。
もちろんサーフィンはあらゆるスポーツの中でも「一番難しいスポーツ」とも言われる事もあり、決して簡単なものではなく、危険を伴うため、気をつけなければならないことは沢山あります。
しかし、決して若者だけができるスポーツというわけではなく、老若男女、子供から大人まで皆が楽しめます。
そのためにはサーフィンのルール、やり方を知りしっかり準備する必要があります。マナー違反や大事故にならないように、サーフィンに敬意を持って臨みましょう。