※当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。
サーフィンで有名なビーチポイントでは、ウミガメの産卵地になっているところが、全国に存在します。世界的にも絶滅危惧種とされているウミガメの保護は、日本の綺麗な自然を残していくために重要な課題です。今回は、海と共存するライフスタイルをおくるために知っておくべきウミガメの保護活動をご紹介します。

日本で見られるウミガメの種類

日本で産卵するウミガメは、沖縄のタイマイ、小笠原諸島や南西諸島のアオウミガメ、東北から沖縄まで広く分布するアカウミガメの3種類です。

ウミガメは人間による乱獲や生態系の変化、産卵地である砂浜の減少や環境汚染により世界的に数が減っています。

世界7種類(8種類とする場合もあり)のほとんどが絶滅危惧種として、WWF(世界自然保護基金)に登録され、保護活動や生態調査が行われています。

アカウミガメ ウミガメ保護活動

ダイビングなどで出会うのは、沿岸にすむアオウミガメです。綺麗に研磨されたような甲羅と、口が丸いのが特徴で成長すると90~110㎝ほどの大型のウミガメです。

タイマイは、サンゴ礁に生息するため沖縄地域に多くみられます。甲らはべっ甲細工に利用されていたことから乱獲が進み、世界的にも数が少なくなってしまいました。

日本国内で広くみられるのが、顔がやや大きめなのが特徴のアカウミガメです。生息地は外洋なので、ほとんど見ることはなく、その生態は謎が多いウミガメです。

繁殖期に産卵の時にだけ沿岸に近づき、砂浜に産卵します。

 

ウミガメの自然誌: 産卵と回遊の生物学
ウミガメの自然誌: 産卵と回遊の生物学/亀崎 直樹

ウミガメの産卵地

ウミガメの産卵 ウミガメ保護活動

ウミガメの産卵地分布は、福島県、茨城県の太平洋沿岸の一部でも確認されていますが、一般的には千葉県の九十九里海岸の砂浜を北限とされています。

一時激減した時代もありましたが、現在では、南の沖縄県離島に至るまで、全国の砂浜で産卵地が確認されるまで復活してきました。

宮崎の日南や、高知の浮鞭海岸、千葉の九十九里海岸など、サーフィンなどのマリンスポーツが盛んな海岸線が多く、地元の有志がウミガメの保護と環境保全に力を注いでいます。

ウミガメは2年から4年おきに、5月から9月にかけての暖かい時期に数回、一度に100個以上の卵を産みます。産み落とされた卵は約2ヶ月でふ化し、夜になると海の光をたよりに、一斉に海へ向かって行きます。

しかし、その多くは外敵や自然環境により命を落とし、成長できる数は、ほんのわずかな個体数に限られます。

 

保護活動とは

ウミガメの保護 ウミガメ保護活動

人間による自然環境の破壊が、これまでもさまざまな種の絶滅を招いてきました。絶滅危惧種のウミガメも、これ以上個体数を減らすことのないように、その生態の調査と保護を目的とした団体が世界中に存在します。

外洋での生態は、未だ謎に包まれているウミガメの調査は、産卵のために沿岸に近づく時にしか行えません。

そのため、産卵地の各地で保護活動を目的とした調査、監視を行い、産卵場所の自然を守る活動を行っています。砂浜への車両の乗り入れ禁止や清掃作業もその活動の一環です。

参考:日本ウミガメ協議会 

砂浜海岸の自然と保全
砂浜海岸の自然と保全/須田有輔 (著, 編集)

海洋生物との共存

海洋生物 ウミガメ保護活動

海がきれいな沖縄や離島などでは、スキューバダイビングで、ウミガメと一緒に泳ぐ幸運に巡り合った人もいるのではないでしょうか。

また、サーフィンなどをライフスタイルとして楽しんでいる人は、スナメリやイルカなど、さまざまな海洋生物に出会うことも珍しくありません。

人間は色々な道具や装備を発展させることで、本来の生活の場ではない海に、活動の場を広げてきました。

海に生息している海洋生物の、テリトリーを侵していることに、謙虚な姿勢で生態系を壊さない配慮を持ちたいものです。

 

未来に残したい自然

未来 ウミガメ保護活動

環境破壊が原因とも言われる世界的な異常気象をみると、人間の利己主義がもたらす醜態は、次の世代が代償を払うことになると危惧されます。

地球の70%以上は海です。きれいな海を、今の子どもたちの世代に残していくためにも、海に生きる生物の保護は重要なことではないでしょう。

子どもは大人を手本にします。きれいな海を守ること、海の動植物を守ることは、豊かな自然を残すだけではなく、他人や生命への博愛思想をも、次の世代に残すことになると思います。

自然破壊、環境破壊が騒がれて久しくなります。未だ自分勝手な主張で海を汚す人がいるのも現実です。ウミガメの保護は、海をはじめとした自然環境の保護に繋がる活動です。海を愛する人が増え、次の世代にかけがえのない豊かな自然を残すことが、海から恩恵を受けている大人が、今、しなければならないことなのではないでしょうか。

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。