役目を終えた漁網やロープは、多くが処分されてしまう一方で、丈夫な素材としての価値を持っています。そんな廃漁具を新たな資源として活用し、地域の物語とともに届けるブランド「amuca(アムカ)」が、公式オンラインストアをオープンしました。海洋環境への配慮だけでなく、一次産業や地域の未来にもつながる取り組みとして注目されています。

廃漁具を「地域の資源」として活かす

漁網やロープなど、役目を終えた漁具は、その処分に多くの課題を抱えています。

海水による塩分や付着物、複数の素材が使われていることから、分別や洗浄には手間がかかり、焼却やリサイクルも容易ではありません。そのため、多くは埋め立て処分されていますが、プラスチック製であることから環境負荷が高く、処分費用は漁業者にとっても大きな負担となっています。

さらに、台風や高潮などによって海へ流出した漁具は、「ゴーストギア(幽霊漁具)」として海洋生物に絡みついたり、マイクロプラスチックへと劣化したりすることで、海洋環境へ影響を与えることも課題の一つです。

一方で、こうした廃漁具は、長年にわたって海で使われてきた耐久性の高い素材でもあります。その土地ならではの漁業や暮らしの歴史が刻まれた「地域の資源」ともいえる存在です。

宮城県気仙沼市のamu株式会社が展開する「amuca」は、全国の漁港から廃漁具を直接回収し、新たな素材や製品へとアップサイクル。さらに、その背景にある地域のストーリーまで含めて届けることで、海洋課題への対応だけでなく、一次産業の持続可能性や地域活性化につながる循環の仕組みづくりに取り組んでいます。

廃漁具の背景まで伝えるものづくり

「amuca」の特徴は、素材そのものだけでなく、その背景にあるストーリーも伝えていることです。

すべての商品にはQRコード付きタグが付属しており、読み取ることで、漁具がどこの漁港で回収されたのか、どのような漁業で使われていたのか、リサイクル工程などを知ることができます。

また、一部の商品には、回収地域の一つである気仙沼の風景や文化をモチーフにしたオリジナルテキスタイルを採用。商品を手に取ることで、その土地の魅力にも触れられるよう工夫されています。

オリジナルコレクションを全国へ

2025年には、ブランド初となるオリジナルコレクション「Buddy Collection」を発表。応援購入サービス「Makuake」では1,234人から総額1,200万円を超える支援を集めました。

これまではクラウドファンディングや期間限定イベントを中心に販売してきましたが、「継続して購入したい」という声を受け、このたび公式オンラインストアを開設。Tシャツやトートバッグ、サコッシュ、キャップ、サングラスなどを全国から購入できるようになりました

今後は商品のラインアップを順次拡充するほか、企業とのコラボレーションやノベルティ開発なども予定しています。

オープン記念キャンペーンを実施

公式オンラインストアのオープンを記念し、初回購入者を対象に数量限定でシリアルナンバー入りのオリジナルノベルティ「amuca Founding Buddy Band」がプレゼントされます。

また、ノベルティを持つ人を対象に、気仙沼で回収した漁網とのつながりを感じられるイベント「気仙沼 かつお祭り」を7月8日に東京都内で開催予定です。

海から生まれた素材に新たな価値を与え、その背景にある地域や人の営みまで届ける「amuca」。オンラインストアの開設によって、この取り組みに触れる機会がさらに広がりそうです。

公式オンラインストア

Greenfieldニュース編集部

ライター

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