三重県尾鷲市にあるブルーの秘境「オハイ」。断崖絶壁から見下ろす景色が噂どおり透き通るようなエメラルドグリーンなのか、その美しさの真相を確かめるため、自分の目で実際に見てきました。ルートやアクセスなども紹介するので参考にしてくださいね。

三重県にある美しい秘境オハイ

オハイ 体験記

古くから漁港で栄えている尾鷲市九鬼町には、歩いた人だけが見られる秘境の絶景スポットがあります。リアス式海岸の間に輝くエメラルドグリーンの海「オハイ」です。

その景色は「オハイブルー」と呼ばれ人々を魅了しています。船から眺めるツアーなどもありますが、自分の足で行く断崖絶壁からのオハイブルーはなんともいえない美しさですよ。

オハイまでのルート

オハイに行くルートは、初心者向けの「九木遊歩道ハイキングコース」、頂山を経由する「周回コース」と2つあります。どちらのコースでもスタートとゴール地点は同じです。

周回コースは眺望が素晴らしい「ハカリカケ岩」や「鷲湾の大展望」なども通るので、体力がある人は周回コースがおすすめですよ。

コース 九木遊歩道ハイキングコース 周回コース
コースタイム(往復) 約3時間 約6時間
標高差 約175m 約370m
レベル 初心者向け 登山に慣れている人向け

アクセス

オハイまでのアクセス方法を紹介します。

自動車

名古屋、大阪方面から行く場合 紀勢自動車道→尾鷲北IC 九鬼コミュニティセンターまで約20分
和歌山方面から行く場合 熊野尾鷲道路→尾鷲南IC 九鬼コミュニティセンターまで約15分

公共交通機関

JR紀勢本線「九鬼駅」下車

時刻表:JR紀勢線九鬼駅発

ふれあいバスをご利用の場合

JR紀勢本線「尾鷲駅」下車→ふれあいバス「九鬼・早田線」→「中学校前」下車

時刻表:JR紀勢線尾鷲駅発

            九鬼・早田線ふれあいバス

駐車場

オハイに行くための駐車場は九鬼駅の裏にある「観光客用駐車場」か、「九鬼コミュニティセンターの駐車場」に停めます。コミュニティセンターの駐車場のほうが登山口に近いのでおすすめです。

九鬼観光客用駐車場

駐車場スペース10台くらいなので、土日祝日などは早めに停めるのがよいでしょう。

九鬼コミュニティセンター駐車場(砂利)

砂利の部分が登山客や観光利用者向け駐車場です。舗装部分はコミュニティセンターを利用する人の駐車場なので、間違って駐車しなようによく注意してくださいね。

【体験記】オハイブルーには秘密があるのか?

オハイ 体験記

オハイを検索すると鮮やかなエメラルドグリーンに輝く写真が目に留まります。ただ最近は写真の加工も多く、実際に行ったら「写真と違う……」なんてことも。

そこで本当に美しいエメラルドグリーンの景色が眺められるのか確かめてきました。今回歩いたルートを紹介しながらオハイブルーの秘密に迫りますよ!

オハイ 体験記

コンビニでトイレを済ませ九鬼コミュニティセンター駐車場の砂利の部分に駐車したら、いざオハイへ!漁港沿いを通るのですが、すでに海の色がきれいなんです。透明度が高く、魚もいっぱいで期待値が上がります。

九鬼町は漁村の町で、戦後最強の水軍「九鬼水軍」があった町と言われているんです。町並みもどことなく風情を感じました。

オハイ 体験記

九鬼神社の手前に「オハイ方面入り口」の標識があるはずだったのですが、あまりの海のきれいさに見とれてしまい別の路地から入ってしまいました。別の場所からでもYAMAPなどで地図を見ながら行けば問題ありません。アプリなどがなければ、漁港沿いにある「けいこの小さな山の家」で地図がもらえるので寄ってみるとよいでしょう。

オハイ 体験記

旧九鬼小学校の校舎脇にある階段をのぼり、緩やかな坂道を進みます。

オハイ 体験記「九木崎遊歩道・大配方面」の看板がでてきたら登山道がスタートです。ピンクのリボンや標識が所々にあるので、しっかりチェックして進みましょう。

オハイ 体験記

九木崎遊歩道は歩きやすく整備がしっかりされています。原生林が広がる気持ちのよい山道ですが、アップダウンする箇所もあり登りごたえありますよ。おしゃれな靴で歩いている人を見かけましたが、登山靴や歩きやすいスニーカーなどで行きましょう。

途中にある猪垣広場にはベンチが設置してあり、休憩している人も多かったです。

オハイ 体験記

見晴らしポイントでは海が一望でき、気持ちのいい風が吹いていました。ベンチもあるのでここで休憩するのもおすすめです。

オハイ 体験記

「景子橋」を渡り「大配(20分)」の看板が見えたらもう一息!どんどん下ります。

オハイ 体験記

下った先には海が見えてきます。

オハイ 体験記

左側には滝が流れていました。右へ進むとオハイブルーのポイントです

オハイ 体験記

「きれーーーーーーー!」思わず叫んでしまうほどの美しさに感動。せっかくなのでコーヒーを飲みながらのんびりしました。

帰りにもう一度覗いてみると、輝くようなブルーは消えていました。それでも深い色のオハイブルーも見応えありますよ。ただ、オハイブルーを眺めるには「午前中」がキーワード。オハイは東側に面しているため、太陽の光が差し込む午前中がベストです。

エメラルドグリーンの秘密はそれだけでなく、九鬼の海は豊富な雨水が山からリアス式海岸に流れ込み、プランクトンなどの微生物が少ないからなんです。そのため透明度が高く保たれています。さらに海の水深が深く、太陽の光が反射しエメラルドグリーンに輝くのです。

オハイブルーを見るためのポイント

・晴天の日に行く

・午前中に着くように出発する

今回は、透明度の高いオハイブルーと吸い込まれるような深いエメラルドグリーンのオハイが見れて2度楽しめました。おすすめは午前中ですが、午後のオハイも十分きれいなので無理のない計画で訪れてくだいね。

公式サイト:尾鷲市観光サイト おわたび

三重県にある「オハイブルー」のきれいさを検証してみましたが、写真以上の美しさに目を奪われました。光が差し込んで輝く海と波の音、心地よい風のなかでのカフェタイムは至福のひとときでした。快晴の午前中にぜひ訪れてみてほしいスポットです。ただし、設備がされている登山道とはいえ足場の悪い箇所もあるので、登山靴や歩きやすいスニーカーなどを着用し、最低限の装備を持って行ってくださいね。

yuki

ライター

yuki

幼少期からキャンプや釣り、スキーなどを楽しむアウトドアファミリーで育つ。10代後半は1人旅にハマりヨーロッパや北米を中心としたトラベラー期となる。現在もスキー、スノーボード、ダイビングなど海や山で活動中。「愛する登山」は低山から厳冬期の雪山まで季節問わず楽しむhike&snowrideなスタイル。お気に入りの山は立山連峰!Greenfield登山部/部長の任命を受け部活動と執筆活動に奮闘中。