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ロードバイクに乗ると本当に筋肉が落ちるのか?
ロードバイクに一定の期間乗り続けた場合、筋肉の低下につながる可能性があるのは事実です。
ロードバイクは、酸素を取り入れながら体内に蓄積された糖質や脂質を分解してエネルギーを生み出す有酸素運動に分類されます。糖質、脂質の順で分解されていき、どちらも足りなくなると脂肪や筋肉が分解されます。その過程でエネルギーが生み出される仕組みが有酸素運動です。
そのため、運動に対して摂取する栄養が足りていないサイクリングでは、体重とともに筋肉量が減っている可能性があります。
ただし、正しいロードバイクの乗り方によっては、もちろん鍛えられている筋肉があります。より効率的なパフォーマンスの向上には、乗り方を工夫するとともに、必要に応じて筋肉トレーニングで補うのがおすすめです。
ロードバイクに乗るために筋トレした方が良い部位
ロードバイクのパフォーマンスを向上させるには、以下の部位を鍛えるのがおすすめです。
- ハムストリングス
- 大腿四頭筋
- 広背筋
- 脊柱起立筋
- 大胸筋
ロードバイクでは、スムーズなペダリングや力強さ、持久力などさまざまな目的に関わる筋肉が必要です。ここでは、それぞれの部位の役割や、筋トレをしたほうがよい理由を紹介します。
ロードバイクの練習だけでは十分に鍛えられないケースがあるため、走行中や走行後に疲労しやすいと感じる部位がある人はぜひチェックしてください。
ハムストリングス
ハムストリングスとは太ももの後ろ側の筋肉で、膝を曲げたり、腰を伸ばしたりする際に使われます。ロードバイクで長時間走る際に必要な筋肉なので、走行中に早い段階で太ももがパンパンに張ってしまう人や脚がつってしまう人は、ハムストリングスの筋力が弱い可能性があります。
長時間一定の力で走行するためには、ハムストリングスを意識的に使うのがおすすめです。ロングライドや長めのヒルクライムを視野に入れている人は、とくに鍛えたい部位といえます。
大腿四頭筋
大腿四頭筋とは、太ももの前側の筋肉で、膝を伸ばす際に使われます。ロードバイクに乗る際には、意識しなくても使われる大きな筋肉です。大腿四頭筋にはパワーがあるため、使いやすく頼ってしまいがちですが、パワーがある分疲労しやすい部位です。
ここぞという瞬発力が必要な際には欠かせない筋肉ですので、速度域の早いレースやスプリント能力をあげたい人は鍛える必要があります。
広背筋
広背筋とは、背中の両サイドにある筋肉のことで、前傾姿勢の保持や下半身を安定させる働きをする「体幹」とも呼ばれる筋肉です。ロードバイクの基本姿勢は前傾のため、長時間ロードバイクで前傾姿勢を取り続ける際に必要な筋肉です。
また、サドル上の重心移動においても体幹が重要な役割を果たしています。筋トレで鍛えておくと、レースだけでなくサイクリングの際にも楽に走れるでしょう。
脊柱起立筋
脊柱起立筋とは、背中の中心にある大きな筋肉で、身体全体を支えています。前傾姿勢を維持する広背筋を支えて、正しいフォームを保つはたらきがあり、ヒルクライム時などに安定したパワーを維持するために重要です。
下半身へのパワー伝達にも関わる筋肉ですが、ロードバイクに乗っているだけでは鍛えにくく、必要に応じて筋トレで補う必要があります。
大胸筋
大胸筋とは、胸の全面に広がる大きな筋肉です。ロードバイクにおいては、衝撃や振動を吸収、緩和する役割があります。走行中の首へのダメージを軽減し、長時間、長距離の走行には必要不可欠です。
また、立った状態でペダリングするダンシングや、高速域でパワーを出すスプリントにおいても必須の筋肉となるため、速く走りたい、長く走りたい人はこの部位をトレーニングするのがおすすめです。
ロードバイクに効果的なジムでやるべき筋トレメニュー4つ
ロードバイクのためにジムでできる筋トレメニューを紹介します。ジムでトレーニングを行うと、以下のようなメリットがあります。
- モチベーションのアップ
- 自宅では難しいトレーニングが可能になる
鍛えたい部位に対して、どのようにアプローチしてよいかわからない人は、同じジム通いでもパーソナルトレーニングがおすすめです。トレーナーから指導してもらい効率よく鍛えられるのが魅力的でしょう。
ジムでのトレーニングを検討している人は、以下で紹介する4つのメニューを参考にしてください。
①ブルガリアンスクワット
ブルガリアンスクワットは、大腿四頭筋やハムストリングスなど、ロードバイクで使う下半身の筋肉を鍛えるメニューです。下半身を引き締め、筋肉の左右バランスを整える効果も期待できます。
筋トレ方法は、足を前後に開いて、後ろ足を低めの台においた状態でスクワットする簡単な動作です。ジムでは、ダンベルやスミスマシンで負荷がかけられるため、より効率的に鍛えられます。
②ウェイトトレーニング
バーベルやダンベルなど、重みのあるアイテムを使った筋トレがウェイトトレーニングです。ロードバイクにおけるメリットは、パワーを効率よくペダルに加えられるようになったり、高いワット数を維持できるようになったりする点です。
ただし、ロードバイクにおいては、筋肉を大きくするのが目的ではないため、自身の体重にあわせた軽めのウェイトでのトレーニングが推奨されています。スプリントの精度を高めたい人や、ヒルクライムでタイムを縮めたい人におすすめです。
③デッドリフト
デッドリフトは、お尻や背中の筋肉(体幹)を鍛えるのに効果的なトレーニングです。臀部や体幹のトレーニングは、パフォーマンスの向上に加えて股関節への負荷防止にも役立つため、サイクリストに取り入れてほしいトレーニングのひとつです。
デッドリフトは、肩幅より腕を広げてバーベルをもって行います。背中が一直線になるように注意し、膝の曲げ伸ばしとともに腕を降ろしたり伸ばしたりすることで、上半身と下半身のどちらも一緒に鍛えられます。長時間走ると背中が痛くなる人に、試してほしいトレーニングです。
④レッグエクステンション
大腿四頭筋やハムストリングスを鍛えたい場合には、レッグエクステンションを利用したトレーニングがおすすめです。5〜20回続けられる重さで2〜4セット行います。
軽い負荷で多い回数をこなせば持久力が、重い負荷で少ない回数をこなせばパワー強化が期待できます。なお、負荷のかけすぎは筋肉を痛める原因となるため注意してください。
ロードバイクのパフォーマンスをあげるための筋トレグッズ
ロードバイクの筋トレにあたって、パフォーマンスアップに適したグッズを4つ紹介します。自宅で使えるグッズもピックアップしていますので、筋トレを始めようと思っている人は参考にしてください。
- リフティングシューズ
- ダンベル
- ヒップバンド
- バランスボード
以下の記事ではロードバイクのために筋トレすべき部位や方法を紹介しています。
リフティングシューズ
リフティングシューズとは、硬いヒールがついているトレーニングシューズのことです。ウェイトトレーニングやスクワット時の安定性が増すため、パフォーマンスの向上に加えて、バランスを崩して怪我をする予防にも役立ちます。
以下のNike(ナイキ)製「Romaleos 4 クロストレーナーシューズ(ロマレオス)」は、安定感の高さに加え、デザイン性にもこだわったシューズです。
調節可能なストラップが2つ装備されており、自身の脚にあわせて調節可能。サポート力のあるミッドソールにより、安定性と強度を高めています。大きなナイキのロゴが目を引くデザインで、機能性と見た目にこだわりたい人は検討してほしいアイテムです。
ダンベル
ダンベルは用途の幅が広く、自分次第でさまざまな筋肉の部位がトレーニングできます。
なかでも1つのダンベルでいろいろな重さに変えられる可変式ダンベルは、家庭でトレーニングしたい人におすすめのアイテム。ロードバイクにおいては、筋肉を大きくするのが目的ではないため、30kg以内くらいの重さがおすすめです。
日本初のフィットネスブランド「BARWING(バーウィング)」から販売されている可変式ダンベルは、握りやすいグリップとロック機能付きのプレートで、脚の上に落とす心配がありません。重量は調節ノブを回すだけで簡単に変更できます。
1台で2.5kg〜24kgと15段階調節でき、2個セットながら収納もコンパクトなので、自宅トレーニングに適しています。
ヒップバンド
お尻周りの筋肉を、手軽に省スペースで鍛えられるアイテムです。ゴムの張力を利用して、大臀筋や中臀筋を効率よく強化します。
また、張力の低いヒップバンドは、つま先にひっかけて手前に引っ張ると脚のストレッチ補助になります。筋力の少ない人でも簡単に使えるため、始めたばかりのサイクリストにおすすめです。
「PROIRON(プロイロン)/ヒップバンド 3本セット」は、張力の異なる3種類がセットになった、使いやすい商品です。高弾性の二層ポリエステル綿素材とラテックススレッドを採用し、滑りにくさと肌質のよさが魅力でしょう。
また、小さく丸めて収納できるので自宅で鍛えたい人にぴったり。自身の力にあわせて張度を選択できるため、筋トレに初めて挑戦する人や、気軽にストレッチに使用したい人に向いています。
バランスボード
バランスボードは、体幹を鍛えられるアイテムです。ロードバイクはバランス感覚が重要なスポーツであり、体幹の筋肉強化は必須といえます。体幹を鍛えれば、ロードレースのスムーズなコーナリングやダンシングのパフォーマンスを上げられるだけでなく、怪我防止にも役立ちます。
ELECOM(エレコム)のバランスボードボードは、乗るだけで簡単に体幹がトレーニングできるため、筋肉の左右差が気になる人にも試してほしいトレーニンググッズです。
底面には滑り止めラバーが付いており、安定感のあるトレーニングが行えます。また、床を傷つけないための専用マットが付属しているのもうれしいポイントです。慣れればボード上でスクワットなどが可能で、上半身、下半身の両方を鍛えたい人におすすめです。
体幹強化に効果的な筋トレメニュー
体幹強化に効果的な筋トレメニューをチェックしましょう。バランスが必要なロードバイクにおいて、体幹は必要不可欠です。
ここでは、道具を使わずにで体幹きるメニューを自重トレーニングを中心に紹介します。
- プランク
- 腕立て伏せ
- ドローイン
- ヒップリフト
- サイドアップ
ロードバイクのための筋トレに悩んでいる人は、これらを試してみてはいかがでしょうか。
プランク
プランクは、うつ伏せ状態の身体を、腕やつま先で支えるトレーニング方法です。主に鍛えられる部位は腹直筋・腹斜筋・腹横筋・脊柱起立筋です。特別なアイテムは必要なく、自分自身で難易度を変えられます。
基本姿勢は、うつ伏せの身体を、両肘とつま先で床と並行に持ち上げて支えた状態です。静止時間や回数、膝をつくかどうかなど、自身に合った難易度で行いましょう。
腕立て伏せ
腕立て伏せは、うつ伏せの身体を真っ直ぐにした状態で腕の曲げ伸ばしをします。主に鍛えられる部位は広背筋や脊柱起立筋です。
ロードバイクで速く走るためには、深い前傾姿勢(エアロポジション)を長時間キープできるかどうかが重要です。腕立て伏せによって、前傾姿勢を保つために必要な自身の体重を支える筋肉の強化が期待できます。
ドローイン
ドローインは、呼吸とともにお腹を膨らませたり凹ませたりするトレーニングです。主に鍛えられる部位は腹横筋や腹斜内筋です。仰向けに寝転んだ状態で膝を曲げ、息を吸いながらお腹を膨らませて、吐きながら凹ませます。
腹筋は上半身や骨盤を安定させる筋肉で、とくに高勾配を登るヒルクライムで重要です。ドローインは動作中も目立たず、慣れれば通勤や通学中などにも取り入れられるため、合間の時間に取り入れてほしいトレーニングです。
ヒップリフト
ヒップリフトは、仰向けに寝転んだ状態で膝を曲げ、お尻を持ち上げて肩から膝までが一直線になるようにキープするトレーニングです。主に鍛えられる部位は大臀筋やハムストリングスです。
ゆっくりとお尻を持ち上げて自身の可能な範囲でキープし、ゆっくり下ろす動作を「20回×3セット」を目安に行いましょう。
股関節周りの筋トレは、ペダルに力をスムーズに伝えるために有効といわれており、腰痛の緩和にも効果が見込めます。ロードバイクの走行時に腰が痛くなりやすい人は、試してみてください。
サイドアップ
サイドアップは、横向きの状態で行うプランクです。主に鍛えられる部位は腹斜筋と中臀筋です。体幹の左右バランスを整え、ペダリングのブレを軽減する効果が期待できます。
横向きで肘をつき、身体を持ち上げてつま先とひじで支えます。呼吸は止めずに、下腹部に力を込めて身体を支えるように意識しましょう。
ペダリングの左右バランスが整うと、パフォーマンスの向上に加えて怪我の防止にもつながります。通常のプランクで練習して、慣れてきたらサイドアップもぜひ取り入れてください。
ロードバイクの筋トレに関するQ&A
最後に、ロードバイクの筋トレに関するよくある質問を3つピックアップしました。
- ロードバイクで筋トレは不要?
- 自転車の筋トレマシーンはどのくらい効果がある?
- 自重筋トレはどのくらいで効果が出始める?
回答とあわせて説明しますので、ロードバイクのために筋トレを検討している人は参考にしてください。
ロードバイクで筋トレは不要?
ロードバイクのパフォーマンスを上げたい人にとって、筋トレは有効です。理由は、ロードバイクで速く、長く走るためには、体幹や下半身の筋肉が必要だから。
ヒルクライムやロングライド、ロードレースなど、ロードバイクに乗る目的にあわせて必要な筋肉を鍛えれば、効率的にパフォーマンスを向上できます。レースシーズン中に筋トレが難しい場合は、オフシーズンに頻度を増やすなど工夫をするとよいでしょう。
自転車の筋トレマシーンはどのくらい効果がある?
自転車の筋トレマシーンは有酸素運動の効果が高い傾向にあります。ロードバイクでは、速く走る手段としてダイエットしている人が多いため、脂肪燃焼に活用するとよいでしょう。
また、スピンバイクと呼ばれる自転車のマシーンでは、ロードバイクと同じように前傾姿勢で使用できます。長い時間、前傾姿勢を保つ練習や、上半身の筋肉を鍛える効果が期待できるでしょう。
自転車の筋トレマシーンは、雨の日など、外で走行できない日に上手に活用するのがおすすめです。
自重筋トレはどのくらいで効果が出始める?
自重トレーニングの効果が出るのは、約3〜6か月後といわれています。実感の仕方は、筋力がついたと感じる人や、持久力がついたと感じる人などさまざまです。
また、筋トレの頻度やそのほかの複合的な要素が影響するため、効果の発現には個人差があります。すぐには効果が出ないため、継続したトレーニング習慣が大切です。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。