サイクルジャージはロードバイクのユニフォームです。多くのジャージが販売されていますが、自分でジャージをデザインできるのをご存じでしょうか。サイクルジャージを自身でデザインした経験から、オリジナルジャージの魅力や作成のポイントをお伝えします。
オリジナルジャージには魅力がたくさん
自転車アパレルブランドからおしゃれなサイクルジャージが販売されているなかで、私がオリジナルジャージを作ったのは、『チームジャージがほしい』と思ったのがきっかけです。
ロードバイクを始めたばかりの頃、お揃いジャージを着用しているグループは、実業団やプロチームかと思っていましたが、実際は趣味仲間で作成しているケースがほとんどでした。筆者も趣味仲間同士でジャージを作成しましたが、おそろいのジャージを着ることで、仲間意識が高まったと感じています。
さらに、ジャージの作成に伴って仲間を増やせる点も魅力です。気の合う同志が増えていくのはワクワクしますよ。
ほかにも、デザインによっては着ているだけで自己紹介代わりになります。例えば、レース時に初対面の人から「〜県の人なんだな」「〜が好きな人なんだな」と知ってもらえて、そこから会話が広がるなんてことも。自分から話すのが苦手な私にとって、会話のきっかけになるのは大きな魅力のひとつです。
オリジナルサイクルジャージの基本の作り方
オリジナルのサイクルジャージは、オーダーメイドできるメーカーに依頼して作成します。メーカーは多数ありますが、ここでは実際に依頼した大手アパレルメーカーの、SUNVOLT(サンボルト)とmonton(モントン)の作成手順を紹介します。
・オーダーするメーカーの選定
・おおまかにデザイン案を作成
・イラストレーターなどを用いてWeb上でデザイン
(できない場合は、ラフ画を書いて作成してもらう)
・メーカーと一緒にデザインを修正
・数量・サイズの決定
・入金
・納品
私の場合は、自分でおおまかなデザインを作成できたため、ロゴなども別途デザインしてメーカーに送りました。ここで安心してほしいのが、多くのメーカーではWebデザインができない人向けに、手書きのラフ画からメーカーのデザイナーが作成するサービス(主に有料)が用意されている点です。
「こんな感じにしてほしい」と文章を添えて依頼すれば、イメージに沿ったジャージのデザインを作成してもらえます。Webデザインに自信がない人はぜひ利用してください。
ロードバイクファッションについては以下の記事で詳しく紹介しています。
オリジナルジャージを作る際のポイント
私がオリジナルサイクルジャージを作った際に感じた、制作ポイントを紹介します。
作る目的を明確にする
まずは、ジャージを使うシチュエーションを考えるのがおすすめです。着る季節によって袖の長さや素材を選びます。また、レースに使用するのか、サイクリングメインなのかによって、ワンピースやセパレートなど、ジャージのタイプを選ぶとよいでしょう。
さらに、仲間内で作るのであればデザイン内に名前を記載したり、共通の好きなものをロゴにすれば仲間意識のアップにつながりますよ。
どのような年代、性別の人が着るのかを考える
オリジナルジャージを着る年代や性別を考慮したデザインも大切です。女子だけで着るのと、男女ともに着るのではデザインが大きく異なります。
また、幅広い年代で着る場合は、配色やロゴの字体など、多くの年代に受け入れられるデザインにする必要があります。私がデザインする際は、清潔感を第一に考えました。
納期に合わせて計画する
ジャージは、オーダーから納品まで時間を要します。ジャージを着たい時期に間に合うように計画しましょう。
また、オーダーまでに何度もメーカーとデザインを調整するケースが多いため、余裕をもって計画するのがこだわりジャージを完成させるコツです。私が発注した際には、デザイン完成後のオーダーから約1ヶ月半ほどかかりました。
オリジナルジャージを作る際の注意点
初めてサイクルジャージ作成に挑戦する際には、以下の点に注意するとスムーズにすすみます。
追加料金になるオプションがある
オーダー製のサイクルジャージでは、Web上のデザインを依頼する以外にも、追加オプションが用意されているケースが多くあります。例えば、縫い糸やパッド部分のカラー、首元の幅などを変更する際などです。
オプションを組み合わせれば、より自分好みのジャージに仕上げられます。予算を決めた上で上手に活用しましょう。
枚数によって金額が異なるケースが多い
ジャージをオーダーする枚数が増えるほど、1枚あたりの金額が安価になる場合があります。たとえばサンボルトの『S-RIDE PRO パフォーマンス セパレートワンピース』では、3枚のオーダーで1枚あたり25,500円(税込)、5枚以上で1枚あたり24,800円(税込)です。
メーカーによって金額はさまざまですが、ある程度まとめて注文するのがおすすめです。
著作権に注意する
デザインの際には著作権に注意しましょう。ジャージのデザインをするにあたって、お気に入りのキャラクターや企業のロゴを使用したい人もいるでしょう。その場合は権利者への確認が必ず必要になります。
筆者の場合、ロゴを使用したい企業の社長に確認をとったり、自治体にキャラクターの使用許可を確認したりして作業を進めましたが、使用できないケースも実際にありました。デザインしたあとに使用できないと苦労するため、使いたいものが決まり次第早めに確認しましょう。
オリジナルジャージでモチベーションがアップ
オリジナルサイクルジャージを作れば、お揃いのジャージでツーリングしたり、一緒にイベントにでたりと、ロードバイクの楽しみが広がります。また、オリジナルジャージを作る際に、購入するメンバーを募集すれば、いままで深い関りがなかった人とも仲よくなれるケースもあると感じています。
ロードバイクはひとりで始められるのも魅力的なスポーツですが、仲間ができるとより楽しく、モチベーションを高めて続けられるのではないでしょうか。
ライター
yomec(よめしー)
自然豊かな新潟県在住、夫婦でロードバイクを楽しんでいる自転車ライター。子育てしながらトレーニングする方法を日々模索中です。今ではヒルクライムを中心としたレースが家族旅行に。愛車はSPECIALIZEDとBROMPTON。夫婦での所有スポーツバイクはなんと8台。ファミリーでも楽しめる自転車の魅力を発信します。