ケラマ諸島のダイビング情報をご紹介します。ケラマ諸島は日本を代表する1大ダイビングスポットです。透明度はもちろんサンゴ、魚影、どれをとっても「すばらしい」の一言に尽きます。ケラマ諸島でダイビングを計画している方はぜひ参考にしてください。
 

ケラマ諸島はエリア全てがダイビングスポット

ケラマ ダイビング

 

ケラマ諸島は沖縄本島から西へ約40km先にある大小合わせて20以上の島々ですが、有人島となるのが渡嘉敷、座間味、阿嘉、慶留間の4島だけになります。

いずれの島も那覇とはまったく対照的にのんびりとした素朴さに溢れる島々であり、エリア全てがダイビングスポットと呼べるほどの素晴らしさです。

ケラマ諸島全体で約50件のダイビングサービスと100を超えるダイビングポイントがあり、ここを訪れる観光客のほとんどがダイバーでリピーターが多いことも特徴です。

 

 

エリア別の潜り方とアフターダイブ

ケラマ ダイビング

 

ケラマ諸島にステイするなら座間味島、阿嘉島、渡嘉敷島のいずれかを選ぶのが一般的です。

慶留間島にも宿泊先はありますが数が少ないため、橋で結ばれている阿嘉島にステイする人がほとんどです。

それでは、各島のダイビングスタイルと特徴を見てみましょう。

 

座間味島にステイ

座間味島はケラマ諸島のなかでダイビングサービスの数が最も多く、古座間味や男岩、海底砂漠、お花畑、そして安室島までを眼下に収める絶好のポジションにあり、有名ポイントをほぼ制覇することができます。

ボートで島をひと回りすればたくさんの人気ポイントへほぼ20分圏内で行くことができ、砂地のきれいな阿嘉島周辺へのアクセスも可能です。

また、人口約600人の座間味島は3つの集落の中心となり、港をはじめ郵便局やコンビニなど様々な設備があり滞在中も不便さを感じることはないでしょう。

 

阿嘉島にステイ

阿嘉島は機動力を活かしケラマ全体のダイビングポイントを制覇したい方にオススメです。

座間味と渡嘉敷の人気ポイントに囲まれている格好になり、行こうと思えばどのポイントへも行くことが可能です。

砂地の美しいオアシスやニシバマ、久場、佐久原などマクロ派にはたまらないラインアップも揃っています。

また、まったく観光地化されていない人口約400人の静かな阿嘉島には豪華なリゾート施設は皆無です。

そのため、座間味同様にアゲナシク島やガヒ島、安室島などの無人島ツアーが人気で、ひたすらケラマ諸島の大自然を満喫することができます。

 

渡嘉敷島にステイ

南北に長い渡嘉敷島の周りには儀志布や運瀬、ハナレビーチ、野崎、アリガーといった人気ポイントが多数あります。

ほかの島へ行くことも可能ですが、座間味や阿嘉が比較的ポイントが被るのに比べて独自性が強く、渡嘉敷だけでも十分に楽しむことができます。

また、ケラマ諸島のなかで最大面積を誇る渡嘉敷島はキャンプやホエールウォッチングなどの観光目的で訪れる人も多く、トカシクビーチや阿波連ビーチなどの砂浜は夏になると多くの観光客で賑わいます。

 

 

ケラマ諸島のトラベル情報

ケラマ ダイビング

 

ケラマ諸島へ行くには那覇から飛行機で行くか船で行くかの2通りがあります。

ケラマ諸島の飛行場は慶留間島と橋で結ばれている外地島にありますが、外地島は飛行場だけがある無人島のため、那覇から飛行機で約15分かけて到着した後はさらに各島へ行くボートに乗り換える必要があります。

また、船の場合は那覇の泊港から座間味、阿嘉まで約90分、渡嘉敷は約60分かかります。

ただし、季節や曜日によって運航スケジュールが変わるので注意しましょう。

 

ケラマ諸島のシーズナリティー

ケラマ諸島のシーズナリティを見てみましょう。

  • 3~6月:各種の幼魚が続々と発見できます。コブシメのハッチアウトなども見られ、フィッシュウォッチングのベストシーズンになります。
  • 7~9月:風も落ち着くため外洋のポイントにも行けるようになり、ケラマの実力が発揮される時期です。イソマグロなどの回遊魚もたくさん回ってきます。
  • 10~11月:台風さえ当たらなければ引き続き外洋ポイントのシーズンです。成長した小魚を狙い大物も頻繁に現れるようになり、最後の夏気分を楽しめます。
  • 12~2月:1月から2月はザトウクジラがやってくるシーズンです。コブシメの交尾や産卵を見に行くボートの上からホエールウォッチングも楽しめます。

このように、季節ごとに楽しめるポイントがあるのも魅力的ですね。

 

ケラマ諸島のダイビングポイント15選

ケラマ ダイビング

 

次に、ケラマ諸島の代表的なダイビングポイントを見てみましょう。

 

男岩

男岩は、カレントを利用して移動しますので基本的にはドリフトダイビングですが、それほど難しいコースではありません。

岩のくぼみからエントリーして半周したあたりでエキジットしますので、中性浮力のしっかり取れるダイバーなら問題なく潜れます。

イソマグロなどの回遊魚を見ながら水深25mあたりまで潜っていくと小さな洞窟もあり、ハナヒゲウツボなどを見ることができます。

また、流れがない時には、岩から少し離れた浅場にあるサンゴを見に行くことも可能です。

 

ハナレビーチ前

ハナレビーチ前は、水深7mと浅いため、ビギナーの方でもリラックスした状態でゆっくりダイビングを楽しむことができます。

真っ白な砂地にはいたるところに根が点在し、キンキメモドキやスカシテンジクダイ、ダルマハゼやイシヨウジウオなどの小さな魚も多く見られます。

とくに写真派ダイバーからの支持率が高く、年間を通して安定しているポイントです。

 

アリガーケーブル

アリガーケーブルは、水深22m付近にメインの根があり、その根の周りを門番のようにガーデンイールが顔を出しています。

ここのガーデンイールはダイバー慣れしているので、かなり近くまで寄って見ることができます。

また、夏から秋にかけてキンメモドキやスカシテンジクダイの大群が見られ、それを食べに来る大きな魚の姿を見かけることもあります。

また、水深は18mと浅いためケーブダイビングが初めての人にもおすすめです。

 

海底砂漠

海底砂漠は、魚もサンゴもなく真っ白な砂地がひたすら続いているポイントで、のんびりと漂う浮遊感を思う存分味わうことができます。

砂地でフィンを脱いで徒競走をしたり、肩車をして人間トーテムポールを作ってみたり、海中での遊びが人気のダイビングポイントです。

 

お花畑

お花畑は、水深33mほどの場所に、高さ40cmほどのウミトサカが見渡す限り群生しています。

まるで誰かが並べたのではと思うくらい綺麗に列をなして並んでいる姿は、まさにお花畑を見ているような景観です。

ただし、流れがかなりきつい場所なので注意をしましょう。

また、水深は18mと浅いためケーブダイビングが初めての人にもおすすめです。

 

佐久原

佐久原は、範囲が広くコース取りのパターンがいくつもあるため、初心者から上級者までレベルに合わせてコースを選んでダイビングを楽しむことができます。

水深30mまで潜っていくと漁礁があり、ツバメウオやアカククリを見ることができます。

 

ヤカビYコース(タカチンシ)

ヤカビYコースは、巨大な根が3つ並び、その周りにやってくる大物回遊魚やものすごい数のグルクンなどダイナミックなダイビングが楽しめるポイントです。

ナポレオンやホワイトチップが見られることもあり、洞窟の出口付近にはナツバキビナゴといった小さい魚やハナミノカサゴのふわふわ漂う姿も見られます。

 

トムモーヤ北

トムモーヤ北は、流れが強く複雑な地形のため、コンディションが良い日でないと潜れないポイントです。

しかし、遺跡のような独自の雰囲気をもった地形は変化に富んでいますし、大物と出会う確率もかなり高いポイントです 。

海況次第では冬場に行くこともでき、クジラが姿を見せることもあります。

 

阿波連灯台下

阿波連灯台下は、広い洞窟がありケーブダイビングを楽しめるポイントです。

洞窟内にはあちこちに隙間があり絶えず光が差し込んできているため、まるで光のシャワーを浴びているようなダイビングを堪能できます。

また、水深は18mと浅いためケーブダイビングが初めての人にもおすすめです。

 

野崎

野崎は、テーブルサンゴの棚が水深15m辺りまで続いていて、カマスの大群やアカヒメジなど魚の種類が非常に多い場所です。

トップシーズンにはグルクンが多数回遊してきて、大きな口を開けてプランクトンを食べる姿は迫力があります。

 

古座間味

古座間味は、座間味の南にあるビーチ前のポイントで、水深も7mと浅く体験ダイビングでも使われているポイントなのでリラックスしてのんびり潜ることができ、ブランクダイバーにも最適です。

小さな根がいたる所にありテンスやハゼなどが数多く見られ、時にはグルクンやオニカマスが回ってくるなど十分に楽しむことができます。

 

久場島西サンゴ(久場島西洞窟コース)

久場島西サンゴは、ビギナーでも安心して潜れるポイントで、周辺の根にはリュウキュウキッカサンゴが群生していて、セナキルリスズメダイの大群やスミレヤッコといった魚をたくさん見ることができます。

また、大きくはない洞窟もあるのでライト持参で行くとさらに楽しめます。

 

久場北イソバナ

久場北イソバナは、水深12m辺りからゆるいドロップオフを流れに乗って25m辺りまで進んでいくドリフトダイビングが主な潜り方です。

リュウキュウイソバナの群生が見事で、ナポレオンやキンギョハナダイが見られます。

また、冬のシーズンにはコブシメの産卵も見ることができます。

 

下曽根

下曽根は、ケラマ諸島の南の外れにポツンとある大きな根の周りのポイントです。

この付近は潮の流れがかなり強く年に数回しか行けないポイントですが、その分透明度が高く大物回遊魚も見られるダイナミックなダイビングが楽しむことができます。

 

運瀬

運瀬は、渡嘉敷島の東側にひょっこりと顔を出している大きな根の周りを潜ります。

夏場によく行くポイントでイソマグロやロウニンアジなどの回遊魚を見ることができ、たまにナポレオンがやってくることがあります。

時によって流れが強い時があるので、十分に注意をしてガイドの指示に従いましょう。

 

ケラマ諸島のダイビングポイントをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?一番好きなダイビングポイントを聞かれ、ケラマ諸島を真っ先にあげるダイバーも少なくありません。それほどケラマは多くのダイバーに愛され続けるダイビングスポットです。日本が世界に誇れるケラマ諸島でのダイビングを存分に楽しみましょう。

ライター

Greenfield編集部

自然と向き合い、環境に配慮しながらアウトドアスポーツを楽しむ人に向け、自分や周囲のウェルビーイングの向上につながる情報をお届けします。